【連載】ナースが見たコロナの月日・第3回 病気になるということ

月間集中連載・ナースが見た コロナの月日


 

コロナ騒動も収束に向かっていますが、まだ消息はしていません。今回の新型コロナウイルスはアメリカ経済にとって大打撃ではありますが、新型コロナウイルスが世界各国に、他にどのような多大な影響を及ぼしているか、考えたことはありますか?

私は20年ほど看護に携わり、さまざまなケースや医療に関わって来ました。日本では3年間、脳神経外科病棟に勤務し、ニューヨークでは主にICU(集中治療室)に所属し、現在に至ります。「なぜ人は病気になるのだろう?」 という疑問の他に、同じ人間でありながら異なる病気を発症し、患者さん一人一人の症状も違うことにも、疑問を感じていました。

心と体はつながっている

きっかけは、最愛の祖父母や母の死でした。約15年前に渡米して間もなく、看護士であった私は、立て続けに他界する家族を目の前に、遠いニューヨークから彼らの無事を祈るだけでした。

自分の無力さと、家族を近くで支えられなかったという罪悪感にさいなまれ、今思えば、うつ状態だったのでしょうか、何をしてもやる気が起きず、途方に暮れる日々を過ごしていたのです。

そのような状況の中、後に催眠療法に出合い、心と体は密接に関わっている事を知りました。そして、精神的なサポートを取り入れた看護を提供したいという思いで、催眠療法士の免許を取得しました。

それからというもの、私は体と心の仕組みを学び、「患者さんが病気を発症するまでの間、彼ら一人一人の背景に何があったのか」という事を念頭に看護をしていました。

 

心への負担が、体の不調を生み出す原因なのだと、柿沼さんは考えている(画像はイメージ)

 

ストレスが生む健康被害

2年ほど前、私のメンターでもある、心理技術アドバイザーの梯谷(はしがい)幸司先生に出会いました。今回のコロナ騒動では多くの人が数カ月もの間、自宅待機を余儀なくされましたが、梯谷先生は、この待機の時間が「私たちの目を外側に向けるもの」ではなく、一人一人が周囲の人たちと距離を取り、自分の内側に目を向け、「自分を見つめ直すという時間を与えてくれた」ものではないか、とおっしゃっていました。

梯谷先生は科学的手法に基づいた独自のメソッドを確立しています。クライアントの抱える先入観や思い込みを特定し、脳の95%を支配する潜在意識をフル活用させ、「言葉のみで病気を回復・治癒させる」ということを掲げた、心理技術開発者でもあります。

梯谷先生は、「『本当の自分』に戻れば病気は消えて行く」といいます。偽りの自分でいることはストレスがかかり、ストレス物質であるコルチゾール、アドレナリンなどが分泌され、免疫機能が低下し、病気を発症させます。ストレスの源を突き止めることで、本当の自分を知ることができ、身体機能を正常化させることができると考えているわけです(次号に続く)。

 

 

〈おことわり〉

このコラムは、筆者の体験を元に構成・執筆しており、勤務病院の見解を示すものではありません。

 

 

柿沼香折さん

ニューヨーク州認定看護師。14年間で、州内の複数の病院で医療に従事。
今年3月1日からは、マンハッタンのNew York-Presbyterian/Weill Cornell Medical Centerにて勤務している。
その傍ら、個人カウンセラーとしても活動中。

 

 

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