今年9月にアラ&
ニューヨークを中心に活動する、日本人アーティスト総勢23人による動画「上を向いて歩こう」が、先週末に公開された。
ビデオ制作の発起人は、俳優の松坂龍馬さん。「(今回の騒動が)長期戦になりそうですね」とメールでこぼした編集部に、「もし元気がないということであれば、まさにうってつけの動画があり
アート・文化は、今回の騒動で最も打撃を受けた業界の一つでもある。松坂さんは、「予定されていたオーディションや仕事もキャンセルになってしまい、本当に先の見えない状況に、今回ばかりは本当に落ち込んでしまい、表現者としての活動意欲も無くなってしまいました」と語る。
そんな松坂さんに力を与えたのは、ニューヨーカーを勇気付けるクオモ州知事の記者会見と、世界中のスターが歌う、ジョン・レノンの「イマジン」の動画。
「僕はアーティストだ。どんな状況であれ、自分の表現で人の心に何かを届けるのが仕事。 今こそ僕たちアーティストが世界の人々のために、日系コミュニティーのために立ち上がって、何か勇気付けてあげられることは出来ないか」
そんな思いから、「The Japanese Artists Project」を立ち上げ、今回の動画を撮影したそうだ。英語落語家のケン・サイトウさんや俳優の柳井駿作さん、シンガーソングライターのしほりさん、パフォーマーの田中真夏さんなど、最近ジャピオンで取材した人も多く参加している。
坂本九の「上を向いて歩こう」(1961年発表)は、アメリカでも「SUKIYAKI」というタイトルで親しまれている名曲。日本では、東日本大震災の発生直後に再び脚光を浴び、悲しみに暮れた人々の心に寄り添った。今回の動画では、日本語の原詞の意味を伝えるために改めて英訳したそうだ。
アーティストらによる優しい歌声が、読者の心にもきっと届くだろう。