オンラインでつながる 心と歌声

ウェストチェスター地区で活動する日本人女声合唱団「花みずき」。日系幼稚園や学校をはじめ、修道院、ナーシングホームなどでのボランティアコンサート、ホワイトプレーンズの桜祭りやハリソン図書館でのコンサートなど、幅広く活動している。

同合唱団では、ボイストレーナーの嶋田あやさんによる合唱指導の下、4月から毎週水曜日にオンライン練習を続けている。

嶋田さんは「本来なら秋からのボランティアコンサートを目指して練習している時期なので、オンラインでもそのための練習をやっています。加えて、家にいる環境なので、家族が一緒に歌える曲も選んでいます」と話す。

 

1983年創立の女声合唱団。現在は週1回オンラインで顔を合わせて練習中。全団員によるバーチャルコーラスも、同団体ウェブサイトにアップされている

 

パート別練習が始まり、ソプラノのメンバーが画面に集まると、嶋田さんとピアノ伴奏担当の林田佳子さん以外の音を消して、一人一人が自分の練習に集中。他の団員の音が聞こえない分、普段の練習では聞き取れない自分の音がしっかり聞こえるよさがあると喜ぶ団員も多い。

他のパート練習も終了し、1時間の全体練習に移った。全員が画面にそろうと、セカイノオワリの「RPG」の練習が始まった。

林田さんがソプラノとメゾソプラノの音を弾き、そこにアルトが音を乗せる。三つのパートがそれぞれピアノの音に合わせ、音を乗せるという変則的な形式だが、皆すっかり慣れていて、練習はスムーズに進行していた。

嶋田先生が、「アルトさん、ここは『必ず』ではなく、『必ーず』です」と細かい注意を入れたり、「ソプラノさん、大丈夫?」と気を配る。練習は、「七夕」「こいのぼり」と続き、子供と一緒に歌っていたママは、「これもオンライン練習のいいところ」とほほ笑む。その後も、「トゥモロー」「地球の仲間」などさまざまなジャンルの曲練習が続いた。

主婦の坂口麻衣子さん(ソプラノ)は入団して6年。「こんな状況の中でも、みんなで顔を合わせられることが一番いいことです。先生は間違えそうな箇所などいつも細かく教えてくださり、とてもわかりやすいです」と感謝していた。

 

総団員数28人。駐在組が多いが、帰国後も皆つながっている

 

昨年のボランティアコンサートの様子

 

入団して10年の翻訳家、那須実穂さん(メゾソプラノ)は、「先生独特の表現コメントがおもしろくて、とても楽しいです。早く実際に先生の指揮を見て歌いたいですが、今はその日のための準備をしている感じです」と、みんなで歌える日を待ちわびている。

前代表の綱脇有紀子さん(メゾソプラノ)は、「こんな状況になって気持ちがダウンしがちなので、週に一回、気持ちがリセットできる時間が作りたいねという話になり、みんなが安心できればとオンライン練習を始めました。先生のおかげで、皆さん毎回笑顔で集まってくださっています」と話していた。

オンラインを通じて、団員の気持ちはしっかりつながっている。

 

 

今週の代表
キングズベリー裕子さん

同団は駐在の人が多いので、顔ぶれが入れ替わりしていて、常に形を変えてどんどん変化し成長を続けています。30〜70代までと幅広い年齢層の団員がみんな仲良く一緒に歌うという貴重な経験ができて、温かい気持ちになれる場所です。音楽に詳しくない人や楽譜が読めない人も、先生が丁寧に教えてくださるので、気軽に参加してください。どんな人もウエルカムです。

 

Hanamizuki

毎週水曜日の午後2〜4時、ZOOMによるオンライン練習を行っている。
通常は、毎週水曜日の午前10〜午後12時にスカースデールの教会で練習(見学無料)。
【問い合わせ】
hanamizuky@gmail.comhanamizukiny.jimdofree.com

 

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