巻頭特集

コロナに負けず活動を続けるミュージシャン

音を楽しむと書いて「音楽」と読むがまさに今、長く続くコロナ禍で音楽が心の支えとなっている人も、多いのではないだろうか。  今号では、コロナに負けず活動を続けるミュージシャンたちを一部だが紹介していく。オンラインはもちろん、直接鑑賞できる機会も紹介。聞いて感じて、あなただけの癒やしの音を手に入れよう! (取材・文/音成映舞)


街中で音色に酔いしれる
新しいライブのかたち

コロンバスサークルからブロードウェーを数ブロック上がると、どこからともなく音楽が聞こえてくる。建物の窓ガラスを挟み、屋内から演奏するミュージシャンと、外を歩く人々。スピーカーを通じて聞こえる音色と共に、そこは一風変わったライブ会場となっていた。

これは、「Musical Storefronts」というライブイベントで、カウフマン・ミュージック・センター(KMC)とアルファダイン・ファウンデーションが協力し、パンデミックの中で演奏活動ができないアーティストたちに手を差し伸べた取り組みだ。

「私たちには協力してくれるたくさんのパートナーたちがいて、互いの関わりも深いんです。今回の会場スペースもビルオーナーの好意で貸してもらえたんです」と話すのは、KMCエグゼクティブ・ディレクターのケイト・シーランさん。

企画を最初に立ち上げたのはケイトさんかと思いきや、「私の友人で協力財団のジェイ・ドゥウェックが発案者なんです」とのこと。「とてもすてきなアイデアだったので、実現に向けて彼に協力を依頼しました。コミュニティーも協力的であっという間にいろいろなことが進みました」

 

さまざまなジャンルの演奏を行う「Musical Storefronts」。詳しくは、ウェブサイト (kaufmanmusiccenter.org/mch/musical-storefronts-series)で

 

好評につき、
イベント延長の可能性も

開催中に印象的だった出来事を聞いてみると、「子供たちが音楽に合わせて楽しそうにダンスしていたのがとても印象深かったですね」と笑顔のケイトさん。

この企画は3月31日(水)までの予定だったが、延長の可能性も出ているそうだ。

「外は寒いですが、心を温かくしてくれるイベントですから…。ワクチン接種も始まり、春になれば暖かくなるので、外で違うかたちでもできるかもしれません。また、このスタイルをモデルにして、他の場所でも開催してもらえればうれしいですね」

どんな人も楽しめるように演奏家には、クラシック、ポップ、ジャズ、ブロードウェー音楽、民族音楽など、さまざまなジャンルのミュージシャンを取りそろえているという。会場の場所、スケジュールなどは、コロナ対策として大勢の人が集まることを避けるため非公開となっている。当日行ってみないと、どんなジャンルの音楽かも分からないというところもおもしろい。

取材日に演奏をしていた、ミッシェル・ロスさん(ヴァイオリン)とエイミー・ヤンさん(ピアノ)。観客を前に笑顔で演奏していた

 

音楽に引き寄せられた観客は、きちんとソーシャルディスタンスを保って静かに鑑賞。寒さも忘れるほどの美しい演奏に大きな拍手を送っていた

次ページからは、ニューヨーク在住の日本人ミュージシャンを紹介していく。

関連記事

NYジャピオン 最新号

Vol. 1130

今年は75周年のメモリアルイヤー! NBAを見に行こう!

レギュラーシーズン開幕から約1カ月。創設75周年を迎えたNBAは、今季ならではのイベントが盛りだくさんだ。今、話題のNBA系YouTuber、Rikuto AFさんとニコラス武さんの解説と共に、その魅力を紹介する。

Vol. 1129

NYC新市誕生! エリック・アダムス氏を解剖

2日に行われたニューヨーク市の市長選で民主党のエリック・アダムス氏が当選し、次期ニューヨーク市長に就任する。エリック・アダムス氏とはどんな人物なのか? そして今後のニューヨークはどう変わるのか?

Vol. 1128

ビザ最新情報 2021秋冬版

2023年度DV(移民多様化)抽選永住権の米国務省受付が、9日正午で終了した。今号では、H、E、L、Oビザなどの非移民ビザや永住権に関する最新情報を紹介する。

Vol. 1127

今年は何する? もうすぐサンクスギビングデー!

いよいよサンクスギビングデーがやってくる。今年は例年のパレードも復活し、感謝祭ディナーに大セールと楽しいイベントがめじろ押し。日本人にはなじみない文化とはいえ、せっかくアメリカに住んでいるのなら目いっぱい楽しまなきゃ損! 今号はそんなサンクスギビングを存分に満喫するための情報をお届けする。