大学進学を考える 日本と米国、二つの国で学び暮らす選択
コロナ禍を経験して社会は大きく変わった。日本社会も例外ではない。未来を見据えて、グローバルな大学進学の選択肢の一つとして、米国と日本で自分たちのルーツを生かす学びについて掘り下げる。
Jリーグ公式試合において、効果的な感染症対策を講じながら声を出して応援できる「声出し応援エリア/声出し応援席」が段階的に導入され、限定的ながらも約2年ぶりに〝声出し〟が解禁されました。
声を出すことはスポーツでは当たり前ですが、スポーツビジネス的にはどういう効果があるものなのでしょうか。
スポーツビジネスの原理原則に「感情移入」、「共有」、「一体感」が非常に大切な要素であることは本コラムでも数えきれないほど解説してきました。これの最たる例が「声出し」や「応援する」ことになります。
パンデミックが起きた当初、無観客試合の開催がグローバルに行われる中で、あの雰囲気を醸成するためにさまざまな施策が導入されたことはまだ記憶に新しいと思います。英プレミアリーグがサッカーゲーム内の歓声音を借りるというニュースまで流れたほどでした。無音でピッチ上から選手や監督の声が聞こえるのが新鮮だという感覚がありつつも、やはりあの大観衆の声援が無いととても物足りないものであることが浮き彫りになった感があります。
スポーツを盛り上げる帰属意識と体験共有
スポーツは感情に訴えかけるものであり、チームを応援するファンたちはチームを「自分たち」と表現するほどで、「帰属意識」を持つことが大きなモチベーションとなっています。
また試合の興奮は歓声とセットであり、試合の流れに応じて観客が反応するものです。何か試合中に起きた際に歓声がそれを表現し、ファン同士でそれを共有する体験がより大きな興奮の渦へと連鎖していきます。
いくつかの研究では、観客の歓声が審判の判断への影響を及ぼすということも言われていますが、これは容易に理解できると思います(最近のビデオ・アシスタント・レフェリー〈VAR〉によってどう変化していくかは注視していきたいところです)。
NBAのフリースローに際して、ゴールの裏で可能な限りファンたちが邪魔しようとするなどピッチ上で起きる出来事への影響は少なからずあるものです。
みなさんもスポーツ観戦歴の中でとても興奮した思い出深い試合があると思いますが、私の例で言いますと、ビューイングパーティーのような形式で1998年フランスW杯最終予選で岡野雅行氏が最後にゴールを決めた瞬間、みんなで喜んだ時のことは今でも覚えていますし、実際に試合会場で観戦していたサポーターのみなさんはさらにすごい盛り上がりだったと思います。それはその瞬間に周囲と共有できるだけでなく、その後の人生でも、何度も当時の話をするたびにいろいろな人と共有できるほどの財産になります。
期待される日本での満員観戦の復活
スポーツ大国アメリカでも、商談に入る前や面接を受ける前にスポーツ談義や、過去の名勝負の「共有」でお互いの距離が近付いたりすることがよくあります。チーム、サポーター、ファンは英語でいう「Tribe(トライブ:族)」と言います。サポーターは「12番目の選手」ともいい、チームによってはファミリーと呼ぶこともあるほどです。
欧米ではマスクなしでの満員観戦が日常に戻ってきている中で、日本もあと少しで以前のようにみんなで盛り上がれる試合会場が戻ってくると思うと、楽しみで仕方ありません。
中村武彦
マサチューセッツ大学アマースト校スポーツマネジメント修士取得、2004年、MLS国際部入社。08年パンパシフィック選手権設立。09年FCバルセロナ国際部ディレクター就任。ISDE法科大学院国際スポーツ法修了。現東京大学社会戦略工学研究室共同研究員。FIFAマッチエージェント。リードオフ・スポーツ・マーケティングGMを経て、15年ブルー・ユナイテッド社創設。
このコラムでは、アメリカではスポーツマーケティングがなぜ重宝されているのかという問いからスタートし、これまでスポーツマーケティングを実施するための10個の目的を紹介してきました。目的を明確にすることで、スポーツチームとパートナー契約をする際にどんな権利をチームから付与してもらわないといけないかが明確になります。
そしてこの権利を入手しただけでは意味がなく、実際にその権利を「行使」しないと目的を達成することができません。パートナー企業になったらスポーツチームが全てやってくれるわけではなく、逆に企業側が何も言わなければ何もしないでお金だけ受け取るチームもいるので、こちら側が得た権利をきちんと行使することが大切です。試合のチケットを買ったのに試合に行かなければ無駄にしてしまいますよね。それと同様に、獲得した権利がきちんと行使され、目的達成に寄与しているかを目を光らせましょう。この入手した権利を行使することを「アクティベートする」と言います。次回はこのアクティベーションに関して具体的に解説していきたいと思います。
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