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「ジェネレーションZ」(略称=Z世代)という言葉を耳にしたことがあるだろうか? 今、この若い世代の勢いが止まらない! 数年後にはアメリカ最大の消費者層となるといわれている彼らの正体・生態を、今号で勉強しよう! (取材・文/菅礼子)
新興の若手世代を、子供服の老舗ブランド「ミキハウス・アメリカ」の竹田欣克さんと共に徹底分析。
QジェネレーションZとは、どの世代を指すのですか?
A諸説ありますが、1996〜2010年に生まれた世代を指す言葉です。「団塊世代」でもあるベビーブーマー、その下の世代で1965年以降に生まれた「ジェネレーションX」、「ミレニアル世代」(81〜95年、ジェネレーションYとも呼ばれる)、そしてZ世代に続きます。Z世代たちは、現在ティーンエージャーが中心ということになります。
Qなぜ今、注目されているのでしょうか?
A2020年までに、アメリカで最もボリュームのある消費者層になり、経済をけん引していくと予想されているからです。彼らは上の世代とは異なり、生まれた時からモバイル機器に囲まれて育った「SNSネーティブ」です。まだ若いため、自分たちでお金を出して物を購入する年齢に至っていないケースも多いのですが、メーカー側は、確実にZ世代を念頭に置いた戦略を組んでいます。
Qミレニアル世代と違った特徴があるのでしょうか?
A「ミレニアル世代のミニ版」ともいわれるのですが、ミレニアル世代よりもSNSを駆使し、情報社会に生きているので、情報の取捨選択もうまい。情報に対するセキュリティー意識も高く、場面によってフェイスブックやインスタグラム、ツイッターなどを使い分けています。
QZ世代の動きは、最近の消費動向にどう影響していますか?
Aこれまでリアルショップ中心だった消費が、確実にEコマースへと移行してきています。子供服などは、直接お金を出す人(パーチャサー)がZ世代の両親や祖父母であることが多いですが、それにも関わらず、消費スタイルはZ世代モデルに変わってきています。Eコマースの売り上げが右肩上がりなのは、ミレニアルをはじめZ世代の影響で、彼らにとって自然な流れ。
さらに購入の決め手も、セレブリティーが使っているかどうかより、「自分の身近な人たちがオススメする物」であるかどうか、というのは、昨今のインフルエンサーの台頭でも分かることでしょう。
Qミキハウスが意識している戦略はありますか?
A特にアメリカは市場も成熟してきているので、高い物を身に付けていればいい、という感覚は過去の話。今は環境汚染などの問題もあるので、「社会のためにいいことをしよう」という意識が高まっています。
Z世代も社会貢献への意識が高く、ショッピングの際も価格や生産背景の透明性を重視します。そういったメーカー側の理念に共感できるかどうかも、重要な購入の決定要素となります。まだ若いのに、きちんと社会のことを考えていますし、きちんと納得したら購入する、という世代です。
「ミキハウス」でも、なぜこの価格になるのか、どういった過程を踏んでモノ作りが行われているかなどのビデオを作り、お客さまに納得いただけるようにしています。
私の長女がZ世代に当たる21歳なのですが、牛肉を食べていると「牛肉は環境にこれだけ負担が掛かる」と話したり、ペットボトルの水を飲んでいると指摘してくるぐらい、環境に対する意識が高いんです。
小さなことからでもムーブメントを起こそうという世代。これからの勢いに注目です。
竹田欣克さん
MIKI HOUSE Americas, Inc. 社長
1998年にMIKI HOUSEに入社。
2001年にMBA留学のため渡米し、04年より現職。
1児の父で、長女はZ世代。
mikihouse-usa.com
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