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T.I.C.代表の八木秀峰ボンさん 在米ウクライナコミュニティーに 1万1000ドル寄付

当地で数々の日本食レストランを経営するT.I.C.グループ代表の八木秀峰ボンさんが3月15日、ウクライナの非営利団体ラゾム(RAZOM)とイーストビレッジにあるウクライナ料理店「ベセルカ」に寄付金を贈呈した。今回小切手として手渡された1万1000ドルの寄付金には、同グループレストランの「波崎」「酒蔵」「」「来々軒」「蕎麦屋」「ハイカラ」「でしべる」「茶菴」「しゃぶ辰」の各店舗の売り上げの一部が充てられた。

左からT.I.C.グループ代表の八木秀峰ボンさん、ラゾム代表のドラ・チョミアクさん、「べセルカ」オーナーのジェイソン・バーチャードさん

1970年代からニューヨークに移り住んだ八木さんは、多様な民族やコミュニティーを持つイーストビレッジに最初のビジネスとなる青果店を開業。当時手探りで事業を展開していく上で、「べセルカ」の向かい側で営業していたことから、同レストラン初代オーナーであったトム・バーチャードさんや近隣住民に親身にサポートしてもらった経験を持つ。

八木さんは、「イーストビレッジには古くからウクライナコミュニティーがあり、われわれは互いに協力し合ってきた。そのおかげで今も日本食レストランの経営を続けることができている。今回、彼らのために何か行動を起こしたいという思いで、2代目オーナーのジェイソン・バーチャードさんに声を掛けた」と話した。

ラゾム代表のドラ・チョミアクさんは、「日本人の長年の友人からこのような寄付を頂くことに感激しています。寄付金は今現地に必要な医療物資を届けること、ボランティアたちのサポートなどに使わせていただきます。何よりウクライナの人たちが生きることが最優先です」と述べた。

T.I.C.グループは先月24日にロシアがウクライナに侵攻して以来、全店にてウクライナの国旗やラゾムにアクセスできるQRコードを掲示するなど、ウクライナコミュニティーを支援する取り組みを行っている。

 

 

八木秀峰ボンさん

1984年、イーストビレッジに江戸前すし店「波崎」を開店。
2019年秋の叙勲で旭日双光章を受章。
20年4月には、NPO法人ニューヨーク日本食レストラン協会を設立する。

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