巻頭特集

コロナ禍のハロウィーンは?ニューヨーカーの過ごし方

大規模なパーティーやパレードが難しくとも、10月だけのホラーな雰囲気は楽しめるはず!今号は、ニューヨーカーが仕掛けるハロウィンの試みの数々をご紹介。(文 / 南あや)

※新型コロナウイルスの流行状況により中止・延期の恐れがあります。


ニューヨーク州が舞台の名作ホラー

「スリーピーホローの伝説」を知ってる?

主人公イカバッドは、やや不気味な地・スリーピーホローの付近で教師として生計を立てており、妖怪や幽霊などの存在を夢想するのが好き。町の有力者の娘カトリーナと結婚するべく、ブロム・ボーンズと対立している。ある日、カトリーナの城で開かれたパーティーで、同地の幽霊「首なし騎士(Headless Horseman)」の噂を耳にするが…?


米国文学の父ことワシントン・アーヴィングが1820年に発表した小説「スリーピーホローの伝説(The Legend of Sleepy Hollow)」。オンラインサイト「青空文庫」で、日本語版を無料で読める。

タイトルにもなっているスリーピーホローは、ニューヨーク州ウェストチェスターに実在する、ハドソン川沿いの町。だが、この小説の舞台…かどうかは、実は不明(ただし小説には、隣接するタリータウンが出てくる)。元々この地方にはスリーピーホローと呼ばれる場所がいくつかあったらしい。

現実ではどんな町?

実在のスリーピーホローは、マンハッタンから電車で30分ほど。かつてはノース・タリータウンという名前だった。現在でもタリータウンと一括りにされることは珍しくない。1996年に、観光地としての発展を願い、名前をアーヴィングの小説にあやかって「スリーピーホロー」に改称した。今では、ハロウィーンの時期には州内屈指の観光地になる。

同地にある、ちょっと不気味なスリーピーホロー墓地には、アーヴィングの他、実業家アンドリュー・カーネギーなどが眠っている。首なし騎士がさまよっているかも…? 他にも、大富豪ロックフェラー一族が所有する別荘地カイクイットが有名。こちらは予約制ツアーに入ることで見学可能。風光明媚(めいび)な景色も相まって優雅な気分に浸れる場所だ。

ちなみにアーヴィングは隣町タリータウンに住んでいた。現在そこは「サニーサイド」という名前で、一般公開されている。

映画も見てみよう!

この小説をベースとした映画が、「スリーピーホロー」(1999年)。ハロウィーンの定番アニメ映画「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」で知られる、ティム・バートンの監督作品だ。

主演はジョニー・デップ(当時36歳)だが、映画版は連続殺人事件の捜査を行うNYPDの刑事が主人公で、あらすじも原作とは大幅に異なる。魔術などのオカルト要素があるものの、ホラーというよりサスペンスの色が強い。今年のインドアなハロウィーンで、鑑賞してみてはいかが?

なお、映画のロケは英国が主で、実際のスリーピーホローではないので注意!

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