<再掲>2020年国勢調査に参加しよう

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<編集部追記>

7月までの実施を予定していた国勢調査は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、10月31日(土)まで実施を延長している。未回答の世帯を対象とした追跡調査(訪問)は8月11日(火)から実施予定。それまでにぜひ、オンラインで回答しよう!

 

10年に一度の大きな行政イベントがやってきた。アメリカ政府による国勢調査だ。
これはアメリカの各世帯の住人をカウントするもので、乳幼児や居候の友人なども、もれなく含まれる。

選挙と混同している人が多いのだが、実は国勢調査には市民権の有無は関係なく、現在アメリカに居住しているすべての人が対象になる
ビザステータスももちろん不問。この調査はあくまで、「現在どんな人が国内のどこで暮らしているか」を知るためのものだ。

・病院、消防署、道路などの建設に投入される、国家予算を決める

・各州の議会定員の割当の際に考慮される

……など、データの使い道はわれわれの生活に直結する。

 

これまで隠れ気味だった日系コミュニティー

前回は2010年に実施されたこの国勢調査、実はこれまで日本語バージョンが存在せず、それも相まって日系住民の参加率が低いことが問題となっていた。日本語は、晴れて今年から選択可能に。

「アメリカに日本人・日系人がどの程度暮らしているのか、政府が把握することはとても重要です」と話すのは、ニューヨーク日系人会のスーザン大沼会長。

「日本語の翻訳・通訳サービスの必要性と拡充を政府に示さなければなりません」

またアメリカで選挙権がない人にとっては、この国勢調査が唯一、自らの存在を行政にアピールできる場となるのだ。

「国勢調査で回答すると永住権が取りづらくなる」「不法労働・移住が露呈する」といった懸念の声も聞こえるのだが、アメリカ合衆国国勢調査局はこれを否定している。データはあくまでも統計目的に収集され、国勢調査以外には使われないという。

 

4月1日から本格スタート!

国勢調査自体は3月から回答可能だが、本格的な国勢調査のスタートは、本日4月1日。この記事を読んだ人は、忘れないうちに今日、回答しておこう。

なお、4月中に回答がなかった世帯は、計数漏れを防ぐために、国勢調査員が訪問するとのこと。

【回答方法はこちら】

オンライン回答 → https://2020census.gov/ja.html (日本語対応可能)

詳しい回答詳細はこちらを参照:

電話回答 → TEL: 844-460-2020(日本語対応可能)

※詐欺に注意※
・回答済みの世帯に訪問員が行くことはない。また訪問員は、有効期限と写真付きの身分証明書を提示する必要がある。
・国勢調査では、SSN(ソーシャル・セキュリティー・ナンバー)や銀行口座および寄付金の情報、属する政党などは質問されない。

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