NYジャピオン独占インタビュー

NYジャピオン独占インタビュー 女優・戸田恵子さん

出演・戸田恵子×構成&演出・三谷幸喜

『虹のかけら〜もうひとりのジュディ〜』がニューヨークで上演決定

女優、声優と幅広いジャンルで活躍する実力派・戸田恵子さんと日本を代表する脚本家であり演出家、映画監督でもある三谷幸喜さんの強力なタッグで贈るジュディ・ガーランドの物語が今年6月にカーネギーホールのワイル・リサイタル・ホールで公演される。今回は公演に先駆けプライベートでニューヨークを訪れていた戸田恵子さんに話を伺った。


2018年に初演された本作の再演という形でニューヨーク公演が決まりましたが、お気持ちをお聞かせください。

日本ですでに初演も再演もご覧になられた方がいらっしゃったら、ニューヨークバージョンの公演になるので、楽しみにしていただけたら嬉しいです。と言いますのも、同ホールは芝居をするために作られていなくて、コンサートホールが舞台になるので、動きの面で少しアレンジを加える必要があります。ストーリーは変えずに、朗読やトークを中心にした展開に三谷幸喜さん(以下:三谷さん)が書き換えられるようになると思います。

初演からだいぶ経っており、一人芝居ということもあり体力面での心配もありますが、私も含めてスタッフ皆、楽しもうという気持ちです。実は、パンデミック以前にニューヨーク公演のお話を頂いていたのですが、新型コロナウィルスの蔓延によりお話がなくなりかけていました。ですがこうして再び公演が決まり本当に嬉しく思います。

どのような経緯でジュディ・ガーランドを演じることになりましたか?

三谷さんと、私の生誕60周年記念作品として、だれかたくさん持ち歌のある女優の半生を描く作品を作ろうと候補を考えていました。はじめは江里チエミさんや笠置シヅ子さんのような日本を代表する歌手であり女優はどうかななんて候補に上がりましたが、最終的に「三谷さんお任せ致します」となり、あげてきてくださったのが、ジュディ・ガーランド(以下:ジュディ)だったんです。日本ではなく海外の女優を選ばれたことに驚きましたが「ジュディは戸田さんにぴったりだと思います」と三谷さんがおっしゃってくれたので、このように演じる機会に恵まれました。

本作について教えてください?

この作品は、ジュディ・シルバーマン(以下:シルバーマン)というジュディの付き人を登場させて、シルバーマンの目から見たジュディを描いています。オリジナルのお芝居になりますが、シルバーマンの日記の中からジュディを描いたところを切り取り、その部分を朗読していきます。また、ジュディが愛してきた数々の彼女の持ち歌を散りばめています。

いつも思うのですが、三谷さんの作品は台本ができて、読んだ時にすでに面白いので、「役者が演じたら面白くなかった」なんて言われないよう、演じ手としてプレッシャーもあります。普段は本を読んで声を出して笑うことはありませんが、三谷さんの作品は声を出して笑うほど、本当に面白くて素晴らしいです。みなさんも楽しんで観ていただける作品だと思います。

戸田さんにとってのニューヨークとは?

27歳の時に初めてニューヨークに来て以来、40年間毎年1回、多い時で3回来ています。私はニューヨークに来たらとにかくブロードウェーの作品をずっと観ています。目的はそれなんです(笑)。昼の回と夜の回を観る時もありますし、どうしても観たい作品がその時期にしか公演していなければ2泊でもきます。日本でレギュラーの仕事があるため、長くても4泊、5泊くらいですが、その間に10本前後の作品を観ています。ですので、日本からニューヨークへ遊びに行く友人からも、ニューヨーク在住の友人からも、「今ブロードウェーでどんな作品を観たらいい?」とよくアドバイスを求められます(笑)。

日本でも同様に劇場やコンサートホールに足を運びます。お芝居やコンサート、落語も観に行きます。生身の人間が目の前で努力して、何か見せてくれるということが大好きなんです。

ニューヨークの街はエネルギッシュで自分に合っているなと感じます。訪れる度に元気をもらい、充電している感じで、あわよくば自分の職業がもつパワーを再確認できる機会でもあります。自分自身がお芝居を見てエネルギーチャージできるように、自分の作品を観てくださった方が、元気な気持ちになっていただける、そんな仕事を自分もしているんだということを、改めて実感します。

ほかに何か楽しまれたことは?

普段はブロードウェーを観ることが中心なので食事はデリで買って簡単に済ませることが多いですが、60歳過ぎた頃から1回のブロードウェーを我慢して(笑)、友人と食事にでかけたり、ジャズを聴きに老舗のジャズクラブに足を伸ばしたりする機会をつくるようになり、また楽しみが増えました。

戸田恵子(とだ・けいこ)

愛知県出身。子役として芸能界入り。1994年に金子修介監督の『毎日が夏休み』で本格的な映画初出演を果たし、三谷幸喜脚本『総理と呼ばないで』で連続ドラマに初出演した。その後もTVドラマ『ショムニ』シリーズ(98〜2013)などで活躍し、映画『ラヂオの時間』(97)では日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞した。また声優として『それいけアンパンマン』(88〜)などの活躍でも知られる。


『虹のかけら〜もうひとりのジュディ〜』

ハリウッドのミュージカル大作で輝き続けた女優、ジュディ・ガーランドの専属代役兼付き人であったジュディ・シルバーマンの目を通して、同じ“ジュディ“への 愛憎と、彼女の目を通す形でジュディ・ガーランドの数奇な人生を描いた作品。

【出演】戸田恵子

【構成・演出】三谷幸喜

【音楽監督】荻野清子

【振付・ステージング】本間憲一

〈ニューヨーク公演〉

2024年6月25日(火)、27日(木)Weill Recital Hall (CarnegieHall)

57th St. and 7th Ave.

TEL: 212-247-7800/nijinokakera.jp

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