YAチアダンスのポジティブマインド教育学

~第6回~ 自ら動く大切さ 「好き」を主体性につなげる

元NFLチアリーダーが、海外に住む子育て世代の読者に向けて、ポジティブなマインドセットを養うメソッドを紹介する連載。


【今週の語り手: 橋詰】

本当に好きなこと、叶えたい目標があると、人は信じられないほどのモチベーションをもって主体的に動くことができます。

私にとって好きなことは「ダンス」で、掲げた目標は「NFLチアリーダーになって活躍すること」でした。この目標のためなら海外営業の仕事をしながら日本のチアチームに所属し、連日ダンスレッスンに通うことも苦ではありませんでした。ビザ取得準備のために何十通もの推薦状や自分の経歴を翻訳し、何度もアメリカに行ってNFLチアチームが開催する練習会などに参加しました。これらは誰かに言われたからしたことではなく、全て自ら考えて行動した結果です。

「好きこそものの上手なれ」とはよく言ったもので、好きなことを通じて主体性が身に付いていくのだと実感します。YAチアダンスではレッスン後、復習用の動画を生徒たちに送るのですが「絶対に動画を見ておきなさい」とは強制しません。けれども、ダンスに熱心な生徒たちには、毎週その動画を見て自分で練習し、次週のクラスに臨む子がたくさんいます。

一年前に日本に帰国し、受験勉強の傍らオンラインクラスに参加するMちゃん

やる気を高める
周りのサポート

子供たちの主体性を育むことにおいて、彼らのモチベーションを支える周囲のポジティブな声は、本人の「好きな気持ち」そのものと同じくらい重要だと思っています。

私にはNFLチアリーダーに挑戦する際、お世話になったダンスの恩師がいました。日本人でNFLチアリーダーやNBAダンサーになりたいという人は、みんな彼女の下で指導を受けるような指導者です。ダンスが素晴らしいのはもちろんのこと、一人一人の良いところを見つけてしっかりと褒めてくれる先生で、レッスン中はこちらが気持ち良く踊れるような盛り上げ方をしてくれます。彼女のクラスを受けると、とてもポジティブな気持ちになれる上に、たとえ踊りが難しくて踊れなくても、「あー、楽しかった! また頑張ろう!」という気持ちになれるのでした。また、生徒を前向きな気持ちに持っていくだけでなく、的確にアドバイスをくれますし、わからない動きや振り付けがあったときに質問すると、いつも丁寧に教えてくれるのでした。彼女は先生でありながら、私を応援してくれる、まさに「チアリーダー」のような人だったのです。

私も普段からそのようなクラス作りができるように心掛けています。ある意味、私にとってレッスンを教えることは、試合の本番のようなものです。それほどの意気込みと熱量をもって教え、私自身が生徒のみんなの「チアリーダー」になって、ポジティブな雰囲気作りができるようにしています。そしてレッスン中に生徒の良いところに気付いたら、ちょっとしたことでも褒めるようにしています。その上で成長度合いを見ながら、ダンスを少しだけチャレンジングなレベルに設定し「必死だったけど楽しかったー!」と思ってもらえる内容にしています。

自己肯定感を
上げるために

アメリカでは、良いところを褒めて伸ばす教育が主流です。しかし日本ではどうしてもへりくだることが多いため、「自分なんて」と自己肯定感を下げてしまいがちなのかなと感じることがあります。アメリカにいるからこそではないですが、先生も親御さんもみんながお子さんの「チアリーダー」となり、お子さんに強制するのではなく、寄り添い、ポジティブにサポートする存在になれるといいなと思います。

 

 

講師プロフィール

河田侑子

6歳から新体操、高校からチアダンスを始める。
日本代表として出場した全米チアダンス大会で準優勝。
大学卒業後、NFL Dallas Cowboys Cheerleadersで活動する。現在、夫と息子とアリゾナに在住。

 

橋詰あずさ

5歳よりクラシックバレエを習い、高校でバレエ留学する。
大学卒業後、IBM BigBlue Cheerleadersに在籍。2016年に来米し、NFL Washington Redskins Cheerleadersで活動。
現在、夫と息子とタイで3人暮らし。

 

頑張る生徒を紹介!

現在小学6年生のMちゃん。YAチアダンスで、2年生の頃から指導をしています。レッスン後に必ず復習するほど熱心な彼女は、自らの意志でNFLチームの子供向けサマーキャンプに1人で参加しました。1年前に日本に帰国したMちゃんは受験勉強で忙しいのにもかかわらず、オンラインクラスに参加し続けています。彼女のチアダンスに対する強い思いと行動力に、日々私たちが刺激を受けています。

海外での子育てに関する相談や、チア教室についてなど、講師への質問を大募集。お問い合わせは editor@nyjapion.comまで。

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