ドクターベルモンテが教えるウェルネス道

東洋医学の不妊治療 +カイロプラクティック

東洋医学の不妊治療+カイロプラクティック

(Vol.28)

現代に生きる老若男女が健康でいるための生活のポイントを、カイロプラクターのドクターベルモンテが教えてくれる連載。


東53丁目流の不妊治療 鍼・漢方、そしてカイロ

今月は、不妊治療についてのお話をしようと思います。カイロプラクティックの領域からかけ離れたトピックのように思われるかもしれませんが、実はそうでもないのです。もともと妊婦さんの治療は、カイロプラクターである私自身の得意分野ですが、当院には東洋医学専門医(鍼・漢方)/カイロプラクターという、ホリスティック医療における洋の東西を極めたリン・ザン先生がいることで、不妊治療も可能になりました。当院で鍼・漢方治療を受け、妊娠・出産した方も多くいらっしゃいます。そこで今回は、ザン先生に話を聞いてみました。

鍵はホルモンバランス

当然ですが、すべての不妊を東洋医学で治療できるわけではありません。卵管閉塞など構造的な原因は西洋医学の領域です。しかし、ホルモン異常や、ホルモンバランスが崩れることによる生理不順が原因の不妊には、東洋医学がその力を発揮します。

そのほか、ホルモンの影響で子宮内壁の状態が悪くなり、受精卵が着床できないことがありますが、その治療にも鍼・漢方は効果的だそうです。

ザン先生のところには、産婦人科の検査で異常が見つからないのに妊娠できないといった患者さんが相談に来られます。「多くの場合は生理不順で、妊娠するにはまずホルモンを調整し、生理のサイクルを正常に戻すことが先決」とザン先生は話しています。

パンデミック以降は、いわゆる「Long Covid」の症状としての生理不順や、生理が止まった、といった女性が相談に来られることもあります。

ザン先生によると、妊娠を目標にした生理不順の治療には最低でも3カ月間の鍼・漢方治療が必要とのこと。その間は週1回の頻度で通ってもらうようです。腎臓・脾臓の気を整えることで、卵巣に栄養を送り込み、卵子の質を向上し、ひいては排卵をスムーズにする治療を行うそうです。不妊治療の患者さんの年齢は、当院では35〜40歳が多いですが、40歳以上の方もおられます。

そして、カイロプラクターでもあるザン先生は、鍼・漢方治療にカイロプラクティック治療を組み合わせています。「カイロプラクティックでは脊柱の状態を調整します。神経の通り道である脊柱の状態が悪いと、血流も悪くなり、子宮や卵巣に栄養が行き渡りません。必要に応じて、カイロプラクティック治療を同時進行することは、妊娠への近道です」とザン先生は話しています。

IVF成功率もアップ

鍼・漢方治療で自然に妊娠する方も多いですが、IVFという体外受精による妊娠を希望される方、または医師にそれを勧められた患者さんも当院には多くおられます。ザン先生は、そうした患者さんのサポートも行っています。

長期戦になるIVF治療は女性の体への負担も大きいため、「IVFを受けられる体作りが必要不可欠。それによって成功率も大幅に押し上げます」とザン先生。IVFの成功率は約30%と決して高くありませんが、IVF治療を始める3カ月前(もしくはそれ以上前)から鍼・漢方治療をすることで、成功率は60〜70%まで上がるそうです。

「IVFの成功は、良質な卵子をいかに多く確保できるかにかかっています。鍼・漢方治療でホルモンを整え、卵子の質を上げておくことは何よりも重要。最近は、IVFを始める前に漢方治療を受けるよう、患者に指導するIVF専門医もいます」とザン先生。

締めくくると、鍼・漢方・カイロプラクティックは、妊娠することと、妊娠後はその維持を助け、そして産んだ後は母体の回復を助けるホリスティック医療なのです。

ジョン・J・ベルモンテ 先生
John J. Belmonte, DC

E. 53 Wellness院長。カイロプラクター(Doctor of Chiropractic)。全米カイロプラクティック協会会員、ゴルフPGAツアー・スポーツ医学チーム所属。アスリートのけがの治療、妊娠中の痛みの緩和、成長期の子供のカイロ治療も手掛ける。

E. 53 Wellness
211 E. 53rd St./TEL: 212-980-4211
e53wellnessnyc.com


今月の教訓!

「IVF前に鍼・漢方治療を」

今回ザン先生が繰り返し言っていたことです。IVF(体外受精)治療を成功させるカギは、IVF治療開始の3カ月前から鍼と漢方薬、必要に応じてカイロプラクティック治療を受け、体をIVFに備えること。それによって卵子の質を向上し、子宮内壁の環境を整えます。これは非常に重要なことだそうです。そして「妊娠するには日々リラックスし、ヨガや瞑想、音楽など好きなことをして楽しむことをおすすめします」とザン先生は話しています。

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