歴史的名盤レコードを掘る! 今週の1枚

第3回 今週のレコード:ドラゴンボール ヒット曲集

今、米国の若い世代の間で1970年代後半から80年代にかけて日本で大流行したシティーポップを中心に熱狂的なファンが増えている。ブルックリン区に店を構え、レアものを揃えるフェイスレコードの間宮さんが選ぶ名曲を通して、その魅力を探ってみたい。


世界中を席巻した日本を代表するアニメのレコード

初期のテーマ曲『摩訶不思議アドベンチャー』や『ロマンティックあげるよ』などが収録されている。

Zのテーマ『CHA-LA HEAD-CHA-LA』は1989年に7インチのシングルのみ発売。ちょうど86年にCDがレコードの販売枚数を越え、レコードの流通が減り、状態の良いものがなく、同レコードは高値で取引されている。帯と歌詞カードを含む完品は500ドル、日本円にして7万4500円ほどだ。個人的には安いと思っている。なぜならば、84年にドラゴンボールが新連載されたジャンプ51号は当時170円だが、現在は33万円の値がつけられている。驚きだ。筆者も9年前の来米した当時、ニューヨークですでにドラゴンボールファンが多くいて、日本人として元気を貰った。この場をお借りして鳥山先生にお礼を述べたい。そして謹んでご冥福をお祈り申し上げます。


フェイスレコード

2018年にウィリアムズバーグ地区にオープン(営業は木曜日から日曜日の午後1時〜7時)。シティーポップをはじめ、山下達郎、竹内まりや、坂本龍一、YMOなどに代表される日本の音楽を中心に、ヒップホップや日本盤のジャズロックなども豊富に取り扱う。在庫数は8000枚、新入荷は毎週金曜日。レコードの買い取りも受け付け中。1994年に東京で創業し、現在は日本全国に全6店舗展開中。


間宮祐一

横浜市出身。脱サラし、2015年からニューヨーク在住。18年に同店をオープン。自身も筋金入りのレコードコレクター。また、ヒップホップの楽曲制作も行い、2020年に客演に『Freddie Gibbs』(グラミー賞ノミネーター)を迎えたシングルレコードを発表。座右の銘は「NO VINYL NO LIFE」。

関連記事

NYジャピオン 最新号

Vol. 1246

人気沸ピックルボールを楽しもう

あちこちに花も咲き乱れ、4月に入りニューヨークにも春が到来した。本号ではこれからの季節、屋外でも楽しめるピックルボールを紹介する。テニスよりも狭いスペースで出来るピックルボールはここ数年、ニューヨークでも人気だ。

Vol. 1245

春到来! 週末のプチお出かけ 〜ハドソン川流域・キャッツキル山麓編〜

桜の花も満開を迎え春の行楽シーズンがやって来た。ニューヨーク市内から日帰りできるハドソン川流域・キャッツキル山麓の人気のスポットを紹介しよう。

Vol. 1244

オーェックしよ

コロナ禍で飲食店の入れ替わりが激しかったニューヨーク。パン屋においても新店が続々とオープンしている最近、こだわりのサワードウ生地のパンや個性的なクロワッサン、日本スタイルのサンドイッチなどが話題だ。今号では、2022年から今年にかけてオープンした注目のベーカリーを一挙紹介。

Vol. 1243

お引越し

新年度スタートの今頃から初夏にかけては帰国や転勤、子供の独立などさまざまな引越しが街中で繰り広げられる。一方で、米国での引越しには、遅延、破損などトラブルがつきもの、とも言われる。話題の米系業者への独占取材をはじめ、安心して引越しするための「すぐに役立つ」アドバイスや心得をまとめた。