歴史的名盤レコードを掘る! 今週の1枚

第6回 今週のレコード:Happy End (風街ろまん)

今、米国の若い世代の間で1970年代後半から80年代にかけて日本で大流行したシティーポップを中心に熱狂的なファンが増えている。ブルックリン区に店を構え、レアものを揃えるフェイスレコードの間宮さんが選ぶ名曲を通して、その魅力を探ってみたい。


「風をあつめて」というフレーズでおなじみ問答無用の名盤

細野晴臣、大滝詠一、松本隆、鈴木茂からなるバンド「ハッピーエンド」。『風をあつめて』や、『夏なんです』など名曲だらけ。私が、内容をご紹介するのもおこがましい(笑)程の神々しさを放つレコードである。1st アルバムの『ゆでめん』や、3rdアルバムの『ハッピーエンド』も人気で、Spotifyでも試聴が可能だ。

私が特筆できるのは、同レコードのオリジナルの見分け方である。リリースされた1971年の1年間に、既に3rdプレスまでが存在している。その違いは、価格の「タグ」にあり、1st版が1700円、2nd版が1900円、3rd版が2100円であるということだ。そして、1975年の4th版プレスも2100円となっている。兎に角、同レコードは当店でも即売れの人気商品のため、70年代のプレスで美品、帯付き、歌詞カード付を見つけたら「お宝」と言え、即買い必須であろう。MUST BUY!


フェイスレコード

2018年にウィリアムズバーグ地区にオープン(営業は木曜日から日曜日の午後1時〜7時)。シティーポップをはじめ、山下達郎、竹内まりや、坂本龍一、YMOなどに代表される日本の音楽を中心に、ヒップホップや日本盤のジャズロックなども豊富に取り扱う。在庫数は8000枚、新入荷は毎週金曜日。レコードの買い取りも受け付け中。1994年に東京で創業し、現在は日本全国に全6店舗展開中。


間宮祐一

横浜市出身。脱サラし、2015年からニューヨーク在住。18年に同店をオープン。自身も筋金入りのレコードコレクター。また、ヒップホップの楽曲制作も行い、2020年に客演に『Freddie Gibbs』(グラミー賞ノミネーター)を迎えたシングルレコードを発表。座右の銘は「NO VINYL NO LIFE」。

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女子プロレスの窮地に彗星のごとく現れた「ビューティ・ペア」や「クラッシュ・ギャルズ」を覚えている人も多いだろう。1987年からWWEに参戦し海外での活躍を牽引したJBエンジェルス(山崎五紀&立野記代)、94年には女帝ブル中野がWWEに参戦しWWE世界女子王座を獲得するなど大活躍。女子プロレス先進国である日本のレスラーたちは、つねに世界の女子プロレスを牽引する存在だったのだ。そして長い年月を得て再び、日本の女子プロレスが海外で注目されているその実態を取材。