意外に完治ま&#
最新テクノロジー導入で
患者に優しい歯科治療を
Q. 歯科治療のデジタル化と、そのメリットについて教えてください。
A.
デジタル技術を導入するメリットは、患者さんにとって快適かつ安全、スピーディーな治療を提供できることです。当院では2年前からデジタル化を進めてきましたが、パンデミック時代に突入し、迅速性・安全性を提供できるデジタル技術は必要不可欠なものとなりました。
歯科治療といえば、「濃厚接触」「複数回に及ぶ通院」は避けられないものと思い込みがちですが、デジタル技術の導入で、医師と患者の接触を最低限にとどめ、通院回数も減らすことができます。結果、治療期間が劇的に短縮されます。
Q. どんなデジタル技術が、どんなふうに有効ですか?
A.
例えば、当院が2年前から導入しているデジタル・インプレッション技術があります。インプレッションとは歯型のことで、従来は印象材という粘土状のものを歯列に押し付けて取っていましたが、その作業を専用スキャナーとコンピューター・プログラムで行います。つまり、スキャナーとコンピューターで、歯と歯茎の3次元(3D)モデルを作成する技術です。
当院では、「アイテロ・エレメント・スキャナー(iTero Element Scanner)」というデジタル・インプレッション・システムを導入。先端にカメラの付いた棒状のハンドピースを患者さんの口の中に入れ、歯列の外側・内側・かみ合わせ部分と歯茎をスキャンします。スキャン画像は瞬時にコンピューターに取り込まれ、モニターで確認しながら、誤差が出ないように撮影できます。
このスキャナーは、クラウン(「今週の英単語」参照)、ブリッジ、インプラント、歯列矯正治療、各種リテーナー(後戻り防止装置)治療での利用に適しています。
Q. デジタル・インプレッション技術の優れている点は?
A.
まず何より、安全性が高いことです。レントゲン検査などと違い、被ばくリスクもなく、印象剤を誤飲する心配もないので、高齢者や子供でも安心して検査を受けられます。
そして高速処理であること。例えば歯列矯正なら、スキャンしてからわずか3~5分後に、矯正完了後の歯列を3Dモデルで確認できるのは魅力です。治療後にきれいになった歯列をビジュアライズできれば、治療へのモチベーションも保てるというものです。
Q. デジタル・インプレッション技術が患者に喜ばれる理由は?
A.
まず、従来の歯型用「印象剤」が苦手な患者さんは少なくありませんでした。粘土状の印象剤を詰めた専用トレーを上下の歯列に押し当て、印象剤が固まるまでそのまま1、2分ほど待つのですが、このとき印象剤独特のにおいや味、感触で、気分が悪くなり、吐き気をもよおす人もいました。
そして、クラウンでもブリッジでも、治療成功のためには歯列模型が正確であることが前提です。患者さんは印象剤が固まるまで、気分が悪くても口を動かさず、じっとしていなければいけません。印象剤にちょっと気泡が入っても、石こうが乾燥段階で膨張または縮小しても、出来上がった模型に誤差が生じます。場合によっては歯型をとり直すこともあり、治療開始がその分遅れてしまいます。
3Dスキャナーなら、口を開けているだけで上下歯列のスキャンが数分で終わり、結果も寸分違わず正確なので、撮り直しもありません。
(後編につづく)
トリスタン・ルー先生
(Tristan Lue, DDS)
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歯科医師(DDS=Doctor of Dental Surgery)。
ニューヨーク大学歯科大学卒業。
虫歯治療、根管治療(ルートキャナル)、クラウン、ブリッジ、親知らず抜歯などの一般歯科から、インプラントや歯列矯正(インビザライン、ブレース)、ホワイトニングまで手掛ける。
患者は子供から高齢者まで。
パンデミックでクリニック閉鎖中も、痛みが激しい急患に対応。
患者に寄り添う治療に定評がある。
トリスタン歯科
Tristan Lue, DDS
70 W. 36th St., Suite 10A
(bet. 5th & 6th Aves.)
TEL: 646-866-7773 日本人スタッフ勤務
drtristanlue.com