~New Yorker’s English Expressions~ ニ&
1987年に創立以来、ニュージャージー州フォートリーで活動を続ける女声コーラスグループ「ハーモニーバスケット」(通称ハモバス)は、4月からオンライン練習を行っている。
「新しいことの連続で大変ですが、みんなでアイデアを出し合って模索、努力しながら続けています」と話すのは、合唱指導に当たるボイストレーナーの嶋田あやさん。
前半40分はZoom上で2クラスに分かれて練習。嶋田さんがソプラノを、ピアニストの渡邉倫子(みちこ)さんがメゾソプラノとアルトを指導する。
ソプラノ組は、松任谷由実の楽曲「やさしさに包まれたなら」の練習からスタート。嶋田さんが歌うメゾソプラノの旋律に団員たちがソプラノを重ねていく。「ここは伸ばすところですが、伸ばしきれなくても、大丈夫。きちきちと考えなくてもいいですよ」との嶋田さん流のおおらかな指導に、団員も思わず笑顔。
赤ちゃんを抱いたり、小さな子どもと一緒に参加している団員の姿もあって、アットホームな雰囲気の中で練習が続いた。
一方、メゾソプラノとアルトのチームは、米津玄師の楽曲「Lemon」の練習を続行中。「始めから通します」との渡邉さんのピアノ伴奏に合わせて、「夢ならば、どれほどよかったでしょう」と、画面の向こうで団員たちは声を合わせていた。
パート練習終了後は、嶋田さんの指導の元で全員による練習。日本に帰国した卒業生たちも次々に参加。「わー、なつかしい!」と再会を喜び合った。
伴奏に合わせて声を合わせる団員たちに、「みんな大丈夫? 気を失わないようにしてやるんだよ」と嶋田さんが声をかける。毎回コンサートで歌うハモバスの定番曲「アメリカ・ザ・ビューティフル」から、日本の童謡「雪やこんこ」「里の秋」へと練習は続いた。
友達に誘われて入団して4年になる主婦のユー・みか子さん(メゾソプラノ)は、「皆、目的に向かって一緒に音楽を作っていく過程がとても楽しくて、達成感があります。先生がいつもみんなを引っ張っていってくれています」とほほ笑む。
入団5年目、1歳8カ月の娘さんと参加の穐山(あきやま)有紀さん(アルト)は、「この子が生後2カ月くらいからずっと練習に連れて行っています。ハモバスはいろんな人と知り合えて、人が変わると歌声も合唱団の色も変わるので、それがまた楽しいです」と話し、親子で歌い続けている。
リーダーの柳田聖実(きよみ)さん(メゾソプラノ)は、「オンライン練習のおかげで、自宅待機中も歌の仲間と一緒に楽しい時間が過ごせて、気持ちに余裕ができました。先生が懇切丁寧に指導してくださるので学ぶところがたくさんあります」と声を弾ませていた。
団員たちは、教室で再びみんなで集まり、ハーモニーを奏でる日を心待ちにしている。
今週の先生
嶋田あやさん
ハモバスは、元気でリズム感がいい合唱団なので、それに合わせた選曲をしています。オンライン練習には毎回OGの人が参加してくれて、盛り上がっています。アメリカで子育てをされている大変なママたちが多いと思いますが、赤ちゃんや小さいお子さん連れで参加も可能です。楽譜が読めなくても大歓迎。誰でも気軽に参加して気軽に歌ってください。
Harmony Basket
オンライン練習は毎週金曜10-11amに開催。
教室再開後は、毎週金曜10am-12:30pm(季節により1:30pmまで)を予定。
Fort Lee Gospel Churchで練習。
見学可。
【問い合わせ】
harmonybasketnj@gmail.com/harmonybasket.web.fc2.com