巻頭特集

米大統領選の投票終了 投票日直後は避けたいエリア

1.選挙スケジュール ※今後、変更になる可能性があります。

●事前投票 (郵便投票OK)

〈ニューヨーク州〉郵便用紙は10月27日までに入手、有効消印は3日。投票所利用は11月1日まで。

〈ニュージャージー州〉郵便用紙は10月23日までに入手。有効消印は3日。窓口での対応は11月3日まで。

〈コネティカット州〉郵便用紙は11月2日までに入手。3日「必着」で郵送するか、街の投票箱に入れる。

●本投票日 (※即日開票スタート)

11月3日 午前6時〜午後8時

(ニューヨーク州は午後9時まで)

●大統領就任式

2021年1月20日

今年は郵送投票によるプロセスの遅延が予測されるため、3日には結果が分からないだろう。USPSは、選挙前のニューヨーク州での郵便配達が遅れる可能性を示唆しているので、郵便投票はお早めに!!なおニュージャージー州は、11月3日の投票所での投票分は「provisional ballot(暫定投票)」とみなす。


2.投票所の使い方(例=クイーンズ区某所・学校体育館)

自分が利用する投票所は、居住区分によってしっかり分かれている。事前に、自分の行く場所を確認すること。

もし、投票情報が記載されている「投票カード」(各家庭に郵送される)を持参した場合、割り振りの番号が記載されているので、その番号の受付窓口に並ぶ。

カードがなくて番号が不明の場合は、総合受付に言えば、名前から受付番号を逆引きで探してもらうこともできる。投票所によっては複数の言語の通訳ボランティアがいるが、日本語が話せる人に会うのは非常にまれ。

【身分証明書が必要】コネティカット州

【身分証明書は不要】ニュージャージー州、ニューヨーク州(ただしニューヨーク州では、投票登録の際に要項を満たしていないと、投票所で提示を求められる)

受付にて署名を行い、投票用紙と、用紙入れ(厚紙のスリーブ)を受け取る。このタイミングで係員から「I VOTED(投票しました)」のステッカーをもらえることもあれば、投票後にもらうこともある。

部屋の中に設置された、ついたて付きの記入ブースにて、自分の投票したい人物をマークシートで塗りつぶす。英語・スペイン語・中国語(漢字)で表記あり。どの役職を選出するかは選挙によって異なってくる。

今回の選挙では該当しないが、新法案の是非を問う住民投票が行われることも。一応、投票用紙に法案の簡潔な説明があるが、初見かつノンネーティブの人が理解するのは至難の技だ。事前に各家庭に郵送されるパンフレットや、現地メディアによる解説記事を読んでおくと、分かりやすい。

全て記入し終わったら、読み取り機械に用紙を挿入する。朝や夜のラッシュアワーは、この機械の順番待ちで列ができることがしばしば。用紙入れは機械に入れず、待機している係員に返す。帰る前に好みでステッカーを見えるところに貼って、投票したことをアピールしよう!

※セルフィー(自撮り)はNG!

「投票の準備ができている投票用紙」が見える形で写真・動画を撮影して、オンラインにアップロードすることは、州によっては「違法」。投票所や自宅(郵便投票の場合)で、用紙を持った自分を自撮り…ということは控えよう。


3.選挙の行方を見守る ※画像は各サイトのスクリーンショット

“分かりやすい説明がほしい”

ニューヨークタイムズ

特設ウェブページのデザインの見やすさにこだわっていて、細かい戦況を知るのに適している。ただし、無料アクセス回数に制限がある記事も。

 


“選挙の基礎を押さえたい”

CNNニュース

報道姿勢がやや民主党寄りと評されているが、選挙の主な関心事項が1ページにまとまっており、情報を探しやすい点がポイント。

 


“どちらが優勢か知りたい”

CBSニュース

民主・共和どちらの政党支持者からも評価されるテレビ局。「バトルグラウンド・トラッカー」のページは非常にシンプルで、選挙初心者にやさしい。

 


4.投票日直後は避けたいエリア

CNNの報道によると、NYPDが職員に対し、「10月25日から警備強化を始める」という通達を出している。NYPDの見解では、今回の選挙が「one of the most highly contested presidential elections in the modern era(現代において最も争いが激化する大統領選挙の一つ)」になり、投票結果は「数週間は分からないだろう」とのこと。

2016年の大統領選挙では、投票翌日(トランプ大統領が当選確定した日)以降、全米規模で抗議運動が行われた。ニューヨークでは、1晩で1万人以上が集結したとされている。当時、抗議運動が激化した地域は次の通り。今年も警戒した方がよさそうだ。

●トランプタワー (5アベニューと56ストリートの角)

●ユニオンスクエア

●コロンバスサークル (トランプホテル付近)

【念のためここにも注意!】

タイムズスクエア (市内で最も人口が密集するエリアの一つ)

ワシントンスクエアパーク (BLM運動の抗議が活発な場所)

トランプビル (ウォールストリートにある)

バークレーセンター (BLM運動の抗議が活発な場所)

 

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