ニューヨーク仕事人名鑑

ニューヨーク仕事人名鑑 #12 安田デビン龍さん

困難に立ち向かい、今を全力で生きる日本人ビジネスパーソン。名刺交換しただけでは見えてこない、彼らの「仕事の流儀」を取材します。

※これまでのビジネスインタビューのアーカイブは、nyjapion.comで読めます。


ハワイで生まれてから、岐阜、シカゴ、東京、ミシガン、そしてニューヨークとさまざまな都市で暮らしてきた安田デビン龍さん。日米での暮らしはちょうど半々なのだという。

「2カ国語を話せることはもとより、日米の文化や社会システムに精通しているところが、弁護士としての強みだと思っています」と安田さん。

実は弁護士になるつもりは元々なく、彼の人生はバスケットボール一筋だった。身長が低めなことなどを理由に、プロ選手の道ではなくスポーツ選手の代理人というキャリアに憧れた安田さん。「やはり法律を知っておいた方がいいのだろう」ということでロースクールに進んだ。「実は、代理人になるには、法律の資格は全くいらなかったんですけどね」と苦笑い。

華やかに見えて大変な職業

米国進出を考えている日系企業のサポート全般を得意とする安田さんの法律事務所は、新型コロナウイルスの脅威に一定の落ち着きが見えてきた現在、再び忙しさを取り戻している。

弁護士という職業は「終わり」がない。常にクライアントのことを考え、休日に働くことも決して珍しくない。本人にいわせれば、ライフ・ワーク・バランスは壊れ気味。

「ちょっとしたミスが全てを台無しにして、業務を成り立たせなくさせる。だからこそ親身に、丁寧に、いい仕事をすることが求められます。他人のために尽くす側面が強い職業で、決して楽ではありません。でもその分、誰かの役に立てるのがうれしいです」

昨年はさまざまなイレギュラーが発生し、政府機関の定めたルールにさまざまな「解釈」の振れ幅があった。不明点をゼロからコツコツと調査し、他の法律の専門家らと意見を交わし、不安定な状況を乗り越えてきた。

そして、そんな不安定な今こそ勝負に出ようとする、日本企業のチャレンジをサポートできるのが楽しいのだという。

「新しい時代に合った、クリエーティブなアイデアを持つ企業がたくさんいます。彼らが、不慣れな米国のシステムでうまくやっていけるよう、ワンストップでサービスを展開しているのが私の事務所です」

今後は新たな人員確保に取り組んでいき、業務環境に余裕を持たせたいという。事務所のパートナーがいるハワイで、少しリラックスした心持ちでリモートワークできる日を待ちわびてるというが、それはもう少し先の話になりそうだ。

ただし、ニューヨークでの暮らしは大好きで、「これほどエキサイティングな街はないですよね」と語る。

バスケへの情熱はいつまでも

今でも休日にはバスケで汗を流す。今季注目しているのは、スター選手が集ったブルックリン・ネッツ。代理人という職業は今でも憧れているという。

「弁護士は年齢に関係なく、いつまでもできる仕事。だから代理人という仕事には、いつか挑戦したいんです。日本のバスケ業界とのコネクションを培っていって、いつか、プロ選手の入団会見に出席できたら最高ですね」

 

 

安田デビン龍さん
弁護士

来米年: なし(米国生まれ)
出身地: シカゴ
好きなもの・こと: バスケットボール
特技: バスケットボール
ニューヨーク州弁護士。
慶応義塾大学法学部(政治学科)、ミシガン州立大学法科大学院卒業。
ニューヨークの法律事務所を経て、2017年「D5 Law Office」を設立。
ニューヨーク進出を目指す日系企業や個人に総合的な法律サポートを提供している。
d5law.com

 

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