ドクターベルモンテが教えるウェルネス道

投薬に頼らないカイロ治療 安産への準備と産後の回復

今月のテーマ:妊婦とカイロプラクティック(Vol. 3)

不調が起きやすい今だからこそ、さまざまな体のメンテナンスが大切だ。健康でいるための生活のポイントを、カイロプラクターのドクターベルモンテが教えてくれる連載。


カイロプラクティックは、新生児から高齢者まで安全に受けられる治療技術です。今回は特に、妊婦さんへのカイロプラクティック治療についてお話ししたいと思います。

妊娠中は、体にさまざまな負担がかかります。脚もむくんできますし、お腹が大きくなってくると背骨や腰にかかる負担も相当なものです。しかも、体のどこかが痛くても、服用できる薬が限られているのが妊娠中。そんな時に、投薬に頼らずに痛みを緩和させるカイロプラクティック治療が有効です。当院でも、年間を通して実に多くの妊婦さんを診療しています。

カイロで安産への準備

妊娠中のカイロプラクティック治療は、体の痛みの緩和だけでなく、安産のための準備でもあります。妊婦さんの体になるべく負担をかけず、自然な状態を保ち、いざ分娩(ぶんべん)室に入ったら時間をかけずスムーズに出産できるようにお手伝いします。妊娠中から骨盤のゆがみを矯正し、分娩時に骨盤を開きやすくするなど、カイロプラクティック治療でできることはたくさんあります。

帝王切開になることがわかっている場合でも、手術が体に及ぼす影響を最小限に抑えるよう、カイロプラクティック治療で妊婦さんの体を準備しておくことができます。

妊娠中から当院で治療を受けた妊婦さんは出産後、「先生、無事生まれました」と、生まれたばかりの赤ちゃんを連れて、家族連れで〝お披露目〟に来てくれます。それは私が、「カイロプラクターになって良かった」としみじみと感じる瞬間でもあります。

逆子矯正のカイロ技術

カイロプラクティック技術の一つに、アメリカ人カイロプラクターのラリー・ウェブスター博士が開発した「ウェブスターテクニック」があります。これは、国際小児カイロプラクティック協会(ICPA)認定の、逆子の矯正に特化した技術です。特別な訓練を受けたカイロプラクターだけが行える治療で、当院でも認定カイロプラクターが逆子矯正を行っています。

具体的にどうするかというと、骨盤周りの靭帯(じんたい)や腱のバランスを取りながら、骨盤の位置を矯正することで、胎児を正常な位置に導きます。無理な力を一切かけず、ソフトなタッチで治療時間も1回につきほんの数分という短時間。ちょっとした手技で、早い時は1回で、多くても6〜8回の施術で逆子が正常位置に戻ります。

ただ、全てのケースで逆子を回転できるわけではありません。原因によっては、ウェブスターテクニックでも治らないことがあります。いずれにしても、この治療は産婦人科医師とも相談しながら行います。

「年間を通してたくさんの妊婦さんを治療します。体の痛みだったり、安産のための準備だったりです。出産後に、患者さんが赤ちゃんと一緒に報告に来てくれる時ほど、うれしいことはありません」とベルモンテ先生

出産後の骨盤を元に

出産を終えたお母さんにも、カイロプラクティック治療が喜ばれていることもぜひ知っていただきたいです。当院では、出産後の女性から「体重は元に戻ったのに、妊娠前に履いていたジーンズが腰でつっかえてどうしても入らない」という相談を受けることがしばしばあります。

出産後は骨盤が開いて、周辺の靭帯も伸び切っています。本来は自然に元に戻るものですが、個人差があり、なかなか戻らない人も多いのです。特に、骨と骨をつなぐ靭帯は、伸びたままだと関節に悪影響を及ぼし、慢性痛の原因になるので、注意が必要です。

こういうときは、産後の骨盤矯正用ベルトを着用するのも一手ですが、カイロプラクティック治療で靱帯と骨盤を元に戻すことを助けることができます。その場合は、カイロプラクティック治療と並行して、股関節のエクササイズを同時に行ってもらいます。

 

 

 

 

ジョン・J・ベルモンテ 先生
John J. Belmonte, DC

E. 53 Wellness院長。
カイロプラクター(Doctor of Chiropractic)。
全米カイロプラクティック協会会員、ゴルフPGAツアー・スポーツ医学チーム所属。
アスリートのけがの治療、妊娠中の痛みの緩和、成長期の子供のカイロ治療も手掛ける。

 

E. 53 Wellness
211 E. 53rd St./TEL: 212-980-4211
e53wellnessnyc.com


今月の教訓!

「日頃の運動が物を言う!?」

出産で開いた骨盤と、骨盤周辺の伸びた靱帯が元に戻る過程には、個人差があります。これはあくまでも私の30年以上にわたる診察体験からですが、適正体重を保っている人や、普段から適度な運動をしている人は、産後の回復が早い気がします。これから妊娠出産を計画している女性の皆さん、産後すぐに産前サイズのジーンズの中に収まりたいなら、今からでも遅くありません。適度な運動を始めてはどうでしょう?

リクエスト募集中▶ドクターベルモンテへの質問や取り上げてほしいテーマについてはeditor@nyjapion.comまで!

 

関連記事

NYジャピオン 最新号

Vol. 1159

夏バテはこれで解決!

暑さで体調を崩しがちなこの季節、ヘルスケアの専門家から夏を乗り切るための注意点や対策を教えてもらった。

Vol. 1158

今が旬のフルーツ狩りに行こう!

ニューヨークでもさまざまなフルーツが旬を迎えている今日この頃。自然に囲まれながら、甘くておいしいフルーツを思う存分堪能できる楽しいフルーツ狩りに、家族や友人と出掛けてみては?

Vol. 1157

魅力満載のグリーンポイントを解剖!

川を挟んでクイーンズのロングアイランドシティーと面するブルックリン最北端のグリーンポイントは、昔ながらの街並みと店を残しながらもトレンディーな店もあり、イーストリバー沿いは開発も進む注目のエリアだ。さらに進化する最近のグリーンポイントを歩いてみよう。

Vol. 1156

フェリーに乗って行く週末のプチお出掛け 〜スタテン島編〜

マンハッタン区南端からフェリーに乗ってわずか25分。通勤圏内にもかかわらず、住民以外で訪れる人が少ないスタテン島。しかし意外にも見どころはたくさんある。今号は「近くて遠い」スタテン島の魅力に迫る。