こだわりいっぱい 町のお肉屋さん
地元で愛され人々の食卓を支える町のお肉屋さん。店主が直接目利きした肉を仕入れ、常連客のリクエストに応える精肉店で購入するメリットは、いつでも新鮮な肉が手に入るのと、気のおけない店員から肉の選び方や調理法を教えてもらえることだ。本号ではそんな町で愛されている精肉店を調べてみた。
困難に立ち向かい、今を全力で生きる日本人ビジネスパーソン。名刺交換しただけでは見えてこない、彼らの「仕事の流儀」を取材します。
※これまでのビジネスインタビューのアーカイブは、nyjapion.comで読めます。
ミッドタウンにある「ミフネニューヨーク」でエグゼクティブシェフを務め、数々のコンペティションでも入賞するなど日本人シェフとして当地で活躍している島野雄さん。
そんな島野さんは、8年間フランスで経験を積んできた生粋のフレンチ出身だ。「フランス料理の修行を積んだ日本人がニューヨークでシェフをするのは、言ってしまえば畑違い。でもそんな枠に捉われないのもニューヨークらしさなのだと感じます」。
世界中からさまざまな才能が集まるニューヨークでは、あらゆる国籍やジャンル出身のシェフが活躍できる土壌があるのだという。
才能を育てたのは母の手料理
日本の調理師学校を経て、カンヌやパリのレストランで修行を積んでいった島野さんは、その腕が認められ、世界最高峰として知られる三ツ星の名店「ギイ・サヴォワ」のシェフに見事抜擢される。花形である肉とソースの部門責任者、シェフ・ド・パルティーを任され2年間務め上げたが、そのポジションでは、20種類以上もの複雑なソースの味を判別できなくてはならない。そんな職人技の舌を持つことができたのは、母親の手料理のおかげだと島野さんは言う。「野菜嫌いだった幼少期、母はソースやたれを全て手作りしてくれたり毎食工夫してくれました。そのおかげで繊細な味もわかるようになったと思うので、感謝ですね」。
戦場のようなグランメゾンの調理場は、結果を出さなければ容赦なく降格させられることから、プレッシャーのかかるポジションであったものの、最高峰のレストランで学べたことは今の仕事に活きている。
ニューヨークに渡り、自身が初めてヘッドシェフとしてリードする現在の店は、おまかせメニューを中心に、フレンチをベースにしたクリエーティブな創作料理に力を入れている。「素材を組み合わせるのは感性が豊かな日本人の腕の見せ所。いかにアメリカの食材を取り入れて新しい料理を作れるかに取り組んでいます。料理がおいしければ『素晴らしかった』と言ってくれる、シビアなニューヨーカーだからこそ燃えますね」と島野さん。自身のバックボーンであるフレンチを武器に、これまでにない“フレンチジャパニーズ”を提案していくことに情熱を注ぐ日々だ。
シェフの社会的地位向上を目指す
見るも美しい繊細な料理を生み出す島野さんいわく、「ニューヨークやフランスはシェフが『アーティスト』としてリスペクトされる場所」だそう。フランスではシェフの教育制度が整備されているのに比べ、日本ではまだまだシェフの社会的地位は低い。「もし僕が影響力を持つことができれば、日本人シェフの社会的地位をもっと向上させることができると思うんです。前線で戦っているシェフにもっとスポットライトが当たる世界にいつかしたいです」。そうしたメッセージも伝えていくためにも、日々の努力を怠らない。
また、最近は環境問題にも意識を傾け、食材の自給自足のサイクルを実現できるシステムを構想しているそう。
「料理がもっとうまくなりたいし、いつまでもプレーヤーでいたいです」と笑顔を見せてくれた島野さんの、未来を見つめる眼差しは輝きに満ちている。
島野雄さん
「Mifune New York」エグゼクティブシェフ
来米年: 2017年
出身地: 兵庫県
好きなもの・こと: 食べ歩き、映画鑑賞
特技: サッカー
2002年、辻調理師専門学校卒業。
03年、フランス・カンヌの2ツ星レストラン「La Villa des Lys」などで研修。
その後、パリの三ツ星レストラン「Guy Savoy」でシェフ・ド・パルティーを務める。
17年に来米後、「Mifune New York」のオープンと同時にエグゼクティブシェフに就任。
Instagram: @yuushimano
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