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歴代の代表的な野球ゲーム

野球は、約200年もの間、多くの人の心を掴んできたスポーツだ。しかし、野球ファンの多くが、現在出回っている野球ゲームが種類に乏しいことを残念に思っている。業界を牽引するMLBのほぼ独壇場となってるのが現状だ。しかし、常にこの業界がそうであったわけではなく、リアル系からアーケード系まで、これまで数え切れないほどの野球ゲームが世に出てきた。今回は、今まで発売された野球ゲームの中で最も有名なものを振り返ってみる。

 

一塁(1978〜1993年)

ゲーム黎明期は業界も手探り状態だった。そんな中、野球ゲームの登場は比較的早かった。画期的なゲーム『ポン』の発売からわずか6年後の1978年、アタリが『ホームラン』を売り出した。このゲームは強い批判も受けたが、このジャンルの基盤を築いたのは確かだ。そしてそのわずか2年後、MLB初の公式ゲーム『メジャーリーグ・ベースボール』が、もはや忘れられかけている家庭用ゲーム機『インテリビジョン』向けに発売された。

それから15年間、すべての主要ゲーム機に野球ゲームが登場した。アタリ2600、NES(海外版ファミコン)、コモドール64、アップルIIなどが挙げられる。結果として、野球ゲームは初期のゲーマーにとってヒット商品となった。 

言うまでもなく、当時はハードの限界があったため、家庭用ゲーム機やコンピューター用に作られる場合がほとんどであったにも関わらず、当時のゲームは極めてアーケード的だった。そのため、ゲーム内では動作が誇張され、グラフィックも非常にシンプルだった。初期のゲームならではの楽しさと味があったと言える。

 

二塁(1994~2005年)

パソコンの進化とグラフィック性能の向上によって、1990年代から2000年代初頭にかけての野球ゲームはめざましく発展を遂げた。アーケード的な野球の再現ではなく、よりリアルなシミュレーションへと移行したのだ。SNESの『ケン・グリフィー・ジュニア監修メジャーリーグ・ベースボール』(1994年発売)のようなゲームでは、選手の統計情報、試合展開の調整、ゲームプレイ機能などが一段階上の水準で提供された。さらに、プレイステーションで発売された『トリプルプレイ・ベースボール』(1996年発売)では、より洗練されたグラフィックが搭載され、シーズン形式のゲームモードも登場した。これによって野球ゲームの可能性と発展の余地がますます広がった。

その後、「プレイステーション2」が登場し、シミュレーションに焦点を当てたゲームに一層の拍車がかかった。『MVPベースボール』(2005年発売)は、より優れた制御性やAI、リアルなゲームプレイを可能にする新システムを導入し、シミュレーション志向を引き継いだ。

 

三塁(2006年〜現在)

2000年代半ばには、プレイヤーからの技術改良への要求が高まり、またゲーム機の性能も著しく向上したため、ゲーム開発は複雑化し、費用も増大した。

そのため、この時期に小規模な会社が野球ゲームから手を引くようになった。残されたのは、現在の野球ゲームを確立することになる主要なソフトたちだった。『メジャーリーグ・ベースボール2K』(1980年のシリーズではない)や、『MLB: The Show』、『ベースボール・モーグル』である。サッカーの『PES』と『FIFA』のように、こうしたシリーズは毎年新作を発表し、機能面や没入感、プレイの楽しさを互いに競い合った。

2010 年代に入ってから、1987 年に発売された『R.B.I.ベースボール』が、1999 年発売の「アウト・オブ・ザ・パーク・ベースボール」の復刻版とともに再登場するなど、いくつもの会社が野球ゲーム市場への参入を試みた。しかし、2019年以降は『MLB: The Show』が野球ゲームの覇者として君臨し、競合を抑えて市場で唯一の野球ゲームとなった。

競合の少なさは確かにマイナスと見ることもできるが、最近の『MLB: The Show』に注目すれば、なぜ王者の座を獲得したのか理解できるはずだ。サンディエゴスタジオが開発し、ソニーの系列会社が発売したこれらのゲームは、野球ファンなら誰もが時間をかけて遊ぶ価値のある、野球シミュレーションゲームの金字塔になった。

野球ゲームは、コナミの『プロ野球スピリッツA』(通称『プロスピA』)でモバイル市場に進出した。これは長年親しまれてきた野球ゲームのモバイル版で、プレイヤーは実在のスター選手を集めて理想のチームを編成することができる。このゲームの人気の理由を知りたいなら、既存のプロスピAアカウントでプレイしてみてはどうだろうか。

 

バッターアップ

野球ゲームの歴史についてざっと振り返ったが、これは1971年から2019年にかけて発売された数多くの野球ゲームのほんの一部を切り取ったに過ぎない。しかし、様々な野球ゲームで賑わう市場から、最先端の野球ゲームが単独で覇権を握るまでの経過を大まかに理解できたのではないだろうか。

 

『ホームラン』から『マリオ』、『Wii Sports』、『MLB: The Show』にいたるまで、野球ゲームは野球好きを魅了し、新世代のプレイヤーにこの素晴らしいスポーツを紹介する役割を果たしてきた。直感的なアクションと、野球ならではの奥深い戦術や戦略に触れられるのが醍醐味だ。アーケードからシミュレーションまで、野球ゲームは本当に楽しい。

 

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