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困難に立ち向かい、今を全力で生きる日本人ビジネスパーソン。名刺交換しただけでは見えてこない、彼らの「仕事の流儀」を取材します。
JASSIのディレクターを務める池見千夜(ちや)さんは、もともとは日本で音楽活動に明け暮れていたジャズミュージシャンだったという。
さかのぼること33年前、本場のジャズクラブを回ろうと当初3カ月だけのつもりでニューヨークに訪れたところ、「なんて自由なのだろう!」とすっかり街の空気を気に入ってしまい、その場で移住を決意。それから日本に帰国し、当時の仕事を退職してとんぼ返りでニューヨークに戻ってきたという根っからの行動派な一面を持つ。
駆け込み寺として暮らしをサポート
来米後は昔から興味のあった心理学を大学で学ぶが、卒業と同時に出産。専業主婦として子育てに全力投球すると同時に、JASSIの茶話会にボランティアとして従事するようになった。その7年後、子育てが一段落したことでディレクターに就任。だが新たな扉を開いたのもつかの間、その半年後にパンデミックがニューヨークを襲った。
「2020年はものすごく大変な年でした。コロナ禍になっていろいろなルールが大きく変わりましたし、とにかくがむしゃらに進むしかありませんでしたね」。
スタッフの在宅勤務への移行準備、激増した失業者のサポートに加え、オンライン化によって取り残されてしまったシニアの人々へのケアが急務となった。Eメールの書類添付やZoomといった今や欠かせないツールを使うことはおろか、スマホすら持っていない高齢者も少なくない。毎月のニュースレターもメールでは受け取れないからと、先月からは紙の発行も再開し、1月からはシニアのためのスマホ教室も開始したという。
非営利団体であるJASSIのこうした活動は、州や市から給付されるグラント(助成金)によって成り立っている。これらの予算やプログラムを精査して申請するのも池見さんの仕事だ。「グラントが下りるには、厳格な審査にて承認されなければなりません。コロナ禍においては、一つの案件にかかる時間も増しているので、骨の折れる仕事です」。
コロナ対策以外にも、ビザや保険関連、ニューヨークで暮らしていく上で避けては通れない日常的なトラブルで困っている人を、幅広くサポートしてくれるのが同団体だ。
「数ある日系団体で唯一社会福祉を扱うJASSIは、ニューヨークで暮らす日本人のみなさんの駆け込み寺です」。
ハードな仕事でも学びの毎日
いまだに収束の兆しを見せないアジアンヘイトクライムについても、池見さんは憂慮する。単体での活動よりも、アジアンアメリカン系などの他団体と協力していくことが、全体的な社会生活向上につながると考えているという。
「日々勉強です。大変な時に入ってしまったと思うこともありますけど、学ぶこととチャレンジが好きだからこそ、やっていけているのでしょうね」と笑みを見せる池見さん。
昔は尽きなかった趣味も、「最近はオーバーワークのせいか、何もしたくなくて」と笑うが、今でも音楽家時代に演奏していた鍵盤に触れることが息抜きになっているそう。「時間ができたらまた昔みたいにジャズクラブに行ってゆっくりするのもいいですね」と語るその表情には、池見さんの溢れるバイタリティーが映し出されているようだった。
池見千夜さん
「JASSI」ディレクター
来米年: 1989年
出身地: 東京都
好きなもの・こと: 海辺でのんびりすること
特技: ハモンドオルガンの演奏
⽇本で⾳楽活動をした後、1989年にニューヨークへ来米。92年から⼤学で⼼理学を専攻。
出産・子育てを経て、2009年に⼤学院に⼊学し、社会福祉を専攻。12年から非営利福祉団体、日米ソーシャルサービスのJASSIでボランティア活動を始め、19年からスタッフとして働き始めた後、ディレクターに就任。
jassi.org
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