第2回 冬をカラフルに彩る 花のあるくらし。

毎日をちょっと楽しく、ちょっと華やかに。

生花の専門家が、花を楽しむティップを毎週紹介します。



第2回 良い花・悪い花

生花は、専門店はもちろん、スーパーやデリなど、ニューヨーク市内のあちこちで売られています。ただ、どこで買っても同じ︱︱というわけではなく、仕入れルートごとに花の質は大きく変わるものです。

私の店で扱う花は、輸入前に原産国で厳しいスクリーニングが行われているので、一定以上の質のものだけが届きます。

そして店舗では1日1、2回、茎をカットしたり水を入れ替えたりして新鮮さを保ち、できるだけ長く、最高のコンディションを維持できるように、管理しています。

安い花は気軽だけど…

一方、デリやスーパーマーケットで売られている花は、ほとんどが南アメリカ産。多少グレードが下がるカーネーションや、菊、低品質のバラなどです。季節によっては、シャクヤク(Chinese peony)なども、デリで手軽な値段で売られていることもあります。

いずれも、比較的持ちのいい花が多いのですが、生花店の様にひんぱんに手入れはされませんので、店先でどんどんしおれていってしまっています。

値段設定はかなり低いですのでお手軽ですし、食料品の買い出しのついでに、家に花を、という場合は、大いに利用する価値はあると思いますよ。

ただ、花の大きさ、色合いの良さ、花弁の多さなど、総合的に見ると、やっぱり生花店にあるグレードの高いものの方が、格段に良いのです。

ベストの原産地で育った、質やコンディションの良い花が欲しい、などという場合は、やはり花のプロである私たちのいる、生花店を利用することをオススメします。

 

 

つぼみに「見える」花?

ちなみに、デリなどで花を買うときに、硬く閉じた状態の花、たまにありますよね。「これから咲くかもしれない!」とお得に感じるかもしれませんが、これも「そう思わせる」ためのトリックであることが多いので、注意です。

収穫された状態で未熟なつぼみだった場合、咲かせるためには、かなりこまめな手入れをしなければなりません。あるいは、そこから咲くことのない花かも。また、粗悪な花を扱う店によっては、開いてしまった外側の花弁を取り、芯だけ残した状態で売っているところもあります。

 

今週のアレンジ

同系色をあわせて、品良くまとめる

 

 

 

NYジャピオン 最新号

Vol. 1273

トランプ大統領による新政権 第2章が遂に動き出す

米大統領選挙は今月5日投開票され、米東部時間6日午前5時30分過ぎに共和党候補のドナルド・トランプ前大統領(78)の勝利が確実となった。一方、民主党候補だったカマラ・ハリス副大統領は6日午後、首都ワシントンで演説し敗北を認めた。支持者らに向け、理想のために戦うことを「決してあきらめない」よう訴え、「この選挙結果は私たちが望んだものではない」としながらも、平和的な政権移譲が必要だと強調した。1期目とは全く異なると言われるトランプ政権2期目の行方はいかに。

Vol. 1272

リトルポルトガル味めぐり

ニュージャージー州ニューアークはポルトガルからの移民とその子孫が多く暮らしていることで有名だ。今週は日本人の舌にも合うポルトガルの味を探訪、併せてリトルポルトガルの成り立ちにも迫る。

Vol. 1271

冬に飲みたくなる、贈りたくなる ウイスキー魅力再発見

ウイスキーといえば、近年ジャパニーズウイスキーが世界で注目を集め、希少価値も上がっているようだ。ウイスキーには、シングルモルトや、ブレンデッド、グレーンなど種類によって味が異なり、銘柄ごとの個性を楽しめるのも魅力だ。そこで今回は、ニューヨークでウイスキーの魅力を再発見してみよう。