グローバル時代の子育て

本気で習い事をしている子は、勉強も本気でやる

習い事に真剣に打ち込んでいる子どもは勉強も頑張るようになります。「自分はできる」という自信があるから、勉強にも向き合うことができるのです。

何か一つでも「特技」を持っている子どもは、できない自分が嫌いなのです。ですから、努力して「できる自分」にしてしまうパワーを持っています。

習い事でタイムマネジメント力が身に付く

真剣に打ち込んでいることがある子は、学校の宿題などのやるべきことはさっさと終わらせるようになります。「打ち込んでいること」を思い切りしたいから、やるべきことは自主的に終わらすタイムマネジメント能力が身に付くのです。

ゲームばかりしている、宿題をしない、やる気がない、そんな子どもは本気で打ち込むことを見つけていないのです。習い事はただ練習しているだけでは意味がありません。人よりも抜き出ることによって、自信が大きくなり、プライドが高くなり、他のことにも真剣に取り組めるようになります。

子どもの「好き」「やりたい」「得意」を見つけて、本気でチャレンジできるように、背中を押してあげてください。子どもの年齢が上がるほど、新しいことへの挑戦は難しくなります。子どもの「強み作り」を先送りにしてはいけません。

テニスでトップジュニア、勉強もトップ!

2歳年上のお姉ちゃんの影響で、4歳からテニスを始めたサラちゃん(仮名)。メキメキと技能を伸ばし、地域のジュニアトーナメントで連戦連勝、将来を有望視されるジュニアプレーヤーの一人になっていました。

コーチは、テニス経験のある母親でした。母親はサラちゃんの負けず嫌いな性格を活かすことを考え、競争中心の練習メニューを作りました。ラリー、ボレー、サーブ、全て10ポイント先取で勝敗がつくようにしました。負けたらダッシュ10本、腕立て伏せ10回といったペナルティーを課しました。最初はお姉ちゃんに負けてばかりのサラちゃんでしたが、すぐに五分五分の勝負をするようになりました。

その後、中学生になったサラちゃんは、アメリカ全土で行われる試合に出場するようになりました。トーナメントで学校を休むこともしばしばありましたが、学業に手を抜くことはありませんでした。「負けたくない」という気持ちが人一倍強いので、練習の合間も勉強に真剣に取り組んできたのです。

アイビーリーグに
進学!

テニスに勉強に休む暇なく打ち込んできたサラちゃん。高校ではテニス部キャプテン、吹奏楽部のコンサートマスター、登山クラブの部長を兼任しました。

さらに、高校3年生の時に受けた学力テストでは、全米トップ1%の成績優秀者にだけ与えられる、ナショナル・メリット・スカラーに選出されました。

大学は第一希望のアイビーリーグ大学に合格。大学でもテニスを継続していますが、本人はプロプレーヤーを目指すつもりはありません。それはジュニアから大学テニスまでを通して、自分よりも才能のある選手たちと戦ってきた中で自分なりに出した答えです。

将来の夢に向かって
突き進む

サラちゃんが大学で選んだ専攻は、環境エンジニアリングです。将来の夢は、自然環境に優しいクリーンエネルギーの研究者になること。高校で登山クラブに参加していた時から、環境保護に強い関心を持っていたのです!

テニスと学業で自分の目標を達成したサラちゃん。次は、研究者という人生のゴールに向かって突き進んでいくことでしょう。

サラちゃんが自分で目標設定を立てて、ゴールに向かって努力を継続できるようになったのは、テニスのおかげです。サラちゃんのように本気で打ち込める何かを見つけることができれば、勉強も、キャリア形成も、同じように頑張る習慣が身に付くのです。

 

 

 

船津徹 (ふなつ・とおる)

TLC for Kids代表 教育コンサルタント

1990年明治大学経営学部卒業。大学卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。
しちだ式教材制作に従事。2001年ハワイ州ホノルルにてグローバル教育を行う学習塾
TLC for Kidsを開設。
2015年に
TLC for Kidsカリフォルニア州トーランス校開設。2017年上海校開設。
アジア諸国からの移民子弟を中心に4000名以上のバイリンガルの子どもの教育に携わる。
イエール大学、ペンシルバニア大学など米国のトップ大学への合格者を多数輩出。
著書に「すべての子どもは天才になれる、親(あなた)の行動で。」(ダイヤモンド社)、「世界で活躍する子の〈英語力〉の育て方」(大和書房)。

 

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