巻頭特集

新オープン続々!最新ベーカリーをチェックしよう!

コロナ禍で飲食店の入れ替わりが激しかったニューヨーク。パン屋においても新店が続々とオープンしている最近、こだわりのサワードウ生地のパンや個性的なクロワッサン、日本スタイルのサンドイッチなどが話題だ。今号では、2022年から今年にかけてオープンした注目のベーカリーを一挙紹介。(文・取材/野々村慧・伏見真理子)


中東の香りが漂う魅惑のベーカリー

イーストビレッジ地区のクーパースクエアに一昨年5月にオープンしたリブラエベーカリー。開店以来、平日休日問わず店内は常に賑わい、特に週末の朝は店の外まで行列ができるほどの盛況ぶり。店内のカウンターにはガラス越しにクロワッサンやバブカ、デニッシュにフォカッチャなど、さまざまな種類のパンが鮮やかに並んでいる。

初のバーレーン人女性が経営するベーカリー

同店のオーナーは、バーレーンでコーヒー焙煎所とベーカリーを経営するドナ・ムラドさん。イギリスやペルシャ湾でレストラン経営に携わる夫の故郷であるニューヨークでお店を持つことを夫婦で計画していたところ、この物件に出会い念願のベーカリーを開店させたそうだ。正式オープンする前に、店頭でクロワッサンの試作を無料で配布するなどの入念な開店準備が功を奏し、オープン早々から多くの常連客を獲得した。

プレッツェルやスコーンなど定番ペイストリーも

 

中東の味にインスパイアされた個性的なパン

自らを「中東の味のルーツとコペンハーゲンの発酵技術をもつ第3文化のカフェ」と称する同店は、使用している原材料も特徴的。アラブ諸国でよく使用されるハーブのザアタルや、バーレーンの伝統料理ではかかせないスパイスのブラックライム、中東の水切りヨーグルトのラブネなどを使用しており、同店のパンを通じて中東の食文化に触れられるのが魅力的だ。1個平均5〜8ドルとけして安価ではない価格帯だが、高品質の食材を用いたこだわりのパンは、1個でも十分お腹が満足するボリュームのものが多い。店内にはカフェスペースもあり、コーヒーなどドリンクも一緒に楽しめるので、ぜひ一度足を運んでみてほしい。

店内で1日最大8回焼くというパンは、どの時間帯に訪れても焼きたてが味わえて嬉しい

 

ぜひ食べてみて!編集部おすすめパン TOP3

①ピスタチオ・ローズ・クロワッサン(8ドル50セント)

二度焼きしたサクサクのクロワッサン生地とローストしたピスタチオの香りが漂う濃厚ペーストは相性抜群。

 

②ザアタル・ラブネ・モーニング・バン(8ドル)

中東の食卓に欠かせないハーブのザアタル入りデニッシュ。上品な渋みと優雅な香りを楽しめる。

 

③ブレッドプディング(6ドル)

キャラメルバナナとピーカンナッツを使用したプディングはモチモチで食べ応えあり!

 

 

Librae Bakery

35 Cooper Sq.

libraebakery.com

NYジャピオン 最新号

Vol. 1275

─ハワイ最新情報・前編─ 国内旅行で人気再燃 ハワイを満喫しよう

今年9月にアラスカ航空とハワイアン航空が統合し、ホノルルを第2の主要ハブとして確立させると発表。また、今年の国内旅行(*1)の人気ランキング第4位は、オアフ島が選ばれるなど今再び注目されている。小さな子供連れからシニア世代まで十分に楽しめるオアフ島を中心にハワイの魅力を特集してみた。来年春休みの旅先として計画してみては!(*1)U.S. News Travel調べ

Vol. 1273

トランプ大統領による新政権 第2章が遂に動き出す

米大統領選挙は今月5日投開票され、米東部時間6日午前5時30分過ぎに共和党候補のドナルド・トランプ前大統領(78)の勝利が確実となった。一方、民主党候補だったカマラ・ハリス副大統領は6日午後、首都ワシントンで演説し敗北を認めた。支持者らに向け、理想のために戦うことを「決してあきらめない」よう訴え、「この選挙結果は私たちが望んだものではない」としながらも、平和的な政権移譲が必要だと強調した。1期目とは全く異なると言われるトランプ政権2期目の行方はいかに。

Vol. 1272

リトルポルトガル味めぐり

ニュージャージー州ニューアークはポルトガルからの移民とその子孫が多く暮らしていることで有名だ。今週は日本人の舌にも合うポルトガルの味を探訪、併せてリトルポルトガルの成り立ちにも迫る。