国内旅行で人気再燃 ハワイを満喫しよう ─ハワイ最新情報・前編─
今年9月にアラスカ航空とハワイアン航空が統合し、ホノルルを第2の主要ハブとして確立させると発表。また、今年の国内旅行(*1)の人気ランキング第4位は、オアフ島が選ばれるなど今再び注目されている。小さな子供連れからシニア世代まで十分に楽しめるオアフ島を中心にハワイの魅力を特集してみた。来年春休みの旅先として計画してみては!(*1)U.S. News Travel調べ
映画監督・鈴木やすさんが、思い出の映画作品を、鑑賞当時の思い出を絡めてゆったり紹介します。
映画制作のプロセスで好きなことの一つに編集作業がある。昔は実際に撮影したフィルムを切り取って貼り着けて編集をしていたが、もちろん今はビデオで撮影してパソコンの編集ソフトで行うのが主流だ。この編集ソフトのタイムラインというのを眺めて音源、音楽のタイミングと映像の動きのタイミングを24分の1秒単位で合わせたりするのがとても楽しいのだ。
ミュージシャンが楽譜に並んだ音符を眺めて楽しんでいるようなものだ。朝方の生活で基本的に早寝早起きの方だが、編集作業が始まるといじっているうちにやめられなくなり、気がつくと夜がしらじらと明けてきたりする。聞くところによるとこの映像の動きを把握する脳の機能と実際に体を動かす運動学上の機能は脳の同じ部分を使っているとのことだ。僕は20代と30代でダンスのレッスンと振り付けの経験を積んでいるので映像の編集に夢中になってしまうのは納得できる。実際映画監督の中にはボブ・フォッシーやロブ・マーシャルなどのダンス界からの才能も多くいる。撮影したフッテージからどのような映画に作り上げるかはこの編集作業にかかっていると言っても過言ではない。しかしこの編集作業、制作費が大きくなってより多くの資金とビジネスが絡むほど、監督自身が編集の最終決定をする権利が小さくなっていく。
今回紹介するこの映画はセルジオ・レオーネ監督が3時間49分という壮大なドラマを作り上げたにも関わらず、1984年当時のアメリカ国内での封切り上映では配給会社が監督の承諾なしに2時間19分までに勝手に短縮編集して上映されたそうだ。この短縮版はアメリカ国内では批評家に酷評され、観客も映画館に足を運ぶこともなく、後にオリジナル版が大賞賛されるまで失敗作としての烙印を押されている。僕が学生時代に日本でこの映画を見た時は幸運にも3時間49分版で見ることができた。
暴力と欲望の叙情詩
1918年のマンハッタン、ロウアー・イーストサイド。ユダヤ系移民の不良少年、ヌードルズとその仲間たちは不良少年マックスと出会い、最初はいがみ合うがやがて仲間として固い絆で結ばれていく。時は禁酒法時代、酒の密輸で犯罪者としての頭角を現し始めるこのグループだが、仲間の一人を敵対ギャングに殺されたヌードルズはギャングを殺し警察官をも刺してしまい、刑務所に送られる。1930年、刑務所から出所したヌードルズを迎えたのは、ギャングとしてさらに成長したマックスと仲間たちだった。ヌードルズを加え、政治の裏にも精通し始めてさらに頭角を現す犯罪グループにも危機が訪れる。禁酒法の撤廃である。ヌードルズとマックスの間にも次第に亀裂が入り始め、マックスと仲間たちは連邦準備銀行の襲撃というとてつもない計画の実行に踏み切り失敗。ヌードルズはその後追跡を逃れるため、35年間にわたり身分を隠して逃走生活を送る。
1968年、老人となったヌードルズが35年前の真相を探るためにロウアー・イーストに戻ってくる。このエッセイの第一回目に紹介した、Once Upon A time in the Westのスパゲティ・ウェスタンの巨匠、セルジオ・レオーネ監督の遺作になった作品。公開時はその暴力描写の是非に意見が分かれたが、暴力と欲望を叙情詩のように美しく綴った素晴らしい大作である。映画のタイトルのようにアメリカの歴史のまぎれもない一幕である。先日ロウアー・イーストのバーで友人と飲んだが、この映画を思い出し、この土地で血なまぐさい抗争を繰り返しながらも力強く、美しく生きていた人々がいたのだと思いにふけった。是非、オリジナル版を見てください。
今週の1本
Once Upon A Time in America
(邦題:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ)
公開: 1984年
監督: セルジオ・レオーネ
音楽: エンニオ・モリコーネ
出演: ロバート・デ・ニーロ、ジェームズ・ウッズ、エリザベス・マクガバン
配信: Amazon Prime Video、 Apple TV、 Redbox他
禁酒法時代のマンハッタン・ロウアー・イーストサイド。不良少年ヌードルズとマックスと仲間たちは酒の密輸で犯罪グループへと成長していく。
鈴木やす
映画監督、俳優。
1991年来米。ダンサーとして活動後、「ニューヨーク・ジャパン・シネフェスト」設立。
短編映画「Radius Squared Times Heart」(2009年)で、マンハッタン映画祭の最優秀コメディー短編賞を受賞。
短編映画「The Apologizers」(19年)は、クイーンズ国際映画祭の最優秀短編脚本賞を受賞。
俳優としての出演作に、ドラマ「Daredevil」(15〜18年)、「The Blacklist」(13年〜)、映画「プッチーニ・フォー・ビギナーズ」(08年)など。
現在は初の長編監督作品「The Apologizers」に向けて準備中。
facebook.com/theapologizers
あなたの思い出の
映画はなんですか?
レビューの感想や、紹介してほしい作品などの情報をお待ちしています。
editor@nyjapion.comまでお寄せください。
紅白歌合戦を&#
【音楽】 13日(
最近オープン&#
国内旅行で人気再燃 ハワイを満喫しよう ─ハワイ最新情報・前編─
今年9月にアラスカ航空とハワイアン航空が統合し、ホノルルを第2の主要ハブとして確立させると発表。また、今年の国内旅行(*1)の人気ランキング第4位は、オアフ島が選ばれるなど今再び注目されている。小さな子供連れからシニア世代まで十分に楽しめるオアフ島を中心にハワイの魅力を特集してみた。来年春休みの旅先として計画してみては!(*1)U.S. News Travel調べ
米大統領選挙は今月5日投開票され、米東部時間6日午前5時30分過ぎに共和党候補のドナルド・トランプ前大統領(78)の勝利が確実となった。一方、民主党候補だったカマラ・ハリス副大統領は6日午後、首都ワシントンで演説し敗北を認めた。支持者らに向け、理想のために戦うことを「決してあきらめない」よう訴え、「この選挙結果は私たちが望んだものではない」としながらも、平和的な政権移譲が必要だと強調した。1期目とは全く異なると言われるトランプ政権2期目の行方はいかに。
ニュージャージー州ニューアークはポルトガルからの移民とその子孫が多く暮らしていることで有名だ。今週は日本人の舌にも合うポルトガルの味を探訪、併せてリトルポルトガルの成り立ちにも迫る。