巻頭特集

ジェネレーションZが経済を動かす!

もっと知りたい! Z世代を読み解く

多様性に富んだZ世は代、社会的な意見発信にも積極的。エネルギーにあふれる彼らの活動や主張に、耳を傾けてみよう。

 

地球温暖化に対する
勇気ある行動

グレタ・トゥーンベリ
環境活動家

 

9月末にニューヨークで行われた、国連気候行動サミットでのスピーチが記憶に新しい環境活動家のグレタさん。地球温暖化問題を野放しにしている大人たちに対し、怒りを涙ながらに語った姿が大きな話題となった。2018年、15歳の時に、地球温暖化問題へのスウェーデン政府の無策に抗議するため、学校を休んでスウェーデンの国会議事堂前で座り込みを開始。彼女の行動は、SNSによって同世代の中で瞬く間に拡散されることとなった。

 

ファッションで生み出す
自己表現と自己防衛

ビリー・アイリッシュ
シンガーソングライター

 

圧倒的な存在感を持つZ世代のアイコン、17歳の歌姫ビリー・アイリッシュ。ジェンダーレスなオーバーサイズのシルエットや、ユニークなパターンの洋服を着こなす、ファッションアイコンでもある。ルーズなシルエットを好む理由は、「ストリートファッションはもはや男性だけのものではない。シルエットが見えないと、その下に何があるか分からないから(私について)何も言えないでしょ?」とのこと。自己表現をしながらも、自身を守るセキュリティーに抜かりないのがZ世代らしい。

 

危険にさらされながらも
女性の権利を主張

マララ・ユスフザイ
フェミニスト、人権運動家

 

2014年、当時世界最年少の17歳でノーベル平和賞を受賞したマララさんもZ世代。自身の体験に基づき、女性が受けるべき教育の権利を唱え続けている。当初はSNSを使っていなかったものの、現在はツイッターなどで発信している。英オックスフォード大学で学びながら女子教育の向上に努める姿が、多くの人に夢と感動、勇気を与えていることはいうまでもない。命を狙われながらも主張し続ける姿勢は、Z世代の中でもリーダー的存在と言ってもいいだろう。

 

LGBTQを代表する
次世代トップモデル

ネイサン・ウェストリング
モデル

 

きゃしゃなスタイルと妖精のような表情で、ファッションショーのランウェーに出演していた女性モデル、ナタリー・ウェストリング。かつてはラグジュアリーブランドの広告も飾ったこともあったが、さまざまな葛藤や体の不調を乗り越え、自身の性に向き合い、男性モデル、ネイサン・ウェストリングとして新たなスタートを切った。性別にこだわらず、モデルとして第一線で活躍する姿は同世代からの支持も厚い。ネイサンのスタンスは、彼らにとって特別ではないのかも。

 

Z世代たちは他の世代に比べ、「自分たちの声を世の中に届けよう」という意識が高い。昔よりも簡単に自分たちの主義主張を世の中に発信する手段が整っており、賛同を得られると、大きなムーブメントへと変わるスピードも早い。疑問に思ったことに対し、「小さなことからでも世の中を変えたい」という意識が成熟しやすい環境だ。

グレタ・トゥーンベリさんも、昨年にひとりでスタートした、地球温暖化に対する抗議の座り込みがSNS上で拡散され、世界中でのデモに発展した。9月20日のストライキではニューヨークのビル・デブラシオ市長が、ストのための学校欠席を認める、異例のコメントを発表したほどだ。

LGBTQへの理解があるのも同世代の特徴で、自分が属さずとも、プライド月間には友人と一緒にパレードに参加するなど、多様な性を受け入れる。ニューヨークのデザイン学校に通うSさん(21)は「昔付き合っていた彼氏が、別れた後に男性が好きだとカミングアウトした」という経験を持ち、両親とも「自分はどの性に属しているのか」と話す機会があるという。

最近では、カントリーとラップをミックスした新しい音楽表現で人気の歌手、リル・ナズX(20)がプライド月間に同性愛者であることを告白。同性愛がタブーという風潮のあるラップの世界にありながら「ありのままの自分を受け入れて欲しい」とのメッセージを込めて、人気絶頂期にこういった発表に踏み切った。多様な人種に対する寛容性も同様に高い。

同じく当地の大学生Tさん(23)は、「家畜が虐待されているビデオを見てから肉を食べるのをやめた」と話す。身体的問題ではなく、生産背景への抗議の一環としてビーガンに転身する人が多いのもこの世代。

何かに疑問を持った若者たちが声をあげる背景には、SNSの普及が挙げられる。「自己メディア」として発信することで世の中を動かしていく、「全員がアクティビスト」の世代。これからはZ世代の起業ラッシュに突入すると見込まれ、テクノロジーを駆使した働き方の確立、新たな消費スタイルの構造が確立されていくだろう。

 

 

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