音は続くよ、どこまでも
音を楽しむと書いて「音楽」と読むがまさに今、長く続くコロナ禍で音楽が心の支えとなっている人も、多いのではないだろうか。 今号では、コロナに負けず活動を続けるミュージシャンたちを一部だが紹介していく。オンラインはもちろん、直接鑑賞できる機会も紹介。聞いて感じて、あなただけの癒やしの音を手に入れよう!
ニューヨークで奮闘する日本人たち。その新しい発想、夢に向かって走る姿は、私たちを常に刺激する。今、輝いている新人に熱い思いを語ってもらい、また推薦者からの応援メッセージも聞く。
——幼少期からアートが好きだったのですか?
実はとても苦手で、自分にはできないものと思い込んでいました。幼い頃は大好きでしたが、図画工作の授業で空を紫に塗り潰したら、先生から「違うでしょ」とたしなめられた体験が、トラウマになっていたのかもしれません。
仕事も辞め、未来を見失っていた2001年に一念発起して、ニューヨークで自分探しを決意しました。あえて自分の苦手なことをしようと、アートクラスを受講して、そこで粘土に出合いました。触ると心が落ち着いて、すっかりとりこになってしまいました。
——本格的に作品作りを始めたきっかけは?
カフェを開きたいという人が共用の陶芸スタジオに来て、そこにあった私の作品をすごく気に入ってくれたんです。初仕事でいきなり、カフェ用の食器を何十個も焼きました。
オーダーは30個でしたが、窯焼きや釉薬(ゆうやく)の工程で割れたりしますし、形が崩れることもあるので、それ以上に焼きましたね。1カ月は掛かりきりだったと思います。自分の生み出したものでお金をいただく体験は初めてで、感動しました。
黙々と陶芸をしていると、いろんな人が話し掛けてくれて、アドバイスをくれるようになりました。「頑張る人を応援してくれる街だな」と思いました。
——そこから今まで、ずっと制作活動を?
陶芸の師匠から「上に行こうとするなら、少し手の届かないステージに行かないと」といわれ、思い切ってブルックリンに自身の工房も構えたのですが、陶芸を始めてから1年半後に、結婚した主人の転勤が決まり、日本に戻りました。そこから8年ほど、香川で陶芸スタジオを構えて創作活動をしていました。
そして2011年ごろに、陶芸を一旦完全にやめて、夫の仕事をサポートすることにしました。スタートからずっと駆け足だったので、少し燃え尽きたのかもしれません。キャリアを手放した結果ですが、今思うと、一旦創作から離れたからこそ、陶芸がもっと好きになった気がします。
——日米で陶芸の違いは?
日本の方が、使いやすさや細かなディテールにこだわる気がします。米国は自由スタイルを重視します。
——3年前にニューヨークに戻って来て、現在、陶芸活動も再開していますね。
ファッションデザイナーのコシノジュンコさんと出会い、「創造し、表現していくことの喜び」に再び触れたことが、陶芸再開にもつながったと思います。ブランクが心配だったのですが、いざ触ってみると、7、8年の空白なんてなかったように、自分と粘土がかみ合った気がしました。また陶芸から離れられないくらい、どっぷりはまっています。
——今後の目標は?
触れたらホッとする、人生のお守りのような器を作り続けていたい。そのためにも、いろんなことにチャレンジして、感性をどんどん磨きたいです。
大森千寿さん
香川県出身。
1999年に来米し、2003年にブルックリンに陶芸工房を構えるも、日本に帰国。
日本での陶芸活動を経て、16年12月に再来米。
アートセラピストやレイキマスターとしても活動。
chizuomori.com/pottery.html
ろくろで形成した後、高台を削る作業。「エネルギーを整えてから作陶に入ります」と大森さん
アーティスト以外の活動も盛んに行っており、レイキを学びたい人向けのセミナーも、チェルシーにて随時開催
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