巻頭特集

さりげなく差をつける身だしなみ

新型コロナウイルスの影響で自粛生活が続き、外出しないため、身だしなみにもこだわらなくなった人も多いのでは? 外出の機会も増えていく中、さりげなく、そして、かっこよくきめる、NY在住者のこだわりの身だしなみを今号では探ってみた。(取材・文/音成映舞)


ジャピオン読者の
身だしなみのこだわり

女性のみならず、男性もやはり普段から人に見られる部分は気になるもの。女性の場合は、分かりやすくメイクや服など見た目から気を配るが、男性は「清潔感」などクリーンなイメージをとにかく大切に思う人が多い。相手に不快感を与えるようなだらしない印象は、「いつもこの人ってこうなの?」と誤解を与えてしまい、印象を悪くしてしまう。

今回の特集を制作するにあたり、20〜70代までのジャピオン男性読者へアンケートを実施した。日常生活の中で自身の身だしなみについて、意外にも細かく気を配っている男性が多いというデータが出た。

まず「身だしなみ」と聞いて思い浮かべることを聞いてみたところ、「清潔さ」が圧倒的に多く、次点が「品の良さ」「きれい好き」などだった。

スーツ、ネクタイ、かばん、眼鏡など、普段身に着ける服や小物にこだわる人も増えている。お気に入りのブランドものをまとめて購入する人から、気付く人は気付く、さりげないおしゃれを披露している人も。

また逆に無頓着な人もいて、ブランド物にこだわらず、「最低限だけは」という人もいる。だがやはり身だしなみといえば、着飾る前にまず、ボディー部分を忘れてはいけない。

特に気になる「匂い」

下記表の「普段気を付けている体の身だしなみ部分は?」という質問では、顔、匂い、髪など、相手が目に付きやすい部分ほど、気にしているという回答があった。特に、「匂い」は男女問わず気になるもの。

体臭といえば、40歳を過ぎた頃から、「加齢臭」を気にしている人も多いのではないだろうか。「ノネナール」という物質の分泌量が体内で増えることで、匂うようになる。男女問わず、油臭くて青臭いような匂いを、主に上半身、頭皮、耳の後ろ、首の後ろ、脇などから発生させる。

また、体に疲労が蓄積したときに出る、ツンとした「疲労臭」は、体内から発生するアンモニアが原因となっている。

 

 

口臭の原因としては、歯磨きだけでは取り除けない、舌にたまった食べカスや粘膜、細菌のカスなどからなる舌苔(ぜったい)の異常や、歯周病などのトラブルの場合もある。またストレスなど胃もたれなどの一時的な体調不良から起こる「病的口臭」の場合も。

自分自身の匂いに気を付けているつもりでも、会話中に「相手を不快にさせたのでは?」と、不安になり、気になった経験がある人も多いはずだ。ニューヨークはさまざまな人種が集まる移民の街。文化も生活習慣も、その国によって異なるもの。男女問わず、香水やコロンなどを身に付けている人が多いのも、相手へのエチケットとしての気遣いなのだ。

匂いの好みは臭さを隠すためでなく、相手に気分良くなってもらうためという効果もある。ミストやキャンドルなど、部屋で香りを楽しむ場合もあるが、体に身に付ける香水やデオドラントなどは、ドラッグストアで手軽に購入できるものもこだわりたい。種類が多く、迷うこともあるだろうが、自分が気に入ったもの、安心できる匂いを購入するように。

読者たちの中にも、香水をシーン別に変える人や、シャンプー、ハンドクリームなどの匂いや利便性など、独自の細かいこだわりを持つ人も。露骨にアピールするのではなく、さりげなく爽やかな印象を与えることを重んじている。

次ページからは回答の多かった、「髪」「ひげ」「爪」「匂い」の身だしなみについて、ローカルの気になる店と共に紹介していく。

               

バックナンバー

Vol. 1300

ガチなニューヨーカーには、必ずお気に入りのアイスクリームがある NOアイスクリーム、NOニューヨーク!!

ようやく初夏の陽気になってきたニューヨーク。メモリアルデーには冬場クローズしていたプールや野外イベントもオープンしました。昔からなぜかアイスクリームが大好きで、必ず地元に一軒はお気に入り店があるニューヨーカーたち。とっておきの新旧名店をご紹介していきます!

Vol. 1299

6月はイベント盛りだくさん ブラックカルチャーを体感しよう!

6月19日は米国の奴隷解放を記念する祝日「ジューンティーンス」。1865年の同日、テキサス州で奴隷として扱われていた人々に自由が告げられたことに由来し、19世紀後半からアフリカ系米国人のあいだで祝われてきた。2021年には米国の新たな祝日に制定。毎年この時期のニューヨークは、パレードやカルチャーイベントが目白押し。この機会にブラックカルチャーに触れてみよう!

Vol. 1298

私たち、なことてま

気になるビジネスを深掘りする連載企画。今回は、新たなプロジェクトに取り組むTICレストラングループ代表のボン八木秀峰

さんと、治療だけではなく健康維持のためのイベントも開催する

FuncPhysio(ファンクフィジオ) の理学療法士小崎裕也さんに話を伺った。

Vol. 1297

今話題のプランタンニューヨーク

今年3月下旬に、160年の歴史を持つフランスの百貨店プランタン(PRINTEMPS)が、ウォール街に米国初出店を果たした。「百貨店ではない」をコンセプトにした小売りの新時代を切り開く新しいリテールモデルを目指す、今号ではそんな話題のプランタンニューヨークの魅力を探ってみた。