メトロノース鉄道に乗って行く 週末のプチお出かけ〜コールドスプリング編〜
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困難に立ち向かい、今を全力で生きる日本人ビジネスパーソン。名刺交換しただけでは見えてこない、彼らの「仕事の流儀」を取材します。
※これまでのビジネスインタビューのアーカイブは、nyjapion.comで読めます。
「ニューヨークには何年?」という質問に、Michioさんは含み笑いで返した。
「言わないようにしているんです。大物ぶらずに、常に新しい気持ちでやり続けたいから」
実は、ニューヨークから日本には「3年で帰るつもりだった」という。しかし、一流が集まるニューヨークで、名だたる天才ヘアスタイリストたちと仕事を共にし、感動を覚え、「このままでは帰れない」と一念発起。2003年に「SoHo NewYork」を始めたので、少なくとも18年はニューヨークで過ごしてきたことになる。
自分の「一番大切な人」の髪を切る
フリーランスを長く務めたMichioさんが自身のサロンを始めた背景には、髪を切る相手への思いがある。撮影現場で、毎日違うモデルのスタイリングを務めるのも刺激的だが、サロンに通う客とスタイリストの関係性も、また奥深いのだという。
「家族や友達ではないけれども、年齢関係なく、自分の一番大切な人だと思ってヘアタイルを作っていきます」
Michioさんが「なれ合い」や過剰な量のコミュニケーションを避けるのはこれが理由だ。また、何世代も通して担当している得意客を見ていると、「自分も成長しないといけない」という思いがあるそうだ。
「『こうでないといけない』という先入観が生まれると、新しい発想や技術に追いつけない。技術無くして、作りたいものは作れませんからね」
ヘアメークはとにかく流れの早い業界だ。5年前の常識はあっという間に通用しなくなる。
しかし、このコロナ禍では、予期せぬ「常識を覆す出来事」が発生した。
サロンに通うという付加価値
パンデミック中にヘアサロンに通えなくなったことで、「ヘアカットは『なくても生きていける』、あるいは『今あるものだけで事足りる』という考えが生まれ、高級店でお金をかける意味を疑問視する風潮が生まれたと思います」とMichioさん。
「大変な時期ですから、納得はしている。でも、こだわりを持たない町の格安ヘアカットと、うちのサロンでのヘアカットでは、与える感動が全然違うはずなんです。形のないものにどう価値を付けていくか、考えなくては」
それでも、ニューヨークの日系ヘアサロンとしてはかなり抑えた料金体系を保っている。しかしコミッションベースの給与形態にすることで、全員10年以上の経験を持つというスタイリストへの支払いは決して悪くない。Michioさんは「いい仕事に金額はない。他店より安いから勝っている、ということではない。来てもらっていることがどれだけありがたいことか」と神妙な面持ち。
感染対策で、現在も予約はこれまでの50%までが上限となり、Michioさんの休みは週1日から2日になった。「実はこれくらいがちょうどいい。今まで、頑張って働きすぎたかもね」といらずらっぽく笑うが、ロンドンやモナコからプライベートジェットを乗り付ける得意客も抱える、人気スタイリスト。秘密の在米歴はまだまだ伸びそうだ。
Michioさん
「SoHo New York」オーナー兼スタイリスト
来米年: 非公開
出身地: 福岡県
好きなもの・こと: ゴルフ、ハイキング
特技: なし
フリーランスとして来米し、2003年にヘアサロン「SoHo New York」を創業。
カットからカラーまで全ての工程を、同じスタイリストが手掛けるのをモットーとし、自身もさまざまな年齢層の得意客のヘアスタイリングを担当。
サービス詳細や予約は、下記ウェブサイトから。
minglesoho-ny.com
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