『ハングオーバー!』に登場するお酒
4人の男たちが繰り広げる、前代未聞のドタバタ爆笑ミステリーの本作が大人気となり、シリーズは全部で3作になった『ハングオーバー!』からスタートしましょう。どんなお酒がトラブルの元になったか、あなたは覚えていますか?!
イエーガーマイスター(Jägermeister)
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このお酒が飲まれているシーン
舞台はラスベガス。到着した4人はバチェラーパーティーのため早速街に繰り出します。2日後に結婚式を控えている仲間の一人ダグを祝福すべくシーザーズパレスの極上で親友のフィルやスチュアート、義理の弟のアランたちと楽しい時間を過ごします。
まさにそのときに飲んでいたお酒がこの「イエーガーマイスター」です。この祝杯のあとに巻き起こるドタバタ劇の引き金となるお酒として、とても印象に残るシーンの一つとなっています。
『ジェームズ・ボンド』シリーズに登場するお酒
大人気「カジノロワイヤル」を筆頭に007シリーズに登場する主人公ジェームズ・ボンドは、劇中でお酒をこよなく愛しており、シリーズ中のそれぞれの作品の中でも実にさまざまなお酒を楽しんでいます。
007シリーズに登場するお酒を紐解いていくと、ボンドのお酒への造詣の深さはもちろん、「お酒」そのものが作品の中で重要な意味を持っていることに気づかされて、よりその作品を楽しむことができるんです!
代表的なものを見ていきましょう!
ヴェスパー・マティーニ(Vesper Martini)
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- ベース:ゴードンジン
- アルコール度数:43度
- レシピ:ゴードンジン3、ウォッカ1、キナ・リレ(またはリレ・ブラン)1/2をよくシェイクする。グラスに注いで、レモンピールを添えてできあがり。
このお酒が飲まれているシーン
ジェームズ・ボンドシリーズに出てくるお酒の中でも、もっとも有名なのがこの「ヴェスパー・マティーニ」ではないでしょうか? 主人公ジェームズ・ボンドが、本作のボンドガールであるヴェスパーを連れだってゲームがスタートする舞台であるのが、名作「カジノ・ロワイヤル」です。
そこでボンドは「ドライ・マティーニ」をオーダーします。ところが、ボンドは何を思ったのかマティーニとは違うレシピを伝えるのです。通常のドライ・マティーニはジンベースのところを、強いウォッカを混ぜるようにオーダーします。そこに苦みのスパイスであるレモンピールを添えれば、大勝負に挑むための起爆剤の出来上がり。聞きつけた参加者が次々にこのカクテルを注文するほどでした。
大勝負を我がものにしたボンドは、知的で美しい女性ヴェスパーとともに祝杯をあげます。このお酒こそが、ボンドが名づけた「ヴェスパー・マティーニ」なのです。
「このマティーニが少し苦いから私の名前をつけたの?」とからかうヴェスパーに、「いや、これ以外のお酒が飲めなくなるからだ」と告げ、ヴェスパーを笑顔にさせたボンド。最高にしびれる「007/カジノロワイヤル」の名シーンの一つになっています。
ブラック・ベルベット(Black Velvet)
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- ベース:シャンパン・ビール
- アルコール度数:8度前後
- レシピ:グラスに黒ビールとシャンパンを50/50で割って注ぎ、ごく軽くステアしたら完成です。
このお酒が飲まれているシーン
こちらのお酒は、ジェームズ・ボンドシリーズ第4作に当たるの「ダイヤモンドは永遠に」に登場します。ボンドがロンドンに滞在していた間、昼食をとるために立ち寄った先でこの「ブラック・ベルベット」をオーダーしています。
スティンガー(Stinger)
- ベース:ブランデー
- アルコール度数:35度
- レシピ:氷を入れたグラスに、ブランデーとクレーム・ド・メンテ(ホワイトペパーミント)を注いで軽くステアすれば出来上がり。
このお酒が飲まれているシーン
こちらのカクテルは、「ダイヤモンドは永遠に」と「サンダーボール作戦」に登場します。
オールド・ファッションド(Old Fashioned)
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- ベース:ウイスキー
- アルコール度数:35度
- レシピ:グラスに角砂糖を一つ入れ、アロマティックビダーズ(リキュール)をひとふりします。そこへ氷を入れてウイスキーを注げば完成です。
このお酒が飲まれているシーン
この「オールドファッションド」は、ジェームズ・ボンドシリーズの中の「ダイヤモンドは永遠に」、「サンダーボール作戦」、「007は二度死ぬ」の3作品の中で、ボンドが好んで飲んでいる登場回数の多いマティーニの一つです。
オールドファッションドに限らずジェームズ・ボンドシリーズでは、一つの作品だけでなく、いくつもの作品にまたがって登場するお酒があります。そのお酒自体がまた一つのメッセージ性を持つのではないかと、推察してみるのもまたワクワクしますね。
アメリカーノ(Americano)
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- ベース:ワイン
- アルコール度数:8度
- レシピ:氷を入れたグラスにビター・ベルモット(カンパリでも可)を注ぎ、次にスイート・ベルモットを注ぎ、適量の炭酸水を注いで軽くステアします。最後にレモンの果皮から精油を絞りかけたらできあがり。
このお酒が飲まれているシーン
こちらのお酒も、ジェームズ・ボンドシリーズの中で「カジノ・ロワイヤル」や「ロシアより愛をこめて」「薔薇と拳銃」などいくつかの作品に登場しています。「カジノ・ロワイヤル」の冒頭のシーンで、ホテルにてボンドがヴェスパーとマティスとともに飲んでいるのも、この「アメリカーノ」です。
また、「ロシアより愛をこめて」の中では、ボンドがローマのチャンピーノ空港でアメリカーノを2杯飲んでいます。
「薔薇と拳銃」では、珍しく任務に失敗したボンドがパリのカフェにて、「カフェで飲むには、カフェを舞台にしたミュージカルコメディに一番当たり障りのないものを飲まなければならない。アメリカーノだ」と、任務に失敗した自身をコメディアンに揶揄しながら、自らをなぐさめるようにアメリカーノを飲むシーンが描かれています。
ラム・コリンズ(Rum Collins)
- ベース:ラム酒
- アルコール度数:12度
- レシピ:シェーカーにホワイトラム、レモンジュースとシュガーシロップを入れてよくシェイクしてグラスに注ぎます。そこへ氷を入れて炭酸水を満たして軽くステアすれば完成です。
このお酒が飲まれているシーン
このラム・コリンズは、ジェームズ・ボンドシリーズの「サンダーボール作戦」という作品に出てきます。ボンドが、敵ラルゴの屋敷に迎え入れられた際に、ラルゴから「お前も飲まないか?」とすすめられたのがこの「ラム・コリンズ」です。ちなみに、このときはオレンジスライスが添えられていま下。
モヒート(Mojito)
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- ベース:ラム酒
- アルコール度数:10~20度
- レシピ:グラスにライムの果汁を絞って、そこへブラウンシュガーを溶かします。その上にミントを入れて、氷とラム酒を注ぎます。最後に炭酸水を入れて軽くステアすれば完成です。
このお酒が飲まれているシーン
このお酒は、ジェームズ・ボンドシリーズの「ダイ・アナザー・デイ」という作品に登場します。
ボンドがキューバのバーで、本作のボンドガールであるジンクスと出会います。その二人のロマンティックなシーンの一つにモヒートが出てきます。
海から上がってきたジンクスに、ボンドは自分が飲んでいたモヒートをスッと差し出すのですが、ひと口飲んだジンクスにボンドは「強すぎたかい?」とたずねます。それに対して「慣れればおいしいんじゃない? 時間があればね」と答えるジンクス。どのくらいの時間があればいいのかと、ボンドは再びジンクスにたずねます。
「そうね、夜明けまでなら」
はい、キューバでのボンドガールとの情熱的なシーンにピッタリのお酒ですね。
『ラストベガス』に登場するお酒
ノーブルスタッグ(Noble stag)
このお酒が飲まれているシーン
本作ラストベガスの冒頭シーンに登場するのが、このスコッチウイスキー「ノーブルスタッグ」です。ウエイターが開けようとしているノーブルスタッグを、ビリーが「それはダメだ」と止めて受け取るのですが、のちのち随所でこのボトルが登場し4人の友情である「ラストベガス」を象徴するボトルとなっています。
「高貴な牡鹿」という意味でもあるこのお酒は、劇中のラベルのものは見当たらず、実際に販売されている似た銘柄のものとしてこちらの「The Glen Stag 12年」がモデルになっているようです。
マティーニ(Martini)
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- ベース:ジン
- アルコール度数:35度
- レシピ:グラスに氷を入れて、ジンとドライベルモットを注ぎステアします。最後にレモンピールを絞って、お好みでグリーンオリーブを入れたら完成です。
このお酒が飲まれているシーン
ラストベガス劇中にて、ビリーの結婚を祝ったバチェラーパーティーを開くため4人の幼馴染の男たちはラスベガスへと向かいます。改装中のホテルのカジノで歌を歌っていたヒロインであるダイアナと出会い、5人で一緒に飲んだのがこの「サファイア・マティーニ」です。
この乾杯をきっかけに5人で行動をともにすることになる、とても印象的なシーンの一つです。
レッドブルウォッカ(Vodka Red Bull)
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- ベース:ウォッカ
- アルコール度数:12度
- レシピ:グラスに氷を入れてウォッカとレッドブルを注ぎ、軽くステアしたら完成です。
このお酒が飲まれているシーン
カジノで大金を稼いだアーチーのおかげでホテルのスイートヴィラに宿泊できるようになり、どうにかその日の宿を確保した4人。そのままナイトクラブへ繰り出すのですが、ビリーの過去を許せないパディーは残ることに。
そのナイトクラブで1800ドルを支払い3人はVIP席へ。そこで登場するのが「精力ウォッカ」と名づけられたこの「レッドブルウォッカ」です。
きらびやかな若者たちの中で弱気になる自分たちを鼓舞するために飲む中、トラブルに巻き込まれる3人。そこへ颯爽と登場したパディーが4人の絆を見せつけるという、最高にしびれるワンシーンです。
ブラッディ・メアリー(Bloody Mary)
- ベース:ウォッカ
- アルコール度数:12~18%
- レシピ:グラスに氷を入れます。そこへ、ウオッカ、トマトジュース、レモンジュースを入れてステアしたらできあがりです。
このお酒が飲まれているシーン
ホテルのプールサイドで、パディーがビリーに素直に語りかけるシーンでウエイターにオーダーしたのがこの「ブラッディ・メアリー」です。ビリーに対して「本当にリサ(結婚相手)を愛しているのか」と問いかける印象的なシーンです。
『カサブランカ』に登場するお酒
ヘネシースリースター(Hennessy 3 Star Cognac)
このお酒が飲まれているシーン
作品の終盤、ブルガリアから亡命してきた若い夫婦が、ビザを買うお金を得るためにリックが経営するカサブランカの酒場「カフェ・アメリカン」へとやってきます。そこでリックは、その夫にカジノのルーレットで「22」を賭けるように伝えます。それが見事に当たり、夫婦はその大金でビザを買えるようになり、酒場は祝福に包まれます。
そのカジノシーンの直後に、カウンターでリックがオーダーしたのが、この「ヘネシースリースター」です。ただし、コニャックの銘柄はヘネシースリースターという説が有力ですが、公式には明らかにされていません。
『カジノ』に登場するお酒
ザ・カジノ(Tha Casino)
- ベース:ドライジン
- アルコール度数:34度
- レシピ:シェーカーにドライジンとマラスキーノ(さくらんぼのリキュール)、レモンジュース、オレンジビターズ(オレンジのリキュール)を注ぎ、氷を入れてシェイクします。グラスに注ぎ、マラスキーノチェリーを沈めたら完成です。
このお酒が飲まれているシーン
カジノ経営で成功をおさめていたかに見えたエースが、ジンジャーという女性と出会うことで徐々に破滅の道へと突き進んでいきます。そんな作品の後半、ジンジャーがニッキーの店にいるという知らせを受けたときに、エースのテーブルで飲まれていたのが「ザ・カジノ」です。
この映画を象徴するかのような赤をチェリーのリキュールで再現したのでしょうか。作中にさまざまなカクテルが登場するほど、自身もお酒を愛するスコセッシ監督。
「ザ・カジノ」は、スコセッシ監督作品の中でも人間の愚かさとはかなさを感じずにはいられない、まさにこの作品にピッタリなカクテルと言えるのではないでしょうか。
『ラットレース』に登場するお酒
ミモザ(Mimosa)
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- ベース:スパークリングワイン
- アルコール度数:6~8度
- レシピ:グラスにオレンジジュースとスパークリングワインを1:1になるように注ぎ、炭酸が抜けないようにゆっくりと軽くステアします。お好みでオレンジスライスを飾っても◎。
このお酒が飲まれているシーン
作中で人気キャラクターである、ウーピー・ゴールドバーグが演じるヴェラ・ベイカーとラネイ・チャップマンが演じるメリル・ジェニングスが初めて出会った時にオーダーしたのがミモザです。二人とも、爽やかで飲みやすく、見た目も美しいこのカクテルを美味しそうに味わっている様子が見て取れます。
劇中に出てくるお酒を用意して、映画とカジノをより深く楽しもう!
いかがでしたか?「カジノ映画」と「お酒」は切っても切れないステキな関係にあるということが分かりましたね!
さまざまなカジノ映画を観てみると、いつの時代も人々の欲望や愛憎が渦巻いていて、そこに象徴的なカクテルが存在しています。お酒の席だからこそ見えてくる、それぞれの心の動きが面白いですね。
カクテルのレシピを参考に、同じドリンクを飲みながらオンラインカジノで遊ぶのもおすすめ。オンラインカジノのボーナスがよくまとまっているページからお得にプレイを始めてみてはいかがでしょうか?