~New Yorker’s English Expressions~ ニ&
とある金曜日の朝9時30分。メトロノースのスカースデール駅にほど近い、パテル杉浦奈美先生の自宅スタジオに、ヨガマットを抱えた日本人が集まってきた。丁寧にお辞儀をして出迎えるパテル先生に、「おはようございます!」とうれしそうに話し掛ける。
ヴィンヤサヨガをメインに取り入れた、パテル先生のモーニングヨガクラスは、通常3〜5人規模。この日は初参加の生徒含め、8人が集まった。ほとんどが、ウェストチェスターで暮らす主婦たち。
「まずは寝た状態から始めましょう」とパテル先生。
「ゆっくり深呼吸。朝、子供たちを送り出して、バタバタしていたかと思いますが、この時間は自分のためだけに使ってください」
静かなパテル先生の言葉に、生徒たちはリラックスしたように、目を閉じる。
パーソナルトレーナーの資格も有するパテル先生は、マインドフルネスやリラクゼーションはもちろん、健康で美しい体づくりのプロ。このクラスでは、自分の体とじっくり向き合い、無理ないペースで動かしていく。相談に応じて、パーソナルコーチングも行っているそうだ。
この日は、チャクラが宿り、特に女性にはトラブルが起こりやすい生殖器もある、下腹部を中心に鍛えるポーズがテーマ。「人間の感情がくすぶっているところ。動かすと、気分がすっきりします」という先生の言葉に、一同、期待の表情。
ポーズ指導は、体の動きを言葉で、丁寧に分かりやすく解説することがモットー。「膝が鋭角にならないように気を付けながら、曲げます」「胸を立てるときは、しっかりと肩甲骨が近付くように」と、ハキハキと順序立てて説明していく。静かな空間で、生徒たちは、自分の動きだけに集中していた。
難易度の高い「ダブルピジョンのポーズ」にも挑戦。両足を内側に折りたたむポーズだが、生徒はどこか余裕の表情。すかさず先生が「あぐらになっていませんか? 足は交差させずに」と指摘すると、途端に「いたた!」「きつい!」とあちこちから悲鳴が。先生は「そう、それです」と苦笑いしつつ、正しく体の筋が伸びているか、個々を丁寧にチェックして回っていた。
全てのポーズを終え、クラスは最後に、5分間の瞑想(めいそう)で締めくくられた。
劉(りゅう)浩美さんと斎藤香織さんは、それぞれ友人の紹介でパテル先生のヨガクラスに通い始めたという。クラスを終えた2人は、「一から丁寧に、分かりやすく教えていただけるのがうれしいです。先生も落ち着いていて、スパルタ過ぎず、しっかり指導してくれました」と、達成感にあふれた晴れやかな表情を浮かべていた。
クラス後は自然とみんなで集まり、おしゃべりタイム。ウェストチェスター在住主婦たちの、情報交換の場としても重宝されていた。
今週の先生
パテル杉浦奈美さん
筋力を付けることで、けがをしにくい体にすることを目指したクラスでもあります。ヨガなのでウエイトは使わずに、自分の体重という最低限の負担を掛けて、安全に体を動かします。ヨガの深い知識がない人も、私がしっかり指導しますので、「気持ち良い」と感じてくれれば、それで十分。健康志向の人はどなたでも歓迎です。男性の参加もお待ちしています!
Yoga Life Westchester
パワーヨガクラスや、英語でのヨガクラスもある。
希望者には、レベル別のプライベートレッスンも受け付ける(要相談)。
モーニングクラスは毎週金曜日催行で、初回お試しは10ドル。
【問い合わせ】yogalifewestchester.com