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ニューヨークで活動する注目の若手アーティストを紹介
まつ毛に人工毛を装着して理想的なボリュームをもたせる「アイラッシュエクステンション」(通称マツエク)。そのスペシャリストとして活動するセラピストのSakura Tamaruさんは、技術を競う国内外の大会に数多く出場し、これまでに獲得したトロフィー数はなんと17個。現在は、施術を行う傍ら、講師として人材育成も行なっているという彼女に今後の展望を聞いた。
─この業界へ入るきっかけは?
以前はファッション業界にいましたが、美容業界に興味があり、思い切って気になっていたサロンを見学して、実際にお客様の喜ぶ姿を目の当たりにして、転職を決意しました。インターンとして修行を始めようとした矢先、新型コロナウイルスの蔓延で、ほぼ1年間は何もできませんでした。2022年になってから無事試験に合格でき、正式にセラピストとしてデビューすることができました。
─独自開発の施術をしているそうですが、それは一体?
「自まつ毛改善」になります。見た目だけを優先した「その場限り」の施術ではなく、お客様の自まつ毛を改善していきながら、エクステやパーマをより効果的に継続していただけるような施術を行っています。まずは、お客様の要望をヒアリングして、まつ毛を診断してから施術、そしてアフターケアをしていく流れになります。
「マスカラを塗ったような見た目にしたい」という要望にも「自まつ毛改善」を取り入れながら実現
─なぜそのスタイルに辿り着いたのですか?
過去に別の店でマツエクを経験したことがある人から、「アレルギー反応が出て目が腫れた」や「エクステをして、自まつ毛が傷んだ」などの意見を聞く機会があり胸が痛みました。正しい知識と技術があれば、そのようなトラブルは起こりません。目元を美しく見せたいと願うお客様の気持ちを大切にしたく、「自まつ毛改善」の技術を広めています。ベーシックなスタイルだけでも、カールや長さ、細さ、色の種類が全部で50種類くらいあり、その中からどれが実際のまつ毛のコンディションとマッチするか見極めて行うので、私は「おまかせ/Omakase lash」と呼んでいます。 お客様一人一人に合った施術とケアがあるので、それを広めて、マツエクのトラブルが減ることを願っています。
─技術を競う大会に多く出場されているそうですね。
海外の大会では、ヨーロッパやブラジル、オーストラリア、国内では、マイアミやニューヨークの大会で好成績を残し、これまでに獲得したトロフィーの数は17個になります。2023年に出場したニューヨーク大会(NYC Volume lash cup)では優勝を果たしました。
大会で1位を獲得した作品。目頭から目尻全てにエクステを付けてアウトラインを揃えているところがポイントなんだそう
─大会の内容は? 大変だったことは?
基準としては「デザインとバランス」「全てのまつ毛についているか」「1ミリのずれもないか」など、クオリティーや正確さが求められます。写真で作品を提出すると、肉眼では見えないウブ毛が見えたりします。そこにきちんとエクステを装着できていなかったりすると減点になるので、大会に向けた専門的なトレーニングが必要になります。私は、優勝経験のある方の元で練習を積みました。しかし、私にとって練習よりも、モデル探しが一番大変でした。大会では4、5時間はかかるので、モデル側にもそれなりに体力や忍耐力、集中力が必要になります。また、モデルのまつ毛のコンディションも重要です。大会当日に毛質が悪いなんて状況になっては、大会に臨めません。
─今後の展望は?
ラッシュアーティストの仕事の内、「自まつ毛改善」の知識と技術を広めるために、日本にいる美容学生にオンラインで数えているのですが、今後は米国でも請師として活動していきたいです。日本の美容製品の質の高さと、きめ細やかな技法、そして、ニューヨークという街が生み出す独特の「デザインカ」や「多様性」を掛け合わせて、日米両方のラッシュアーティストに 「おまかせ/Omakase lash」を発信していきたいです。
Sakura Tamaru
丁寧で親切なおまかせスタイルのサービスで、アイラッシュエクステンション、パーマ、アイブローパーマを提供するセラピスト。2023年の世界大会で優勝。世界水準のアイラッシュ技術が学べる舞高義塾の講師も務める。
Omakase Lash Bar in New York
Website:https://lashbysakurainny.squarespace.com