この店の話題をひとくち

1貫に想いを込めて ネタとシャリにひと工夫

 

大通りに出やすいソーホーの一角にある、すし店「タケシ」。現役のプロボクサーでありながら、すし職人として活躍する佐藤剛志(たけし)さんの店だ。「昨年開店してから、ちょうど1年。近隣にすし店がないこともあり、ローカルのなじみ客が増えています」と話す。

ネタはほとんど日本から仕入れている。「地元の食材を使うこともありますが、やはり日本の味には敵わないですね」と、音楽を奏でるようにリズム良く握りながら語ってくれた。シャリやワサビの量などは、客一人一人に合わせて変えていくという。

「ネタも毎回同じでは飽きられてしまうので、毎回違うものを出しています」と、サプライズ感のあるおもてなしを用意するのが信条。しょうゆが一粒一粒しっかりしみているイクラ、スモークしたサバなど、一工夫。

おまかせコースはランチが50ドル〜と、値段がリーズナブルなのもうれしい。ソーホーに出掛ける際は、ふらりと立ち寄ってみてはいかがだろう。

 

「おまかせコース($50〜)」は、その時の旬のネタを出している。1貫にあふれんばかりのせている。写真は日本から仕入れたアオヤギ。さらりと付けたタレがネタの旨味を引き出している

 

しっかり煮汁に付けたアナゴは、口の中でトロリと溶ける。炙らず素材の味を堪能できる

 

 

 

Takeshi
28 Grand St.
(bet. Thompson St. & 6th Ave.)
TEL: 917-675-0771
takeshisushiny.com

関連記事

NYジャピオン 最新号

Vol. 1255

夏の和野菜

盛夏のニューヨーク。色鮮やかな野菜たちが街中に溢れ、目を奪われるが、私たち在留邦人はどうしても和野菜が恋しい。実は、よく探せば、こんなアウェーな土地でも本格的な日本の野菜が手に入る。グリーンマーケットや野菜宅配サービスの賢い利用法など、今回の特集ではとっておきの和野菜情報をお届けする。