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経済再開に向かっていよいよ始動したニューヨーク。すし店の現状や今後について、「初花」オーナーの佐藤圭太さんと「寿司 中澤」オーナーの中澤大祐さんが語り合った。
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――お二人が出会ったきっかけは?
佐藤 5年前、うちの板前から「今日、著名人の中澤大祐さんが来たよ」と言われたんですが、僕の勉強不足で彼のことを知らなくて。調べたら「やばい人じゃん」となって(笑)。フェイスブックから連絡して彼の店でお会いしました。
中澤 すし屋仲間の飲み会に誘ったらすぐ来てくれて、それから交流が始まりました。
佐藤 同業者同士にしか分かり合えない問題や喜びがあり、そんな仲間の距離を縮めてくれる貴重な世界を紹介してもらいました。
――お店の事業内容を聞かせてください。
佐藤 実は今日は「初花」の45周年の記念日なんです。うちは45年間何も変えてなくて、ニューヨーカーに誇りを持って出せる伝統的な江戸前すしを紹介するというオリジナルコンセプトでやり通して来ました。
ただ僕は欲張りなので、お客さまが要求するものは何でも取り入れてきました。例えば伝統的なネタはキープしつつ、お客さまが要求するネタを足していっています。
中澤 うちは2013年8月に開店して「ニューヨーク・タイムズ」に載った瞬間に予約が一瞬で埋まり、それが今も続いています。いいタイミングで店を開けたので良かったと思います。
以来、お客さまがまた来たいと思える店を作ろうと日々努力しています。うちは江戸前ではなく、ニューヨークに合わせた「ニューヨーク前」を出しています。昨年12月にはポップアップ店も出しました。
――すし店業界が抱えている問題はなんでしょう。
中澤 やっぱり人ですね。すし屋になりたい若い人や店を持ちたい人が少ない。店を開けられるレベルの人材も少ないです。日本で長い経験があっても、こっちに合わせることができないとお客さんが付かない。マーケットに合わせ、法律を理解し、アメリカ人の部下を使うことができる、そんな人材が少ないです。
佐藤 すし業界に限らず、世の中にそういう人材が非常に少ないですね。
中澤 店をやるにあたって、ニューヨークは年々法律が厳しくなっているのも問題です。
佐藤 厳しいですよね。フェアで理屈に合っているならいいんですけど、そうでないことも多い。
中澤 レントも高いし、見えないところでものすごいお金がかかります。実際にお店を開けるまでに1年はかかりますからね。
佐藤 この商売、楽なことは何もない。こんなことやってられないと思うこともあります。でも好きだからやってるんでしょうね。
中澤 寝ても覚めても商売のことばっかり考えてます。
――店が生き残るために必要なことは?
中澤 現地の人に受け入れてもらえる店作りを目標としています。
佐藤 父親も店を開いた時から、日本人ではなくニューヨークが求めるものを観察していました。
中澤 お客さまにとって価値のあるものを出せているかということが大切です。
佐藤 値段が高いと思われてもそこに価値を感じてもらえるか。そして最後はその店の魅力ですね。
中澤 内装、料理、価格、時間などを含めたトータルエクスペリエンスをプロデュースし、お客さまに感動を与える店作りを意識することがお店を継続させるのだと思います。
――コロナが落ち着いてきた今、次の目標は?
佐藤 まずは今までの、旗を振れる「初花」に戻したいです。そこからやっと、次はどう動くかということになります。
中澤 人を育てて店舗を増やし、育てた子たちが次のステージに上がっていくことが望みです。あとは、ニューヨークにすしという業界をきちんと残していきたいです。日本からもっと挑戦しに来て欲しいですね。
中澤大祐
東京生まれ。織田調理師専門学校卒業。銀座のすし店にて約11年間修行。2013年ウエストビレッジに、おまかせすし専門店「Sushi Nakazawa」をオープン。同年ニューヨーク・タイムズの「ベストレストラン」に選出された。年内に居酒屋を開店予定。
sushinakazawa.com/new-york
佐藤圭太
ニューヨーク生まれ。ニューヨーク大学卒業。実家業である創業45年の老舗すし店「初花」ニューヨーク店のアシスタントマネジャーを経て、2000年にシカゴ支店(現在は閉店)社長に就任。06年よりニューヨーク本店の2代目社長に就任。
hatsuhana.com
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