Page 17 - NY JAPION
P. 17
17|Vol. 851|Friday, February 12, 2016 SPECIALISTスペシャリストへのA Qテーマを募集中海外で生活する上で困ったこと、知 りたいこと、また現在直面している問 題など、スペシャリストに聞きたいこ とがある人は、表題を「スペシャリス ト 」と し て 、下 記 の メ ー ル ア ド レ ス ま で 質 問 を お 送 り く だ さ い 。ビ ザ 、保 険 、年 金 、起 業 の 話 、ま た は ど ん な 人に相談していいか分からないとい った場合も、ぜひ教えてください。「スペシャリストに聞く」係 reader@nyjapion.comINFORMATIONRBL Partners PLLC225 Broadway, Suite 3005 (bet. Barclay & Vesey Sts.) TEL: 212-960-3953 info@reinaboazlaw.com www.reinaboazlaw.comA QAQAQ 50: H1B以外の就労ビザ2E、L、Iビザ文化、習慣、法律も違う海外で暮らす上で頼りになるのは スペシャリスト。日常生活を送る上で必要となる、また気に なるテーマについて、さまざまなジャンルのスペシャリストた ちに話を聞く。ボアズ麗奈弁護士東京都出身。ニューヨーク州弁護士。ニュ ーヨーク大学経済学部、フォーダム・ロース クール卒業。2010年RBL Partners PLLC を設立。移民法をはじめ、会社設立、雇用 法など、様々な法的サポートを提供してい る。今今今今月月月ののテテーーーマママ::今回は、H1BビザとOビザ以外の就労ビザについて。一般的に駐在員に発給 されるEビザとLビザの違いは? また、Iビザ(ジャーナリストビザ)を取得 するための条件について聞いた。という条件を満たすことが できないため、Lビザを取 得することはできません。 一方、EビザにはLビザの ような条件はなく、学歴が なくても必要な経験があ ればいいので、H1Bビザ Iビザは移民局ではな く、日本の米国大使館に申 請します。H1Bビザの申 請には大使館に支払う申 請料金190ドルに加え、 米国移民局に支払う申請 料が少なくとも1575 ドル掛かりますが、Iビザ は大使館に支払う申請料 金160ドルのみで、申請 費用が低い点はメリットと いえます。Eビザについて教え てください。 H1Bビザ以外の就 労ビザには、前回おとができます。H1Bビザ が、学歴がなければ取得で きないのに対し、Eビザは 高卒や短大卒でも取得が 可能です。では、Lビザについて教えてください。Lビザも駐在員を対象としたビザです。 を取得することができなか 娯楽番組などの制作の ために米国に滞在する場 合は、Pビザ、またはOビ ザの申請が考えられます。話ししたOビザの他にEビザとLビザがあります。 ただし、申請者が日本人ビザ申請時より直近の3 年間のうち、1年以上米国 以外のグループ会社で働い ていることが条件となるた め、日本の企業で1年以上 働いていた人が米国の子会 社などに赴任する際に取 得するのが一般的なケース です。従って、中途採用でそ の会社で1年未満の経験 しかないような場合は、L ビザの申請条件に該当し ません。った場合、Eビザを申請し て取得できる可能性はあ ります。〈おことわり〉 当弁護士事務所は記事 Eビザは上級管理職レ ベルの知識や経験を持つ 人、米国での業務に不可欠 な専門職に対して発給さ れるビザです。一般的には 駐在員に発給されること が多いビザですが、一定の 知識と経験があれば学歴 や経験年数は問われず、駐 在員でなくても取得するこの場合は、スポンサーとな る企業が日本国籍(資本の %以上が日本であるこ と)の企業でなければなりでは、Iビザについて ご説明ください。 米国の企業に雇用さ れ、そこから報酬を内容に関して一切の責任を 負いかねます。詳細は各専 門の弁護士にご相談くだ さい。ません。 Eビザの有効期限は5受け取って働くためのビザ が就労ビザの定義ですが、 Iビザ(ジャーナリストビ ザ)は就労ビザではなく、 米国内で報道活動を行う ために取得するビザです。年ですが、条件を満たして いる限り無制限に延長す ることができる点はメリッ トと言えるでしょう。H1Bビザが取得で スポンサーは米国以外のきなかった場合、Eビ ザとLビザでは、どちらを 考慮すればいいですか。報道機関などで、米国の会 社から報酬を受け取るこ例えば、5年程度日本の会社で働いた経 験があり、米国で学生とし てOPTを取得して就職 先を見つけ、H1Bビザを 申請したが取得できなかっ たというケースを考えてみ ましょう。 この場合、直近の3年の うち1年は米国外のグル ープ会社などで働いているとはできません。 Iビザを取得できるのは、ジャーナリストとして の経験があり、米国内で報 道活動を行う新聞・雑誌記 者、報道カメラマン、ニュー ス番組制作スタッフなどで す。重要なのは活動内容が ジャーナリズムに該当する ことで、ニュース、ドキュメ ンタリー、スポーツなどの 報道はジャーナリズムと見 なされますが、娯楽番組な どの制作はジャーナリズム とは見なされません。