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子どもの英語教育を考えるとき、多くの人が「英会話」を考えると思います。日本人が苦手とする「英会話」を子どもには身に付けさせたい、という考えです。実はこの「英語=英会話」というバイアス(思い込み)が日本人の英語力を停滞させている原因の一つであると私は考えています。
バイリンガルには「読み書き」が不可欠
子どもは大人に比べて、英語を聞き取る力や正確な発音を身に付ける言語吸収能力が高く、ラクに英会話を身に付けることができます。しかし、子ども時代の優れた言語吸収能力を「英会話」に使うのはもったいないのです。
私は、子どもの持つ言語吸収能力を「リーディング力の育成」に活用すべきであると考え、歌や演劇を通してフォニックス(英語の読み書き)を学ぶカリキュラムを構築しました。これを実践したところ、たちまち子どもたちのリーディング力が上達。同時に、英語の他技能(話す、聞く、書く)も向上したのです。
子ども時代の著しい言語吸収力を「リーディング力の育成」へ応用することで、どの子も英語の本が流ちょうな発音で読めるようになります。英語の本が読めるようになれば、日本に帰国してからも、大好きな読書を通して英語力をいくらでも向上させていくことができるのです。
英会話神話に潜む落とし穴
ハワイで生まれ育ったタロウ君(仮名)。両親は日本人です。家庭では日本語を話し、プリスクールでは英語を話すバイリンガル環境で育ちました。ハワイの小学校に上がるころには、日本語と英語を「すらすらと話す」バイリンガルに成長しました。二カ国語を自在に操るわが子を見ると、親としてはうれしく、誇らしい気持ちになるものです。
タロウ君がハワイの小学校に通い始めて1カ月ほど経ったある日、担任の先生からお母さんに電話がありました。
「タロウ君ですが、英語力が弱いので授業についていけません。放課後に家庭教師をつけることはできませんか?」
お母さんはびっくりして反論します。
「タロウは英語ペラペラですよ。なぜ授業についていけないのでしょうか?」
先生は答えました。「英会話に問題ありません。でも、英語の読み書きの力が足りないのです」
お母さんはぼうぜんとしてしまいました。英語を流ちょうに話すタロウ君を見て、学校の授業にも問題なくついていけるだろうと「思い込んでいた」のです。
英語力は「読み書き」で定着する
現地校で要求される英語力は、本や教科書を読み解く力、そして、自分の考えを書き言葉で表現する力、すなわち「読み書き」をベースとした「アカデミック英語」です。
いくら英語が流ちょうに話せても、アカデミック英語が身に付いていなければ、授業についていくことも宿題や課題をこなすこともできないのです。英会話とは明確に分けて考えなければいけません。
英語が話せるから、学校の勉強もできるようになるだろうというのは海外で子どもを育てている親に多く見られる「思い込み」です。 英語圏で生まれ育ち、英語圏の学校に通えば、誰でも英語を「話せる」ようになります。
しかし、誰もが学校の勉強が得意になるわけではありません。勉強ができる子にするには、親のサポートと子ども自身の努力によってアカデミック英語を身に付ける必要があるのです。
リーディング力の獲得をゴールにする
子どもに高度な英語力を期待するならば、「リーディング力の育成」が不可欠です。「最初は英会話から」と考える方が多いですが、英語初心者の子どもにリーディング指導をしても、何ら不利益が生じることはありません。早期に英語の本が読めるようになれば英語力も学力も高度に伸ばすことが実現できます。
船津徹 (ふなつ・とおる)
TLC for Kids代表 教育コンサルタント
1990年明治大学経営学部卒業。大学卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。
しちだ式教材制作に従事。2001年ハワイ州ホノルルにてグローバル教育を行う学習塾TLC for Kidsを開設。
2015年にTLC for Kidsカリフォルニア州トーランス校開設。2017年上海校開設。
アジア諸国からの移民子弟を中心に4000名以上のバイリンガルの子どもの教育に携わる。
イエール大学、ペンシルバニア大学など米国のトップ大学への合格者を多数輩出。
著書に「すべての子どもは天才になれる、親(あなた)の行動で。」(ダイヤモンド社)、「世界で活躍する子の〈英語力〉の育て方」(大和書房)。
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