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困難に立ち向かい、今を全力で生きる日本人ビジネスパーソン。名刺交換しただけでは見えてこない、彼らの「仕事の流儀」を取材します。
※これまでのビジネスインタビューのアーカイブは、nyjapion.comで読めます。
当時米国でいち早くピラティスの検定を提供していたフィジカル・マインド・インスティチュートで資格を取得したことが縁となり、現在同社のシニアインストラクターを務めている藤田ゆふさん。
ピラティス器具の開発やプロモーション、日本で活動するインストラクターに向けた指導も行う中、実はコンテンポラリーダンサーや舞踏家としての一面も持つ。
「最近はピラティスの仕事が中心になってきましたが、今でも年に10回以上はダンス仲間と舞台に立っています。もちろん踊りたい気持ちは常にありますね」と藤田さん。
ダンサーとしての応用力を武器に
21歳まではクラシックバレエに傾倒し、著名な舞踏家のピナ・バウシュに憧れてドイツへの留学を目指していたという。一方で心の学問にも関心があったことから、ダンスや体の動作を通して精神的治療を行うダンス・ムーブメント・セラピーを学ぼうと、留学先を米国に決めた。しかし、きらびやかなダンスの世界とは程遠く、心の病と向き合う過酷な職業であることから、卒業後は自身が舞台に立てるダンサーの道を選んだという。それと並行して大学在学中の早くからピラティスを教える職も確立していたことが、のちのキャリアの礎となった。
ピラティスはヨガのようなエクササイズのイメージが強いが、藤田さんが言うには「治療」。理学療法に近いといい、体の不調を根底から解消していくいわば療法だそう。
それらの動きや振り付けを自ら考案する上で、自身のダンサーとしての経験は非常に役立った。時にはプロのダンサーを顧客に持つことも。「自分もダンサーだからこそ、けがしやすいパターンや体の動かし方が頭に入っている。おかげで応用しやすいし、教えていて楽しいですね」。
大好きなダンスを続けてきたからこそ体を熟知し、ピラティス指導に欠かせない能力を自然と身に付けてきた。
現在もピラティスを教える上で、「マニュアル通りでなく、症状によって臨機応変に内容を変えていく力が大切」と力説する。「いろいろな問題を抱える人に向け、いかに体を痛めずに効率的に運動できるかを常に模索しています」。
次第に見えてきた自身の使命
自身の出産を機に仕事のバランスも変化した。アーティストとインストラクターという両極の側面を持つ中で、「昔は踊りを続けていくための仕事としてピラティスを教えていましたが、今では本業が逆転してきましたね」と笑う。
子育てで仕事をセーブしながらも、膝の損傷をきっかけに自分の体も見直すようになった。「患者さんと同じ痛みを自分が経験し、改めて治療の大切さに気付きました」。
より良いピラティスを提案するため、今は理学療法士の資格取得を目標に掲げているという。「また大学院に戻って勉強し直すつもりです。痛みに苦しむ人をもっと効率的に楽にしてあげるには、資格も大切な世界なんです」。
コロナの影響でスタジオが閉鎖し、大好きだった機械を使用したピラティスのレッスンができなくなってしまったと言うが、「オンラインにもようやく慣れてきました。この状況を逆手にとって、今後は日本への架け橋としてもアイデアを発信していきたいです」と目を輝かせる姿が印象的だ。
藤田ゆふさん
ピラティスインストラクター、ムーブメントエデュケーター
来米年: 1995年
出身地: 京都府
好きなもの・こと: 映画・美術鑑賞
特技: 探し物を見つけ出すこと
大学留学のために来米。
コンテンポラリーダンサーを経て、現在は歌舞伎舞踏家として活躍。
2児の母。
2007年からPhysical Mind Instituteの専属ピラティストレーナー、教育者として活動。
健康ツール、姿勢を改善するTye4や、パラセッターの研究を重ね、資格コース構成など手掛ける。
physicalmindinstitute.com
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