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【竹田】寿司の流れに身をまかせ「桜の季節限定」メニューに耽溺

竹田

寿司の流れに身をまかせ「桜の季節限定」メニューに耽溺

メニューはお寿司を中心とした全19品のおまかせ(280ドル)のみ。いうまでもなく食材は日本各地からの直輸入。コースの皮切りである寿司飯作りから手の込んだ和風デザートまで、約2時間。春のおまかせコースは4月末日まで

オーナーシェフの竹田幸弘さんは大阪出身。30年以上にわたって和食の真髄を極めるべく、煮物、焼き物、お造り、鍋、蒸し物などあらゆるジャンルの研鑽に努めてきた。8人がけのカウンターに三方を囲まれた小さなオープンキッチンで黙々と調理をする。工程の全てが一人芝居の如くお客の目の前で流れてゆく。セリフのほとんどない主役の竹田さんだが、その包丁さばきと無駄を排した所作は見る者のため息を誘う。

おまかせコースには、握り寿司だけでなく、宝石のように繊細な小鉢料理がいくつも盛り込まれており、内容は季節ごとに替わる。オープニングはアワビの酒蒸し。続く鹿児島産ブリは驚きの「藁スモーク」仕立て。

4月限定という甘鯛は、ほんのり香る桜蒸し。添えられた桜花片につい見とれる。小鉢でイヤというほど味蕾をくすぐられたら、お待ちかね「にぎりタイム」。北陸ののどぐろ、北海道のボタンエビ、千葉の金目鯛と各地の鮮魚が次々に舌の上で踊る。ここで、ニューヨークでは珍しい福井のズワイガニの出番となりショーは最高潮に向かうのだが、その先は読者ご自身ご自分の舌で体験あれ。


Takeda

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