コアマッスルを鍛える!

<再掲載>コアマッスルを鍛える! 日本舞踊④(全4回)

Photo by Bagus Pangestu/ Pexels

 

外出を控える日々が続いていますが、引きこもるせいで体が弱くなってしまったら、元も子もありません! そこで、2017年に本紙で連載していた、体幹(コアマッスル)を鍛えるエクササイズを学ぶ連載「コアマッスルを鍛える!」を、ウェブにて特別に再掲載します。家でやってみよう!

(情報はいずれも2017年当時のものです。お問い合わせは編集部<reader@nyjapion.com>まで)

 


今回の先生:伊藤さちよ(藤間さちよ)さん

日本舞踊家、伊藤さちよ舞踊団創設者・芸術監督

1972年から全米で日本舞踊の公演と創作活動を続け、ニューヨーク大学、ジュリアードスクールなどで教える。2008年に外務大臣賞、11年にニューヨーク市長賞を受賞。大人と子供を対象に日本舞踊・沖縄舞踊教室を主宰。

Sachiyo Ito & Company
405 W. 23rd St., #4G (bet. 9th & 10th Aves.)
dancejapan.com
sachiyoito@verizon.net
TEL: 212-627-0265

 


 

春らしく、日本古謡の「さくらさくら」に合わせた、伊藤さん独自の振り付け。おなかの底から声を出すように歌いながら行うと、腹筋の運動になる。まず、呼吸を整えて直立姿勢になり、おなかに力を入れて尾てい骨を下げ、腰を安定させる。目の前で両手のひらをそろえ、顔を隠す。

 

曲は、スローテンポの4拍子でカウントする。最初の「さくら」は腰でリズムを取りながら、1拍子目で顔を隠し、2拍子目で手を左右に開きながら、体の横に下ろす。同時に、片足(写真は右足)を床につけたまま前に滑らせ、腰をゆっくり落とす。足ではなく、腰から前に出るイメージで。

3拍子目で腰をしっかり落とし切り、4拍子目で静止する。前に出した足と同じ側の肩を少し下げ、首を傾ける。2回目の「さくら」では、これまでの動きを逆に行う。4拍子で足を後ろに戻し、両手を顔の前まで戻す。この動きを片足ずつ相互に繰り返す。上半身が前のめりにならないように、常に床と垂直に保つこと。

 

 

日本舞踏の踊りの形には意味がある。稽古の最初と最後にするおじぎは、伝統と師範に対する尊敬と、一緒に勉強し、時間を分かち合う人への感謝の気持ちを表している。まず、相手に向き合って正座し、真っすぐ前を見る。両手は体の前でそろえ、指を伸ばして床につける。

鼻から息を吐きながら、上半身をゆっくり倒す。頭頂から腰までのラインが真っすぐになるように意識し、尾てい骨を下げ、おなかに力を入れる。横から見た時に、背中が反ったり、首が垂れたりした姿勢は悪い例。特に親しい人との間では、相手を見てしまいがちだが、視線は下げる。

肘が床につくまで、深く上半身を倒す。手のひらは、床に自然につく感じ。立っておじぎをするときも、頭頂から尾てい骨までのラインを意識する。正しいおじぎは、見た目に美しいだけでなく、背中と腰の筋肉、腹筋の運動になる。

NYジャピオン 最新号

Vol. 1273

トランプ大統領による新政権 第2章が遂に動き出す

米大統領選挙は今月5日投開票され、米東部時間6日午前5時30分過ぎに共和党候補のドナルド・トランプ前大統領(78)の勝利が確実となった。一方、民主党候補だったカマラ・ハリス副大統領は6日午後、首都ワシントンで演説し敗北を認めた。支持者らに向け、理想のために戦うことを「決してあきらめない」よう訴え、「この選挙結果は私たちが望んだものではない」としながらも、平和的な政権移譲が必要だと強調した。1期目とは全く異なると言われるトランプ政権2期目の行方はいかに。

Vol. 1272

リトルポルトガル味めぐり

ニュージャージー州ニューアークはポルトガルからの移民とその子孫が多く暮らしていることで有名だ。今週は日本人の舌にも合うポルトガルの味を探訪、併せてリトルポルトガルの成り立ちにも迫る。

Vol. 1271

冬に飲みたくなる、贈りたくなる ウイスキー魅力再発見

ウイスキーといえば、近年ジャパニーズウイスキーが世界で注目を集め、希少価値も上がっているようだ。ウイスキーには、シングルモルトや、ブレンデッド、グレーンなど種類によって味が異なり、銘柄ごとの個性を楽しめるのも魅力だ。そこで今回は、ニューヨークでウイスキーの魅力を再発見してみよう。