春も目前になり、春夏ものが店頭を賑わせるこの季節。タウンユースも出来るスポーツ&アウトドアブランドはお洒落で着心地も良く、機能的。本号では街着でも取り入れられるスポーツ&アウトドアブランドを紹介する。
*本記事は90 Digital社によって提供されています。 世界で人気を博しプレイヤーも急増化してい
東京(TOKYO)というブランド力は、世界的に見て非常に大きいと聞いたことがあります。その東京で、今年はオリンピックも開催されますし、さらに世界的な認知度がより向上すると思っています。
そのような中、「東京」を本拠地とする、Jリーグを目指すサッカークラブで、話題性を呼ぶクラブが今年に入って二つも発表され、非常に注目しています。
一つ目は、堀江貴文氏が発表した「Tokyo2020FC」です。そしてもう一つが、最近ブラジルの「ボタフォゴ」に移籍を発表した、元日本代表の本田圭佑選手が立ち上げた「One Tokyo」です。どちらも、東京都リーグの下位リーグから勝ち上がり、昇格を繰り返して、Jリーグ入りを果たさないといけないので時間はかかります。
ただし、ここで私が非常に面白いと感じているのが、両クラブ共にスポーツのメインの売り物である「強さ」や「スター選手」はまだいないものの、すでに多くのムーブメントを起こし、話題を喚起してサッカーファンを引きつけている点です。
このコラムで今までにも解説させていただいておりますが、スポーツビジネスにおいて、確約できない「勝利」や「スター選手」の他に、確約できるものも考案して売らないといけない。
今回の2チームは、このことを体現しているところが非常に面白いなと思います。今までのスポーツ界にはなかった発想がどんどん出てきて、何よりもスピード感が抜群に速いと感じています。
また、冒頭でも書きました通り、「東京」にクラブを保有することの効果です。東京にはすでに、Jリーグで活躍する、「FC東京」「東京ヴェルディ1969」「FC町田ゼルビア」と、3クラブがひしめき合っています。
そこに加えて、すでに昔から戦っている、J3の「東京武蔵野シティフットボールクラブ」や、さらに別リーグには、「東京ユナイテッドFC」、そしい「TOKYO CITY F.C.」など、非常に多くのクラブが存在します。これはもちろん、東京という大都市の規模だからこそ、可能なことです。
同時に海外目線で言うと、「東京」というブランドが強く、それに加え、プロサッカークラブのオーナーをしているということで出会える人も増えますし、オーナーが他のビジネスも展開しているのであれば、そちらでメリットを享受することができる可能性も高まります。
プロスポーツクラブのオーナーとしてのメリットに関しては、またの機会に詳しくお話しさせていただければと思いますが、今回注目しております堀江氏、そして本田選手のクラブは、オーナーの存在感ですでに多くの人が知るサッカークラブとなりつつあります。
まだクラブにはスター選手もいない、試合もしてもいないというのに、他の話題性のあるセレブの人々を、そしてオンラインサイトを開設して一般の人も巻き込んだりと、PR力が抜群に上手です。立ち上がったばかりにもかかわらず、ブランド力が出来ていることは、今までになかなかなかったことだなと感じています。
プロスポーツ、そしてスポーツビジネスにおいては、「勝たないと!」という気持ちが優先されるのは分かるのですが、それが実現できないフェーズや確約できないこともある中で、「今後、ビジネスをどう展開していくのだろうか?」と気になるところです。
海外でもあまり見たことも聞いたこともない、日本流の新しいスポーツビジネスが見え始めているのではないかと感じており、この先の展開を楽しみにしています。
日本サッカーリーグ
1965年に誕生した日本サッカーリーグに代わり、93年に日本初のプロサッカーリーグ(以下、Jリーグ)が発足した。99年からは、ディビジョン1とディビジョ2の2部制に移行。2014年にはJリーグを3部制にしたことで、J3リーグが発足し、現在のリーグ構成が形成された。制度上、J3はアマチュア最高峰の「日本フットボールリーグ(JFL)」と同格と位置付けられ、J1、J2と違いリーグエンブレムや参加要件など、さまざまな点で差別化を図っている。
19年のシーズン開始時では、国内に本拠地を置く、55クラブがリーグに参入している。
中村武彦
マサチューセッツ大学アマースト校スポーツマネジメント修士取得、2004年、MLS国際部入社。
08年アジア市場総責任者就任、パンパシフィック選手権設立。
09年FCバルセロナ国際部ディレクター就任。
ISDE法科大学院国際スポーツ法修了。FIFAマッチエージェント。
リードオフ・スポーツ・マーケティングGMを経て、15年ブルー・ユナイテッド社創設。
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