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今号では、これまでの3回で触れなかった、少しアドバンスなルールを紹介する。無駄のない遺産計画を立てるには、早期段階で専門家に相談し、自分の現状を把握しておくことが重要だ。
メディケイドの長期治療受給には「ルックバック(Lookback)」というルールがあり、加入前の資産譲渡記録を政府がチェックします。これは、受給資格を満たすための資産の譲渡、または市場価格以下での販売を防ぐ対策です。メディケイドの資産と収入上限を下回っていても、ルックバックの期間以内に資産譲渡の記録があると、一定期間、メディケイドの長期治療を保障されないことがあるのです。
普通5年のルックバックの期間なので、加入の少なくとも5年以上前に、信託を作ってください。ただしニューヨーク州のみ、在宅介護の利用はこのルックバックの対象でなく、即利用することができます。施設介護利用にはルックバックが適用されます。来年からは在宅介護の利用にも2年半のルックバックが適用になります。
まず、IRA(個人退職口座)の扱いが州によって異なります。ニューヨーク州では、IRAにあるお金は資産にカウントされませんが、ニュージャージー州ではIRAは個人資産とみなされます。口座内の金額が、受給の範囲内かどうか注意しましょう。
メディケイドでの在宅介護と施設介護の規定も異なります。ニューヨーク州では24時間、毎日の在宅介護が保障されますが、ニュージャージー州では週30時間の利用が上限です。
また、ニュージャージー州では在宅介護でも5年のルックバックが必要なので、すぐには必要なサービスが受けられません。
米国の永住権もしくは市民権を保有する人が死亡した場合、米国内外の全資産が1170万ドル以下(来年からは600万ドル予想)の相続は、税金控除の対象です。
米国市⺠権を持っている夫婦の間では、無制限の資産を税金控除で相続する事ができますが、相続人配偶者が永住権を保有する場合は異なります。ちなみに、日本では相続人が支払いますが、米国では被相続人が支払います。
ただし、永住資格を持たない非移民が米国内に資産を持っていた場合、控除額の上限は6万ドルです。マンハッタンに6万ドル以上の資産価値の物件を持っていたとしたら、その40%相当が税金として徴収されます。さらに、日本人の場合、相続税は日本と米国の双方に支払う必要があります。米国の不動産であっても、日本人であるならば、相続人に支払い義務が発生します。
世界各国が異なる相続法を持っています。例えば、米国の相続では、本籍地(Domicile)という概念があります。たとえ米国在住でも、日本に帰る意思を有していて、日本の銀行口座がアクティブに利用されている場合、本籍地は日本とみなされます。
米国の相続法では、移動することができない不動産は建っている土地に帰属しますが、銀行残高などの個人財産は、本籍地に帰属します。
一方日本の法律では、日本人の遺産の全てを、日本の法律に基づいて処理することとなっています。日本の遺族は、遺留分を求めて訴訟を起こすことができるので、そうなると二国間で法律の矛盾が発生し、遺族間の係争が、大変複雑に、かつ長期化する恐れが出てくるのです。
賢い遺産相続では、自分の人生の早い段階で資産を把握し、家族間の係争が起きないように準備をしておくことが重要なのです。
〈おことわり〉
当弁護士事務所は、掲載記事の内容に関して、一切の責任を負いかねます。詳細は各専門家にご相談ください。
ジア・キム弁護士
ニューヨーク州、ニュージャージ州弁護士。
ハンプシャー大学を経て、フォーダム法科ロースクール卒業。
米国および国際エステートプランや、メディケイド財産保護計画などを専門に担当。
英語や、日本語で相談可能。
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