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体調不良やけがを治すために訪れた医療機関で、予期せぬ損害をこうむるケースもある。実際に直面するリスクは低いかもしれないが、アメリカで生活する上で、知識として押さえておきたい。専門家が詳しく解説。
Q. 医師や病院相手に訴訟を起こすのは、どういった場合ですか?
A.
医療過誤(medical malpractice/医療ミスとも)のケースが多いです。医療提供者による誤診や不適切な医療処置などによって、けがを負ったり、損害を受けた人が訴訟を起こします。
医療機関やその従業員は、患者に対して、しかるべき配慮を提供することが義務付けられており、病院や介護施設は法的訴訟に直面する恐れがあります。医師、看護師、理学療法士、薬剤師、カイロプラクターも同様です。
Q. 医療過誤を訴える場合は、どんな証拠が必要ですか?
A.
訴訟を起こす前に、そのけがが医療提供者の過失によりもたらされたものだと証明する必要があります。その過失が被害を与えたり、体調を悪化させたりしたことも、証明できなければなりません。
「医師が、もし見落としていた患者の病気を発見できていれば、あるいは異なる診断を下せれば、実際よりもよい治療結果が見込めた」ということが証明できた場合、患者は診断ミスを訴えることができます。医師の選択自体は正しかったものの、処置が不完全だったりした場合も、適切な処置が提供されなかったと判断されます。
また、患者に処置を施す際、医師はその処置や治療の一環で予測できるリスクを、患者に説明する義務を負っています。これをインフォームド・コンセント(informed consent)と言います。
もしこの説明が不十分であったがために患者が被害をこうむった場合は、患者は医療過誤として、医師に対して訴えを起こすことができるでしょう。
Q. 医療の知識が浅い一般人が、医療の専門家を訴えるのは、難しいのではないですか?
A.
医療過誤のケースでは、「医療提供者の過誤が患者のけがを引き起こした」という専門家の意見を得ることが重要です。この意見が、通常、裁判でも求められるからです。
一般的に、専門家は争点となっている分野で一定の経験を積んだ、資格のある医師になります。
Q. どのような補償が受け取れますか?
A.
医療過誤のケースでは、患者に対する補償は、経済的損害、あるいは非経済的損害の二つがあります。
経済的損害は、けがを負った患者の金銭的支出と、医療提供者の過失が原因の損失に当てられます。非経済的損害は、患者の心身的苦痛、そして人生における喜び(enjoyment of life)の喪失などといった損害を指します。
Q. 訴えれば必ず勝てますか?
A.
全ての医療過誤の訴訟が成功するわけではありません。また、損害が認められた場合でも、補償の種類や金額はケースごとに異なります。
医療過誤を専門とする弁護士が、医療提供者に対して訴訟を起こすか、そして損失やけがが補償に値するかどうかを精査します。調査が難しい問題点があったり、訴訟を起こせる期間の期限が近づいている恐れもありますので、もし医療過誤による被害に苦しんでいる場合は、すぐに弁護士に相談するようにしてください。
〈おことわり〉
当社は、掲載記事の内容に関して、一切責任を置いかねます。詳細は各専門家にご相談ください。
スティーブン・エプステイン弁護士
ニューヨーク州認定弁護士。
ブランダイス大学、ニューヨーク大学ロースクール卒業。
全種事故を中心に、当地で20年以上の実績を持つ。
その他の取り扱いは、民事訴訟、会社法(設立、契約)、家庭法(離婚)など。
コロナ禍の現在も相談受付中。
Steven W. Epstein, ESQ
5 W. 37th St., Suite 642
(bet. 5th & 6th Aves.)
TEL: 212-729-9164(日本語)
epsteinlaw@yahoo.com
epsteinlaw.nyc
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