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昨秋、1年半ぶりに再開されたブロードウェーミュージカル。今月18日からはブロードウェーウィークが始まり話題の新作やリバイバル作品がめじろ押しだ。今、見るべきおすすめのミュージカルやその見どころをダンサーの小野由利加さんに紹介してもらう。
ブロードウェーミュージカルが再開し早4カ月。現在の劇場の様子と上演作品について、ダンサーの小野由利加さんに話を聞いた。
現在の劇場の様子は?
再開直後の昨年9月に「ウィキッド」の初日公演を見に行きました。印象的だったのが、開演の30分前には大半の人が着席して幕開けを待っていたことです。ミュージカルファンがこんなにもいて、みんながこの瞬間を待ち望んでいたんだと、マスク越しにでも感じることができました。
そんな中、昨年末にはオミクロン株拡大の影響で再び休演が相次ぎました。演者は劇場を一歩出るたびにラピッドテストを受けるなど、感染防止のために細心の注意を払いながら公演を続けている状況です。
公演中の作品の特徴は?
BLM(ブラック・ライブズ・マター)の影響が色濃く出ています。劇中に社会の風潮を取り入れるのがブロードウェーの特徴。「ウィキッド」や「オペラ座の怪人」のメインキャストにアフリカ系アメリカ人が起用されたことや、1960年代アメリカの黒人差別社会を描いた「キャロライン・オア・チェンジ」が話題を呼びました。
少し前になりますが「ハリー・ポッターと呪われた子供」のハーマイオニー役にアフリカ系女優ノーマ・ドゥメズウェニさんが抜擢されました。誰もがイメージするハーマイオニー像とは異なる配役でしたが、彼女の演技には全く違和感がありませんでした。演技力は人種の壁を越える、そう感じた瞬間です。原作者のJ・K・ローリングや映画で同役を演じた女優エマ・ワトソンも彼女の演技を絶賛しています。
今、何を見ればいい?
とにかく新作ミュージカルの鑑賞をおすすめします。新作に出演するオリジナルキャストは、役柄に演者自身のキャラクターが反映されたり、その人のためのパートが作られたりします。彼らは、そこで成功させないといけないというプレッシャーがあるので、気合いとパワーが違うんです。
新作「マイケル・ジャクソン・ミュージカル」や「シックス」、3月に再演予定の「ミセス・ダウト」はどれもおすすめです。64年ぶりにリバイバルされた「ザ・ミュージックマン」はチケットが他に比べて高いですがヒュー・ジャックマンの名演が見れるので払う価値ありです!
英語が心配な人は?
英語が理解できないのが心配という人には「ライオンキング」がおすすめです。また「ハミルトン」や「ディア・エヴァン・ハンセン」「シカゴ」「オペラ座の怪人」など、ミュージカルが映画化されている作品がたくさんあるので、英語が心配でも予習していくと十分理解できると思います。「ミセス・ダウト」や「ムーラン・ルージュ」など、映画をもとに作られているものは、原作を見てから劇場に足を運ぶとより楽しめますよ。
次頁では、引き続き小野さんにおすすめのミュージカルをピックアップして詳しく紹介してもらう。
お話を聞いた人
小野由利加さん
1995年東京生まれのNY在住学生ダンサー。
2017年に来米しSteps on Broadwayでダンスを学ぶ。
22年に同校を卒業。
4月よりアメリカン・ミュージカル&ドラマ・アカデミー(AMDA)に入学する。
来米以来全てのブロードウェー作品を鑑賞する。
Instagram: @ulikaxx
2022年ブロードウェーウィークの
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