グローバル時代の子育て

その63 英語で壁にぶつかった 時の対処方法

英語圏の学校では幼稚園から小学校低学年にかけて英語の読み書きを系統的に指導します。英語ネイティブの子どもであれば、学校の授業を受けるだけで平均的な読み書き力を身に付けることができます。しかし、英語を第二言語とする子どもが、学校の授業だけで満足な読み書き力を身に付けることは困難です。

自信とやる気を取り戻す

英語の読み書き力が弱い子どもは「自分はできない」という否定的な気持ちを心の底に持っています。それを「自分はできる!」という前向きな気持ちに転換するには、「成功体験の積み重ね」が必要です。英語の学習レベルを少し前に戻し、子どもが簡単にできる内容を繰り返し取り組ませてください。

「どうしてできないの!」などの否定的な言葉は厳禁です。「大丈夫、○○ちゃんはできるよ!」と励ましながら、子ども自身の力で達成できるように、サポートしてあげてください。

「うちの子はやる気がなくて」と、子どもの努力不足を嘆く親がいますが、ケチつけや批判をくり返していると、ただでさえ苦手だと思っている英語の読み書きが、ますます苦痛になってしまいます。

英語の読み書きは、親が想像している以上に子どもにとって難易度が高いのです。子ども本人の努力だけでは改善できないことが多いですから、必要に応じて家庭教師や学習塾による支援を検討してください。

 

 

読む力を育てる取り組み

本人の子どもが英語のリーディングで苦労する原因の一つに、「書き言葉」に慣れていないことがあります。子どもが友だちとの会話やテレビで耳にする英語は「話し言葉」です。学校でテキストを使った学習が始まると、文法ルールにのっとった「書き言葉」の文章が出てきます。普段聞き慣れない英語は幼い子どもにとって読むことも理解することも難しいのです。「書き言葉」への抵抗感を無くすには簡単な本の多読が効果的です。

拾い読みが多く、読書スピードが向上しない場合は、オーディオブックと呼ばれる本の音声を聞かせることをお勧めします。CDとセットで販売されている本もありますが、本の音声データだけを購入すること(Audible.com)も可能です。最近は、YouTubeでもたくさんの本の朗読を無料で聞くことができます。まずは手元にある本のタイトルをYouTubeで検索してみましょう。ネイティブの朗読が見つかるもしれません!

書く力を育てる取り組み

英語の書く力を育てるには「書き取り」が有効です。英単語のつづりは、ルールが複雑で覚えづらいものが多いのです。これらは理屈で学ぶよりも、書き取りで丸覚えさせることが近道です。日本では、子どもが小学校に上がると漢字の書き取りを練習しますね。英語圏では漢字の代わりに英単語の書き取りを練習するものだと思ってください。学校の授業だけでは練習量が足りませんので、家庭でもしっかりと書き取りを習慣付けるように努力してください。

 

 

船津徹 (ふなつ・とおる)

TLC for Kids代表 教育コンサルタント

1990年明治大学経営学部卒業。大学卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。
しちだ式教材制作に従事。2001年ハワイ州ホノルルにてグローバル教育を行う学習塾
TLC for Kidsを開設。
2015年に
TLC for Kidsカリフォルニア州トーランス校開設。2017年上海校開設。
アジア諸国からの移民子弟を中心に4000名以上のバイリンガルの子どもの教育に携わる。
イエール大学、ペンシルバニア大学など米国のトップ大学への合格者を多数輩出。
著書に「すべての子どもは天才になれる、親(あなた)の行動で。」(ダイヤモンド社)、「世界で活躍する子の〈英語力〉の育て方」(大和書房)。

 

 

 

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