日本にいる高齢の親の介護 あなたはどうする?

日本にいる高齢の親の介護 あなたはどうする?

介護のプロフェッショナルがアメリカ在住邦人に向けて、遠隔介護または親の介護とどう向き合っていくのかを紹介。


日本で離れて暮らしている高齢の親。何かあった場合、すぐに駆けつけていくことはできません。日本にいる親は高齢になり老いていく中、 「海外にいながら、どうやって親の面倒を見ていけばいいのだろう」、「何かあった時、実際に何をしたらいいのだろう?」と海外在住の方々からそんなお声を多くいただき、日本の介護を通じて『海外在住邦人を応援するサロンドハース』は、2021年2月にスタートました。おかげ様で毎月開催しているオンラインセミナーも好評で、個別のご相談も増えて参りました。今回はサロンドハースをなぜ始めたのか、また、サービス内容についてご紹介し、読者の方にとって何か少しでもお役に立てれば幸甚の至りです。

このサービスをスタートする2つのきっかけ

1つ目のきっかけとなったのが、2014年にカリフォルニア・サンデイエゴで毎週、高齢者が集う「水曜会」を実施しているNPO法人シニアビレッジさくら代表・優子さんからお聞きした日系人高齢者の現実でした。例えば、高齢になると車の運転に不安を感じて買い物や通院などの日常生活が立ち行かなくなる。アメリカの高齢者施設に入すると、日々の食事で日本食が提供されず身体も心も満たされない。認知症になると英語を徐々に忘れ、施設入居してから7カ月月間だれとも話していなかった、など。

2つ目は、サンデイエゴでの「リタイア後の暮らし」というイベントに日本から駆け付け、ブース出展とトークをしたとき、海外在住者の「日本に住んでいる高齢の親への切実な思い」を知ったことです。そして、この2つのきっかけに加えて、最近よく耳にするのが、リタイア後の「日本への永久帰国」。アメリカの保険制度やリタイア後の生活の不便さを考えると日本の方が良いのかも…そんな時に「どこへ、誰に、相談していいのかわからない」という声を多く聞いたことです。

同じ「日本人」として、海外在住の日本人が抱える老後の生活、親の介護等への不安や疑問をサポートすることはできないものか。個人で悩まず、日本人同士が一緒に話して考えて、求める日本の介護や不動産情報などを専門家のアドバイスを受けながら、それぞれが最適な解決策を見つけ出す。そんなサービス体制はできないものか。それらの想いが一つになり、サロンドハースの開始となりました。

親の老後や介護、ケアは自分一人だけでは背負いきれません

私にとって、親の老後や介護は他人事でしたが、それが自分事になったのは、30年以上離れて暮らしていた母が「高齢」を理由に住んでいたアパートの更新契約を拒否された事です。その為、母を東京に呼び、近くで生活する決意をしました。引っ越しの苦労、慣れない新居での生活もあり、母とのケンカも多発した時期でもありました。。幾つになっても母と子、お互いに心は通じ合っている、 と言いたいところですが、そう簡単にいかないのが現実。

介護は平均して10年と言われています。長期戦になれば、その間に体調も精神的にも変化があります。全て自分一人で背負って解決するなど、とても不可能です。同じ悩みや不安を持っている人が集まり、意見を交換し、プロの知識と情報をプラスして、親の老後・介護への不安を安心へ変えていく。それが我々の取り組みです。サロンドハースでは、日本への本帰国や日本にいる親の老後・介護問題、変化する日本の住宅事情、資金調達など、年々増える皆様の不安や疑問を共に考え学んで、安心に繋ぐためのセミナーを月に1度レギュラーで開催しております。また、個別相談も実施していますので、ぜひ、ご活用ください。

 

 

 

横畠文美(よこばたけあやみ)

一般社団法人Hearth代表理事。国際介護アナリスト。
前職の㈱ベネッセスタイルケアにて新規老人ホームの立ち上げや広報等に携わる。
41歳の時に「世界のご高齢者の暮らし」をレポートしながら夫婦で7カ月間かけ世界一周。
訪れた高齢者施設は世界各国で200カ所以上、取材したご高齢者やご家族は2,000人を超える。
「介護を通じて日本と世界を幸せに」をモットーに活動中。


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