巻頭特集

春よ来い!花よ来い!

暦の上では春はまだだが、暖冬で花も少しずつほころび始め、春らしさを街中で感じるようになってきた。そこで今号では、気軽に行けるマンハッタンのガーデンと、スケールの大きい郊外のガーデンを紹介。


マンハッタンの隠れ家的ガーデン

マンハッタンにはセントラルパークという大きな都会のオアシスを始め、ブライアントパークやマディソンスクエア・パークなど、1〜2ブロックを占める公園が各所にあり、気軽に息抜きできる。ただ、今回は知る人ぞ知る、隠れ家的なガーデンを紹介しよう。一般の人も無料でアクセスできるところばかりなので、ぜひ仕事の合間にでも行ってみよう。


①フォード・ファンデーション・アトリウム

ミッドタウンのオフィス街にあり、ビルの高さおよそ5階分までの吹き抜けになっている室内ガーデン。ビルの構造を巧みに利用してデザインされたガーデンに40種ほどの植物が美しくアレンジされ、まるでミニ植物園だ。ガラスのドアを開けて中に入ると、ふわりとグリーンな香りが漂い、天窓からの光もふんだんに降り注ぐ。室内なので寒くないのもポイント。マンハッタンでアロマテラピー、森林浴体験をしてみては?

①近代建築の中に隠れた、まさに都会のオアシス。外から見ると一瞬入っていいのかどうか迷うが、開館時間中は出入り自由

 

Ford Foundation Atrium Garden

320 E. 43rd St.
(bet. Tudor City Pl. & 2nd Ave.)
fordfoundation.org


②ザ・ガーデン・アット・セントルークス

ウェストビレッジの落ち着いた街並みに静かに佇むセントルークス(聖ルカ)教会には、併設のガーデンがある。塀で囲まれているので外からはちょっと分かりにくいが、中には自由に入れる。こぢんまりしているがよく整備されたガーデンで、花のアーチもあり、まさしく秘密の花園だ。ベンチもあるので、花を愛でながらゆっくり一休みするにはぴったり。

 

②教会の塀をくぐると眼前に広がる秘密の花園。撮影時はまだつぼみも硬かったので、花が咲き誇る時期が待ち遠しい

 

The Garden at The Church of St. Luke in the Fields

487 Hudson St.
(bet. Barrow & Christopher Sts.)
stlukeinthefields.org


③ティアードロップ・パーク

開発が急ピッチに進むバッテリーパーク地区にあり、高層ビルの隙間に忽然(こつぜん)と現れるのがこの小さな公園。岩の構造をうまく生かしてデザインされており、言うなればニューヨーク風「枯山水パーク」だ。黒い岩と緑、そして周りを取り囲む高層ビルのコントラストがおもしろい。公園から1ブロック西に行くと、ハドソン川沿いの眺望も楽しめる。

③林立するビルの隙間に佇む公園。ハドソンバレーに自生する植物と、切り立つ岩を巧みに配置している

 

Teardrop Park

on Warren St.
(bet. North End Ave. & River Terrace)
bpca.ny.gov

NYジャピオン 最新号

Vol. 1273

トランプ大統領による新政権 第2章が遂に動き出す

米大統領選挙は今月5日投開票され、米東部時間6日午前5時30分過ぎに共和党候補のドナルド・トランプ前大統領(78)の勝利が確実となった。一方、民主党候補だったカマラ・ハリス副大統領は6日午後、首都ワシントンで演説し敗北を認めた。支持者らに向け、理想のために戦うことを「決してあきらめない」よう訴え、「この選挙結果は私たちが望んだものではない」としながらも、平和的な政権移譲が必要だと強調した。1期目とは全く異なると言われるトランプ政権2期目の行方はいかに。

Vol. 1272

リトルポルトガル味めぐり

ニュージャージー州ニューアークはポルトガルからの移民とその子孫が多く暮らしていることで有名だ。今週は日本人の舌にも合うポルトガルの味を探訪、併せてリトルポルトガルの成り立ちにも迫る。

Vol. 1271

冬に飲みたくなる、贈りたくなる ウイスキー魅力再発見

ウイスキーといえば、近年ジャパニーズウイスキーが世界で注目を集め、希少価値も上がっているようだ。ウイスキーには、シングルモルトや、ブレンデッド、グレーンなど種類によって味が異なり、銘柄ごとの個性を楽しめるのも魅力だ。そこで今回は、ニューヨークでウイスキーの魅力を再発見してみよう。