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日本語の話せる獣医さんがいる!NYC・ベテリナリー・グループ

Q. 獣医師になったきっかけを教えてください。

A.

幼い頃から動物に囲まれて育ち、10歳の頃には獣医師になりたいという夢を持っていました。となりのトトロが好きで、トトと名付けた秋田犬を飼ってましたよ。獣医学部に進むにあたり、カリブ海の島にキャンパスがあるロス大学に通うことに決めました。ニューヨークを離れて暖かいところに住むのも良いな、なんて楽観的に考えていたのですが、通常4年間通う獣医学部を、この学校は3年半で卒業しなければならなくて…。夏休みもなく毎日勉強漬けの日々を送っていました。その後ミズーリ大学の獣医学部やコロラド州の動物病院での下積みを経て、地元スカースデールの動物病院に4年半勤務し、結婚と同時にマンハッタンに移り住んで、現在に至ります。

Q. やりがいを感じるのはどんな時?

A.

子犬や子猫を迎え入れた飼い主さんたちが、ペットと一緒に成長していく姿を見られるのがやりがいにつながっています。以前働いていたスカースデールの動物病院に来るのは、飼育経験の豊富な飼い主さんばかりでした。一方こちらの病院では、ペットを飼うのが初めてという若い飼い主さんたちをたくさん見掛けます。彼らの知識と経験が培われるのと同時に、ペットへの愛情と絆がどんどん深まっていく過程を見られるのがうれしいですね。

Q.大変なことはありますか?

A.

重病を抱えたペットを手術する時や、助ける手立てが無くて安楽死させなければならない時は本当に辛いです。またペットが重い病気を患っているにもかかわらず、その事実を全く知らない飼い主に病状を説明するのがとても難しいですね。見た目は元気そうなのに血液検査をしたら病気が見つかった、なんてこともたくさんあります。重病の場合、病状を伝えることは辛いですが、もっと辛いはずの飼い主さんの気持ちに立ち、慎重に言葉を選ぶ必要があるので、いつも頭を悩ませます。

Q. ペットを飼っていますか?

A.

はい、マルチーズを2匹飼っています。1匹はレナードといって、コロラド州で臨床研修をしていた時に車にひかれて病院に運ばれてきました。手術が無事成功したにもかかわらず飼い主が見つからず、引き取ることになりました。

もう1匹のマテオは、安楽死させたがる飼い主に連れて来られた子でした。検査したところ安楽死しなければならない状態ではなかったのですが、飼い主が連れて帰りたくないというので家族に迎え入れました。今は2匹ともうちで元気に暮らしています。

Q. この病院の特長を教えてください。

A.

2020年にオープンしたので建物も設備も新しいのが特長です。スタッフみんなが仲良しでアットホームな雰囲気があります。駅から近いので通っていただきやすいですし、アニマル・メディカル・センターといった専門医のいる総合動物病院が近いため、緊急で対処しなければいけないことがあれば、そちらに素早く搬送することも可能です。日本語で診察することもできますので、ぜひペットと来てみてください!

 

NYC Veterinary Group

1948年に設立された、ニューヨーク市で最も古い動物病院の一つ。現在はミッドタウンとロングアイランドシティー、コートスクエアの3拠点に診療所がある。それぞれの病院の詳しい情報は、下記のURLまたはQRコードから。

nycvetgroup.com

 

 

 

 

お話を聞いた人

ホソミ・サヤカ先生

ニューヨーク市ウェストチェスター郡生まれ。2014年にロス大学獣医学部を卒業し、ミズーリ大学とアラメダ・イースト・ベテリナリー病院で臨床研修を受ける。その後、地元ウェストチェスターの動物病院を経て現在、NYC・ベテリナリー・グループのコートスクエア診療所で総合診療医として勤務。結婚し、夫と2匹のマルチーズと暮らす。


ホソミ先生に聞いてみた!
ニューヨークに住む犬が接種すべきワクチン

狂犬病ワクチン(Rabies) 

法律で義務付けられているワクチン。米国ではパピー期に1度、その後は1〜3年に1度打つ。ちなみに日本での接種義務は、年に1度。

コアワクチン(DHPP)

定期的な接種が推奨され、下記の疾患を予防する混合ワクチン。
● 犬ジステンバー
● 犬アデノウイルス/犬伝染性肝炎
● 犬パルボウイルス
● 犬パラインフルエンザ
基本的にはパピー期に1度、その後1〜3年に1度打つが、抗体価に個体差があるので抗体検査をするなど獣医に相談するのがおすすめ。

ノンコアワクチン

ライフスタイルによって接種を検討すべきワクチン。コアワクチンと併せて接種するか、別途薬を飲ませることで下記の病気を予防できる。

■レプトスピラ症(Leptospirosis)
ネズミや野生動物などの尿や尿を含んだ水、土、それらに汚染された食べ物から感染する。ネズミの多いマンハッタンに住むなら接種が強く推奨される。

■ケンネルコフ(Kennel Cough/Tracheobronchitis)
咳を主症状とした気管支炎のこと。デイケアやペットホテルなど、犬の集まる場所で疾患する。半年に1度、飲むワクチンで予防可能。

日常のケア

■ノミ・マダニ対策
ライム病を含む、ノミ・マダニ対策は「ネクスガード」で可能。毎月1度の投薬で予防する。ハイキングやビーチに行くなら必須。

■フィラリア対策
蚊の媒介により感染するフィラリア症は、年間を通し「ハートガード」で月に1度予防すると安心。血液検査で感染の有無を調べて投薬する。

               

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