2025年 開運!パワーストーン占い by YOKO MARIA
ニューヨーク在住のスピリチュアルカウンセラー・YOKO MARIA氏が、カバラ数秘術と天体の動き、タロットカードを巧みに使い読み、そこに自らの鋭い霊感と直感を合わせ、2025年全般と生まれ月それぞれの運勢を独自に解析しました。ジャピオン読者の方々と全世界がどうしたらみのり大きな一年にできるのか、心を込めて愛ある言葉で解説していきます。
映画監督・鈴木やすさんが、思い出の映画作品を、鑑賞当時の思い出を絡めてゆったり紹介します。
今は子育てがひと段落した僕ですが、ニューヨークで子育てができたのは本当にラッキーだったと思う。まだ娘が小さかった時期、博士号の取得を目指して勉強しながら准教授として大学で教えていた忙しい妻の代わりに僕が娘をベビーカーに乗せてどこに行くにも連れ回した。プリスクールに行くまでは、両親のどちらかが必ず一緒にいようと二人で決めたからだ。映画やテレビのオーディションではキャスティング・ディレクターのオフィスにベビーカーを押して行くとアシスタントはデスクワークの手を止めて僕たちに歩み寄って、「オーディションの間は私が赤ちゃんを見ているから安心してください。名前はなんていうの?」と言ってくれた。舞台のリハーサルにもベビーカーを押して行った。子どもなりに興味あるらしく娘はベビーカーの中からおとなしくじっと舞台作りの行程を見つめていた。そんな環境で育ったからだろう、今は彼女はバレエやミュージカルの舞台で忙しい日々を楽しく過ごしている。ベビーカーを押して入り口を入ろうとすると前の人がドアを開けたまま待っていてくれた、地下鉄の階段ではいつも周りの誰かがサッとベビーカーを持ち上げて手伝ってくれて風のように去っていった。残念ながら日本で同じ事は期待できないであろう事は想像がつく。著名人が飛行機内で泣いていた赤ちゃんとその母親をSNS上でバッシングしたり、路線バスの乗務員がベビーカーの乗り込みを拒否したりというニュースを見るたびに日本で子育てをしている若い世代に同情してしまう。ましてやシングルマザーはなおさら大変だと思う。多くのニューヨークの読者は日本の社会からいきなり多様性社会の中での少数派になり戸惑いながらも頑張ってきた経験をしてきたと思う。今回の映画は多数派が良識や正義を理由に少数派をねじ伏せる社会を描き問題提起を投げ込んだ作品だ。
鏡に映る心の闇
犯罪を犯した主人公マクマーフィーは刑務所に収監されるのを避けるために精神異常者のふりをして精神病院へ送り込まれる。そこでは冷徹に職務を遂行するラチェッド看護婦長が患者達を規則でがんじがらめにねじ伏せていた。はじめは羊の群れのように消極的だった患者達も、テレビでワールドシリーズを観戦する権利を勝ち取ったり、規則を破り患者仲間達を船釣りに連れ出したりするマクマーフィーに惹かれて忘れていた自由の感覚を次第に取り戻していく。ある日喋ることのできないネイティブ・アメリカンのチーフにここをいっしょに抜け出そうと持ちかける。しかし病棟で次第に影響力を増すマクマーフィーをラチェッド看護婦長は更なる圧力で抑えつけようとする。注目して欲しいのはジャック・ニコルソンと共にこの映画でアカデミー主演女優賞を受賞したルイーズ・フレッチャーの演じた看護婦長ラチェッドだ。彼女の素晴らしい演技もさることながらこのキャラクターは映画史上に残る悪役と語り継がれている。なぜ恐ろしいかというと、このキャラクターに誰でもなりうる可能性を感じて深く考えさせられるからだ。正常を旗印に正義を振りかざし、良識をまとって職業意識を理由に人間がどれだけ冷徹に人をとことんまで傷づけることができるか、見ている私たちの心の奥深い闇を看護婦長ラチェッドは鏡のように映し出す。匿名性に隠れ何百という束になって押し寄せるSNS上での卑怯な誹謗中傷により何人もの人たちが自殺に追い込まれた。そんな社会に麻痺して羊の群れのように同調して人道無視をあたりまえの事としてはならないと映画を見直して強く思った。今年の9月に亡くなったルイーズ・フレッチャーに心からの敬意を表したい。
今週の1本
One Flew Over the Cuckoo’s Nest
(邦題:カッコーの巣の上で)
公開: 1975年
監督: ミロス・フォアマン
音楽: ジャック・ニッチェ
出演: ジャック・ニコルソン、ルイーズ・フレッチャー、ウィル・サンプソン
配信: You Tube、Amazon Prime Video、Redbox 他
精神病院に送還されたマクマーフィー。規則を恐れない生命力の彼に導かれ、自由を忘れていた患者たちは彼に次第に惹かれていく。
鈴木やす
映画監督、俳優。
1991年来米。ダンサーとして活動後、「ニューヨーク・ジャパン・シネフェスト」設立。
短編映画「Radius Squared Times Heart」(2009年)で、マンハッタン映画祭の最優秀コメディー短編賞を受賞。
短編映画「The Apologizers」(19年)は、クイーンズ国際映画祭の最優秀短編脚本賞を受賞。
俳優としての出演作に、ドラマ「Daredevil」(15〜18年)、「The Blacklist」(13年〜)、映画「プッチーニ・フォー・ビギナーズ」(08年)など。
現在は初の長編監督作品「The Apologizers」に向けて準備中。
facebook.com/theapologizers
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