大学進学を考える 日本と米国、二つの国で学び暮らす選択
コロナ禍を経験して社会は大きく変わった。日本社会も例外ではない。未来を見据えて、グローバルな大学進学の選択肢の一つとして、米国と日本で自分たちのルーツを生かす学びについて掘り下げる。
不調が起きやすい今だからこそ、さまざまな体のメンテナンスが大切だ。健康でいるための生活のポイントを、カイロプラクターのドクターベルモンテが教えてくれる連載。
いよいよ本格的な夏ですね。皆さんはいかがお過ごしですか。前回はこのコラムで頭痛を取り上げ、「ストレートネック」が非常にマズイという話をしました。今回は、首も含め背骨が緩やかにカーブしていることの大切さについて一緒に考えてみましょう。
ストレートネックとは
仕事や勉強で、コンピューター画面に向かって首を突き出すような姿勢を長時間続けていると、頚椎(けいつい=脊柱の首の部分)の緩やかなカーブがなくなり、「ストレートネック」になります。首の骨は適度にカーブすることで、首にかかる衝撃を吸収し、重い頭を柔らかく支えています。ストレートネックになると、そのショック吸収力が減退し、首の骨周りの神経や筋肉に負担がかかり、頭痛の原因になることは前回お話ししました。
人間の脊柱は本来、首から胸部、腰まで「S字」状に緩やかにカーブしています。生まれた時は「C」カーブで、成長と共に「S字」カーブに変わってきます。
赤ちゃんがお母さんの中にいる胎児期は、体全体を丸めていますから、背骨は「C」カーブですね。生まれてからしばらくはそのままですが、首が据わる時期になると首の骨の部分に「C」と逆のカーブができ始め、なんとなく「S字」っぽくなります。その後ハイハイするようになると、首をぐっと持ち上げて頭を上げますが、実はこれがとても大事な動きで、これによって首に〝しなり〟ができます。1歳前後で立って歩くようになると、首と背骨の「S字」カーブの出来上がり。「S字」カーブは「生理的湾曲」と言われます。
「S字」カーブの役割
背骨が緩やかな「S字」にカーブしていると、背骨周りの筋肉がリラックスした状態で、外部からの衝撃も吸収してくれます。ところが成長過程で、頭を前に突き出すような姿勢を続けていると、大人になる頃には首のカーブも背骨のカーブもなくなり、真っすぐになってしまうことがあります。ひどい時は「C」カーブに逆戻りしてしまうこともあります。
さて皆さん、日常を振り返ってみてください。一日中椅子に座り、首を前に突き出してコンピューター画面をのぞき込み、背中と腰を「C」型に曲げていませんか? 週末は一日中、背を丸めてカウチに座ってテレビを見ていませんか? 立っている時も、腰とお腹を前に突き出すようにして、背中を「C」型に曲げていませんか?
そういう日常を続けていると、背骨のカーブがなくなります。そうすると背骨周りの筋肉に負担がかかるので、筋肉が凝り、神経を圧迫して腰痛になります。
ちなみに、ヒトに近いとはいえゴリラや猿は足と両手を使う4足歩行なので、「S字」カーブでなくても平気です。人間が「S字」カーブを必要とするのは、2足歩行だからです。人間はスイカほどの大きさの重い頭を体のてっぺんに置いて、2本脚で立って生活しています。走ったり歩いたりしたときに、地面から背骨を通って頭(脳)に届く衝撃は、じっとしている時の数倍です。そしてその衝撃を、柔らかく湾曲した背骨は吸収することができますが、真っすぐだとまともに頭(脳)が衝撃を食らってしまうのです。湾曲があることで、真っすぐな状態に比べて約10倍の衝撃に耐えられると言われています。
さらにいえば、背骨が緩やかな「S字」にカーブしていると、内臓が正しい位置に収まっているということ。心臓、肺、肝臓と胃の一部は、胸椎と肋骨、胸骨で守られています。背骨が「S字」カーブを描いているときは、これらが正しい位置にあり、しっかり臓器としての役割を果たし、腹部にある腸も圧迫されずに済むのです。
ジョン・J・ベルモンテ 先生
John J. Belmonte, DC
E. 53 Wellness院長。
カイロプラクター(Doctor of Chiropractic)。
全米カイロプラクティック協会会員、ゴルフPGAツアー・スポーツ医学チーム所属。
アスリートのけがの治療、妊娠中の痛みの緩和、成長期の子供のカイロ治療も手掛ける。
E. 53 Wellness
211 E. 53rd St./TEL: 212-980-4211
e53wellnessnyc.com
「目指せ、S字カーブ!」
姿見の前で、体の横が映るように立ち、背中の「S字」カーブがあるか、自分で見てみましょう。「ある!」と思って安心しないように。最近の仕事用の椅子は、背中や腰をうまく支えるようにデザインされたものも多いですし、普通の椅子でも、ちょっとした小道具(背中の腰の部分と椅子の間に置く筒状のクッションとか)を活用することで、背骨のカーブをサポートできます。歩くときも前屈みにならないよう、体を起こし、前をしっかり見ましょう。
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